隣の部屋の女
ビクトルが危ない!?ビクトルをポツン村の先輩と同じ道を歩ませてはいけない!
「隣の部屋に来た女を知っているか?」
彼女に聞くと、裸のままコクコクと頷く。えらいシュールな光景だなぁーと思いつつ、
「隣の部屋に来た女を知っているなら連れて来い!すぐに!」
「え?なぜ?人の女を、取るのは良くない」
あっと、オレがビクトルの女を取り上げて、女2人の相手をすると思われた、と。なんかオレってそういう性癖に見られているんだろうか?
「いや、そんなことじゃなく、隣の部屋に行った女の病気を治してやる、と言ってるんだ。オマエと同じことをするんだって!早く連れて来い!!」
あっ!という顔をして、コクンと頷いた女は、
「行くから、服を返して」
あ、さっきから服を持ってた。オレ、パンツを握ってる。
貫頭衣のようなワンピースのような服をスポンと着て、ドアを出て隣の部屋に呼びに行った。パンツはオレが持ってる。女がビクトルの部屋のドアをドンドンドンと叩いている。
しばらく間があって、「どうした?」というビクトルのくぐもった声がして、オレの相手の女の声が聞こえる。これなら隣に直に声を掛けても良かったか?
女が説明してる声が聞こえる。ビクトルの相手の女をオレが連れて来いと言った、ということを言っているようだ。理由は......上手く伝わったかどうか、怪しいなぁ。でも、なんとか連れて来れたようだ。
オレの相手の女が連れて来たのは、少し背が低いがよく似た顔の女だった。これはもしや姉妹か?と思っていると、その女を指差して、
「これ、妹。名前はハチセ。私の名前、ファティマ」
と紹介してくれた。八瀬?姉は七瀬でないのか?いや、そんなことはどうでもいい。妹の方が何か言うかと思ったら、口に何か入れているようで、頭を下げただけ。姉のファティマが妹に何か言って服を脱がせる。そしてその服をオレに差し出す。もちろん、パンツが一番上に乗っている。脱ぎたてホヤホヤのパンツが乗っている。もちろん萌えたりしない。だって、この世界のパンツだもの。かわいらしさのかけらもない、男女共通のトランクスみたいな紐で縛るパンツだもの。ちょっとシミが付いてるけど。
服を手に取り
『Clean』
と唱えると、服が(パンツも)見違えるようにキレイになった。それを見た妹が、何か言おうとしたけど、口から何か白い物が出て慌てて閉じる。口に何を入れているんだよ、隣で何か飲んで来たのか?飲み物ならさっさと飲めばいいんだろう?え、飲み物?白いドロッとした飲み物?もしかしてアレ?ビクトルくんのアレ?オレとファティマがちょっと話して、呪文を2つ掛けた間に、1回戦を終えたの?ビクトルくんって、音速の貴公子?いやいや失礼しました。
しかし、姉のファティマが身振り手振りで説明するところに拠ると、どうもハチセはビクトルの元気の証を口に入れたらしい。飲もうとしたとき、呼ばれてしまってこっちに来たとか?飲むに飲めなくなったか?
ポケットから葡萄酒を出して、瓶ごと渡すとハチセは栓を開け、グビグビと飲んだ。その瓶をそのまま、オレに突き出す。え、オレにそのまま返す?オマエが口を付けたのをそのまま返す。ちょっと前まで、オマエの口の中にはビクトルの元気の証が入っていたんだろ?それを、瓶の口を拭いもしないで返すのか?と思ってたら、
「私も、飲みたい」
とファティマが言ったので、頷くと、ファティマが瓶を持ってゴクゴク飲んだ。こいつら、もしかして喉が渇いていたのか?
「それやるから、持って帰れ」
「「ありがとう、ございます!」」
「これ、美味しい」
姉妹だからか、タイミングがぴったり。葡萄酒が美味しかったからグビグビ飲んだの?喉が渇いてたわけじゃなくて。
でも、この2人さすがに姉妹だけあって身体つきも背の高低はあるけど、骨格や胸の大きさも似てる。そして剛毛も!すごい、密林よ?
おっと、肝心なことを忘れるところだった。ハチセの頭に手を乗せ、
『Clean』『Cure』
と唱えると、キラキラキラと光の粒が手から生まれ、ハチセに降り注ぐ。ファティマはさっき自分にされていたけど、客観視したのは初めてなので、口に手を当て驚いている。どうだ、スゴいだろー?ハチセも驚いているけど、光の粒が身体に当たって消えるのを不思議そうに見ているな。
「ありがと、ございます。服、返して、ください」
「ほれ」
えらく粗末な服だけど、着ないと外を歩けないしな。渡すと、これまたパンツ履かず服だけ着た。
「あ、お金ない、どうしよ?」
ハチセも聞いてきた。
「いらないから。その分、ビクトルの、オマエの相手の男にサービスしてやってくれ」
「分かった。もう1回飲む」
とハチセが言ったけど、もう1回元気の証を飲むことはサービスなんだろうか?オレには理解できないが、彼女なりにはそうなんだろうか。
見た感じ、ハチセは幼いな。ビクトルと同じくらい14、15かも知れない。もしかしたらそれ以下かも知れない。そんな年でも身体を売って生計立てているのか?でも、東南アジアの貧民街に行ったら普通にあることだったよな。
ま、オレがいろいろ考えてもしかたない。ハチセがビクトルの部屋に帰って行ったのが音で分かった。楽しくやってくれればいいよ。オレは目の前のファティマに集中しよう。
オレの指の灯りが頼りなくなってきたので、ポケットから野営用のランプを出して灯りを点ける。こっちはいい油使っているから、黒い煙もでないし臭いもしない。そして明るい。ファティマが隅々まで鑑賞できる。
ファティマが服をスポッと脱ぎ裸になった。やぁ、密林が再度、現れた。スゴいね、この世界に来て最大の密林よ?ヤロスラフ王国人はどちらかと言うと体毛が薄い。オレの知ってる限り、女性の体毛も薄い。腋の毛の生えている人もいないと思う。妻の3人も剃ったことがないと言ってたし。脛だってツルツルだし。
しかし、このファティマさん、ご立派ですごいです。さすがに腋は剃っているけど全身の産毛?が生えている。これはこれでそそるものがあるなぁ。
ファティマがスッポンポンになってたけど、オレはまだ服を着ていたので、ここはやっぱり脱がせてもらう。ファティマは姉妹まとめて『Clean』『Cure』を掛けたからか、機嫌よさそうでルンルンとハミングしている。オレの上を脱がして、ズボンにかかると当然引っかかるものがあるわけで。
ニッとオレの顔を見て笑い、すぐに半分硬々息子を外に出してくれるかと思ったら、ズボンの上からさすり出した。またオレを見て、ニッと笑いながら、片方の手は直接息子を触り、もう片方はズボンの上から息子の頭をなでやがる。こいつ、こんなことしやがるぜ!?ズボンにシミができたらどうするんだって?いや『Clean』掛ければいいけど、ほれ、あんまり刺激が弱くて、もっとと息子を突き出してしまう。
オレの方からズボンを下げるのは、なんか負けたような気になるので、ここはガマンあるのみ!!だが、ファティマの手の動きが微妙な力加減で、これが困るーーー!
もうガマンしきれず、ファティマの手を取り、ズボンに掛ける。ファティマは「勝った」っていうような顔でオレを見る。そのまま、ズボンの前を下げずに引っ張って、中を覗く。キミ、もう息子は一生懸命になっているんだよ?早くなんとかしてくれたまえ。でも、ファティマさん、ズボンをチョロッと下げ、硬々息子を上半分だけ出した状態にした。どうして全部下げない?何がじらして嬉しいんだ?それに、顔を出した硬々息子を見ているだけ。なぜか、見ているだけ。ズボンの上から手を当てて、スリスリしているけど、キミのお口は使われていませんよ?あれ?もしや、お口に入れる文化はないのか?いやいや、さっきハチセがビクトルの元気の証を口に入れていたでないか?ということは、単にじらしているだけ?
ファティマよ、キミはオレをどうしたいんだね!?




