表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
467/755

隣の部屋の女

 ビクトルが危ない!?ビクトルをポツン村の先輩と同じ道を歩ませてはいけない!

「隣の部屋に来た女を知っているか?」

 彼女に聞くと、裸のままコクコクと頷く。えらいシュールな光景だなぁーと思いつつ、

「隣の部屋に来た女を知っているなら連れて来い!すぐに!」

「え?なぜ?人の女を、取るのは良くない」

 あっと、オレがビクトルの女を取り上げて、女2人の相手をすると思われた、と。なんかオレってそういう性癖に見られているんだろうか?


「いや、そんなことじゃなく、隣の部屋に行った女の病気を治してやる、と言ってるんだ。オマエと同じことをするんだって!早く連れて来い!!」

 あっ!という顔をして、コクンと頷いた女は、

「行くから、服を返して」

 あ、さっきから服を持ってた。オレ、パンツを握ってる。


 貫頭衣のようなワンピースのような服をスポンと着て、ドアを出て隣の部屋に呼びに行った。パンツはオレが持ってる。女がビクトルの部屋のドアをドンドンドンと叩いている。

 しばらく間があって、「どうした?」というビクトルのくぐもった声がして、オレの相手の女の声が聞こえる。これなら隣に直に声を掛けても良かったか?

 女が説明してる声が聞こえる。ビクトルの相手の女をオレが連れて来いと言った、ということを言っているようだ。理由は......上手く伝わったかどうか、怪しいなぁ。でも、なんとか連れて来れたようだ。


 オレの相手の女が連れて来たのは、少し背が低いがよく似た顔の女だった。これはもしや姉妹か?と思っていると、その女を指差して、

「これ、妹。名前はハチセ。私の名前、ファティマ」

 と紹介してくれた。八瀬?姉は七瀬でないのか?いや、そんなことはどうでもいい。妹の方が何か言うかと思ったら、口に何か入れているようで、頭を下げただけ。姉のファティマが妹に何か言って服を脱がせる。そしてその服をオレに差し出す。もちろん、パンツが一番上に乗っている。脱ぎたてホヤホヤのパンツが乗っている。もちろん萌えたりしない。だって、この世界のパンツだもの。かわいらしさのかけらもない、男女共通のトランクスみたいな紐で縛るパンツだもの。ちょっとシミが付いてるけど。


 服を手に取り

『Clean』

 と唱えると、服が(パンツも)見違えるようにキレイになった。それを見た妹が、何か言おうとしたけど、口から何か白い物が出て慌てて閉じる。口に何を入れているんだよ、隣で何か飲んで来たのか?飲み物ならさっさと飲めばいいんだろう?え、飲み物?白いドロッとした飲み物?もしかしてアレ?ビクトルくんのアレ?オレとファティマがちょっと話して、呪文を2つ掛けた間に、1回戦を終えたの?ビクトルくんって、音速の貴公子?いやいや失礼しました。


 しかし、姉のファティマが身振り手振りで説明するところに拠ると、どうもハチセはビクトルの元気の証を口に入れたらしい。飲もうとしたとき、呼ばれてしまってこっちに来たとか?飲むに飲めなくなったか?

 ポケットから葡萄酒を出して、瓶ごと渡すとハチセは栓を開け、グビグビと飲んだ。その瓶をそのまま、オレに突き出す。え、オレにそのまま返す?オマエが口を付けたのをそのまま返す。ちょっと前まで、オマエの口の中にはビクトルの元気の証が入っていたんだろ?それを、瓶の口を拭いもしないで返すのか?と思ってたら、

「私も、飲みたい」

 とファティマが言ったので、頷くと、ファティマが瓶を持ってゴクゴク飲んだ。こいつら、もしかして喉が渇いていたのか?

「それやるから、持って帰れ」

「「ありがとう、ございます!」」

「これ、美味しい」

 姉妹だからか、タイミングがぴったり。葡萄酒が美味しかったからグビグビ飲んだの?喉が渇いてたわけじゃなくて。

 でも、この2人さすがに姉妹だけあって身体つきも背の高低はあるけど、骨格や胸の大きさも似てる。そして剛毛も!すごい、密林よ?


 おっと、肝心なことを忘れるところだった。ハチセの頭に手を乗せ、

『Clean』『Cure』

 と唱えると、キラキラキラと光の粒が手から生まれ、ハチセに降り注ぐ。ファティマはさっき自分にされていたけど、客観視したのは初めてなので、口に手を当て驚いている。どうだ、スゴいだろー?ハチセも驚いているけど、光の粒が身体に当たって消えるのを不思議そうに見ているな。

「ありがと、ございます。服、返して、ください」

「ほれ」

 えらく粗末な服だけど、着ないと外を歩けないしな。渡すと、これまたパンツ履かず服だけ着た。

「あ、お金ない、どうしよ?」

 ハチセも聞いてきた。

「いらないから。その分、ビクトルの、オマエの相手の男にサービスしてやってくれ」

「分かった。もう1回飲む」

 とハチセが言ったけど、もう1回元気の証を飲むことはサービスなんだろうか?オレには理解できないが、彼女なりにはそうなんだろうか。

 見た感じ、ハチセは幼いな。ビクトルと同じくらい14、15かも知れない。もしかしたらそれ以下かも知れない。そんな年でも身体を売って生計立てているのか?でも、東南アジアの貧民街に行ったら普通にあることだったよな。


 ま、オレがいろいろ考えてもしかたない。ハチセがビクトルの部屋に帰って行ったのが音で分かった。楽しくやってくれればいいよ。オレは目の前のファティマに集中しよう。


 オレの指の灯りが頼りなくなってきたので、ポケットから野営用のランプを出して灯りを点ける。こっちはいい油使っているから、黒い煙もでないし臭いもしない。そして明るい。ファティマが隅々まで鑑賞できる。


 ファティマが服をスポッと脱ぎ裸になった。やぁ、密林が再度、現れた。スゴいね、この世界に来て最大の密林よ?ヤロスラフ王国人はどちらかと言うと体毛が薄い。オレの知ってる限り、女性の体毛も薄い。腋の毛の生えている人もいないと思う。妻の3人も剃ったことがないと言ってたし。脛だってツルツルだし。

 しかし、このファティマさん、ご立派ですごいです。さすがに腋は剃っているけど全身の産毛?が生えている。これはこれでそそるものがあるなぁ。


 ファティマがスッポンポンになってたけど、オレはまだ服を着ていたので、ここはやっぱり脱がせてもらう。ファティマは姉妹まとめて『Clean』『Cure』を掛けたからか、機嫌よさそうでルンルンとハミングしている。オレの上を脱がして、ズボンにかかると当然引っかかるものがあるわけで。

 ニッとオレの顔を見て笑い、すぐに半分硬々息子を外に出してくれるかと思ったら、ズボンの上からさすり出した。またオレを見て、ニッと笑いながら、片方の手は直接息子を触り、もう片方はズボンの上から息子の頭をなでやがる。こいつ、こんなことしやがるぜ!?ズボンにシミができたらどうするんだって?いや『Clean』掛ければいいけど、ほれ、あんまり刺激が弱くて、もっとと息子を突き出してしまう。

 オレの方からズボンを下げるのは、なんか負けたような気になるので、ここはガマンあるのみ!!だが、ファティマの手の動きが微妙な力加減で、これが困るーーー!


 もうガマンしきれず、ファティマの手を取り、ズボンに掛ける。ファティマは「勝った」っていうような顔でオレを見る。そのまま、ズボンの前を下げずに引っ張って、中を覗く。キミ、もう息子は一生懸命になっているんだよ?早くなんとかしてくれたまえ。でも、ファティマさん、ズボンをチョロッと下げ、硬々息子を上半分だけ出した状態にした。どうして全部下げない?何がじらして嬉しいんだ?それに、顔を出した硬々息子を見ているだけ。なぜか、見ているだけ。ズボンの上から手を当てて、スリスリしているけど、キミのお口は使われていませんよ?あれ?もしや、お口に入れる文化はないのか?いやいや、さっきハチセがビクトルの元気の証を口に入れていたでないか?ということは、単にじらしているだけ?


 ファティマよ、キミはオレをどうしたいんだね!?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ