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ひたむきステラと星の竜  作者: KEY
第二章 イグジの章 新しい日常
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対ヤシマンバ作戦会議

2人組のパーティとなって、初めての仕事。

それはステラが受注したヤシマンバの依頼だ。


正直なところ、ヤシマンバはおそらくこの周囲で出くわす、最も危険な生物の一つだろう。


マンバ類の別種とは俺も相対したことがある。

狡猾に距離を取り、自分が優位になるまでは決して仕掛けてこない。それでいて、動きは俊敏で、ヤシマンバに至ってはさらに巨大で毒があるのだ。


俺には、この生き物をどうやって安全に捕らえるのか、想像ができなかった。


「コロネ、ちょっとここにいてね」

そう言うと、ステラは最近定位置になっているフードの中にマルカをしまった。


ステラはマルカにコロネと名前をつけた。

大きな赤い尾が美しく、その毛並みはこの二日で見違えた。物を掴める器用な手を持ち、知能も相当高そうだ。

雌雄同体で雌として生まれ、子供を何度か産み育てた個体のうち、力のあるものが雄になるのだと言う。ちなみに、雌の成体が俺の腰くらい。雄になるとその倍ほどだとか。


「では、明日から、ヤシマンバを獲りにいきましょう」

「いる場所は?」

「餌になる鳥のいる場所は知ってますよ」


「移動には?」

「私の足で三刻半。イグジさんならその1.5倍ですね」

彼女は体力はないがよく地形を理解している。身軽な装備と相まって、実に俊敏に動く。


「では俺の足に合わせてくれ。五刻と見るとしよう」

「はい。そうすると往復で移動に半日ですね」

「依頼内容は?」

「ヤシマンバの頭部と尾、それと雌雄問わず生殖器です」

生殖器は、南の地域で精力剤として珍重される。この地域でもその風習があるのだろうか。


「その餌になる鳥ってのは?」

「カエンドリっていう、地面から家二つくらいの高さに巣を作る鳥ですね」

「!?」


「すまないが、俺は木登りは…」

「私ができるからいいですよ?」

「!?」


ふう、驚かされるのも慣れていかないとな。


「ちなみに、必要なものは?」

「そうですね、解体用のナイフ類、持ち運びの袋、それとお酒ですね」

「酒?」

ひとつだけ、討伐に相応しくない物をあげられ、疑問を感じる。

飲めるわけでもないだろうに。



「蛇に限らず、鱗のある種族と相対する時の秘密兵器なんですよー」

当たり前のように、世間に知られていない情報が出てくる。


「それは知らなかった。どう使うんだ?」

「まず大型の鳥の肉をお酒に浸します。で、カエンドリが巣を作る高さに、巣と同じような環境を作って、温めた鶏肉を置いておくんです。巣の中にいれば、絶対に顔を向けて近寄ってくるからそこを私が弓で…」

「待て待て待て待て、それ失敗したら?」

「丸呑みされちゃうかも」

たはー、と間の抜けた笑顔を向けて、何という無謀な…!


「いやいや、それは危ないだろう!」

「でも、それでイグジさんがちょっと遠くから射出系魔術で身構えていてくれたらどうですか?」

「うぐっ」

言葉に詰まる。


確かに効率がいい。間違いではないのだ。

返す言葉もなく、代案が思い浮かばない。


「ぐう…っ」

なるほど、これがセルテがヤキモキする理由なんだな、と痛感させられた。


「逆じゃ…ダメか?」

「イグジさん、木を登」「れませんでした」

「それに私の弓じゃ、木の下からじゃどこにも刺さりませんよ」


[2人とも下からだと」

「木の下に動きのトロいい生物が揃っていたら蛇は見逃しません」


「それに、私、体温低いんですよ」

ニッコリと反論の余地を潰されてしまい、俺は白旗を上げたのだった。

こめんなさい、本当はもっとガンガン投稿したいのですが、昨晩から今朝にかけて、自動でログアウトされてバックアップが残っていなくて書き直し、を何度か繰り返して心が折れています。

しばしお待ちください…。

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