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敵の基地を叩く(1)

いつもありがとうございます。

5月10日頃から急にアクセス数が一桁あがり、お礼申し上げます。

4月の中頃は、だいたい200~400ほどのアクセス数だったのですが、なぜか5月に入った頃から2000~5000くらいになっています。

現在、過去の内容の見直しを行っており(誤字や辻褄のあわないものを直す)、以前は1回の投稿の目安を5000字以上と設定していたのですが、自分で読んでみると結構長く感じ、3000字くらいをめどに1回の投稿の目安として、過去のものも修正しております。

この後、ストーリーはさらに波瀾万丈になっていきます。チートものと違って、結構主人公の精神に来るような内容になっています。

よろしければ、お楽しみください。

あと、特にお願いしておりませんが、感想や評価をしていただければ幸いです。

「なろう」の使い方をまだ、よく知らないことも多く、至らない所も多いと思いますが、よろしくお願いいたします。

 森の中のゴダイ帝国の基地があるという方向に向かって進む。こんな森の中に果たしてあるんだろうか?


「ヒューイ様、敵の基地をどうするんですか?」

「どうしたらいいと思う?」

「火をかけて、外に飛び出てきたヤツらを叩く」

 すみません、気の効いたことが言えず。

「そうだね、それでもいいけど、たぶん基地の中に食糧とかあると思うから、なるべく建物はそのままで、兵士だけを倒したいね」

 なるほど、オレたちの基地にするのですか。

「例えば、マモルに虎を捕まえてきてもらって、それを基地の中に放り込む。そして、虎に追われて出てきたヤツらを倒す」

 オレってヒューイ様から見て、どんなふうに見えているんだろう?

「無理です、却下です」

「なら、マモルに睡眠魔法を掛けてもらって、敵が眠り込んだところを押し込む」

「睡眠魔法なんて知りませんから」

「なんだ、使えないなぁ。それなら、ギーブの町でやったような、悪臭の壺を放り込んで出てきたところを叩く」

「なぜ知ってるんですか?」

「ダメだねぇ、白状しちゃあ。あれは一部の人間しか知らないんだから。これも悪臭の元がないとできないから、夕方あたりから外にいるやつを少しずつ狩っていこうか。地道だけど明日の朝までには終わるだろうし。まだ少し時間あるから、休もうか」

 ということで休憩です。


 あともう少しで夕暮れという頃になって移動が始まりました。

 ヒューイ様の体内に羅針盤があるようで、迷いなく進んで行かれます。


 森を進んでいると獣道よりも、もっと草の踏まれた道らしきものに出会った。

「これは、人の踏んだ跡だね。それも結構な人数の」

「そのようですね」

「森に入ると、隠密行動をとっているつもりでも、自然と人の歩いた跡を通ってしまう習性があるからね。この先に基地があると見ていいようだ。気をつけて行こう」

 2人で音がしないよう気をつけながら歩く。まだ日は沈んでいないだろうが、森の中はだいぶ暗くなってきてしまった。


 その道の先に、小さい小さい灯りが見えた。灯りがあるということは、人間がいるということだろう?小屋があるようだ。元は猟師の小屋だったんだろうが、あれが帝国軍の基地かも知れない。道から外れて藪の中に入る。

「さて、帰ってくるヤツを待って倒そうか」

「迂遠ですね」

「仕方ないさ、マモルが魔法を使ってくれないしね。ま、昼間に偵察に行っているとしたらもうそろそろ帰って来る頃だし、夜に出かけるのならこれからだし。集団行動するはずがないから、1人か2人ずつ狩っていこうか。ま、叫び声が聞こえたからと言って、ヤツらが飛び出してきたのを1人ずつ狩ればいいから。

 そこで、マモルは弓が使えないんだよね。やっぱり今も石を投げるのかい?」

「ハイソウデス」

「すごいよね、イズ公爵様に見せた?」

「イエ、オミセスルヨウナモノデハ、ゴザイマセン」


 道から距離を取り、誰か来るのを待つ。基地の小屋から灯りが漏れているようでもないから、中に誰もいないのか?


 向こうから2人やってくる。ヒューイ様と目配せして、前がオレ、後ろをヒューイ様が担当する。20mくらいまで近寄ったとき、音がしないように立ち上がり、振りかぶって投げた!!横ではヒューイ様がシュっと矢を放つ。

 やってきた2人の頭に両方とも当たり、倒れる。さささっと駆け寄り、トドメを刺して、道の脇の藪に引っ張り込む。

 さらに待つ。あ、まずい。オレの獣収集磁石が仕事し始めた気がする。血の臭いを嗅ぎつけ、狼の群れがやってきたような気がする。さらにマズいことに、4人帰ってきた。

「どうしよ?」って目でヒューイ様に聞くと「ほっとけ」と目で答えが返ってきた。あれ、傍観者でいればいいのかな?とりあえず、狼の群れとオレの間にさっき倒した2人の死体が位置するように場所を移動する。まさか狼たちは死体を避けて、オレを襲ったりしないでしょう?

 敵の4人はまだ、狼の群れに気が付いていないけど、あんたら危ないよ。近くまで狼が来てるからね、注意一秒ケガ一生、って言うでしょ?おっと、死ぬかも知れないけど。危険察知の呪文ってないのかなぁ?


 あ、狼たちと敵の4人がほぼ同時に気がついた。敵は停止したけれど狼たちはそのまま死体の所に直進だ!!驚いている、敵の4人はびっくりして動かないよ。そりゃ、兵士だからって狼と戦う訓練しているわけじゃないだろうし、どうすればいいか分からないだろうし。知らん顔して小屋に逃げ込むのが一番なんだけどなぁ?


 でも狼たちが群がっているのが、何か、ヤツらも気が付くんだよね。おっと、みんな剣を抜いた。自分たちの同僚らしき者が狼の食糧になっている事態を打開しないといけないと、考えますって普通は。


 でもバカだねぇ、たった4人で10頭ほどいる狼に敵うわけないじゃん、それにオレたちは狼の味方だし。おぉ、敵さん狼に斬りかかったよ、イイネ、イイネ!!

 でも、世の中、そんな甘いもんじゃないよ、ほら、狼に囲まれてしまった。狼は群れで猟をするから、チームワークができていて、役割分担がはっきりしているから。狼たちは、一撃で倒すなんてことはせず、少しずつダメージ与えて、一番弱そうなヤツとか、動けなくなったヤツに集中してトドメを刺す、という戦法だから、時間が長引くほど狼有利の展開になってしまう。人間側に戦闘力の高いのが1人でもいて、そいつが狼を一撃で倒せるくらいであれば、人間有利になるんだろうけど。

 そうは言っても、ここに狼のサポートメンバーが2人いるから、結局狼が圧倒的に有利なわけで。横でヒューイ様が弓を引き絞っている。オレが石を投げる、ヒューイ様の矢が飛ぶ。おっと、同じヤツに当たった。今度は別のヤツに、それ!!あ、また同じヤツに当たった。残り2人だけど、狼に群がられて、人の形じゃなくなってきている。ひでえなぁ~~ってオレのせいでもあるけど、敵に対して倒さないと倒されるんだから、仕方ないよね。オレたち戦争しているんだから。

 あっという間に4人は見えなくなった。狼たちのがっつく音がしている。


「ヒューイ様、狼のヤツらはこっちに来ませんね」

「そりゃそうさ。お守り持っているからね」

 なるほど。


 もう真っ暗に近くなって、信じられないことに小さい灯火を持って敵のヤツらが帰ってきた。森の中だから真っ暗で灯りがないと歩けないから仕方ないけど、獣に集まって来いって言っているようなものだよ。しかし、もっと早く帰ってくればいいのに。たぶん、ここは森の中だから、灯火があっても森の外から見えないし

 まだ狼はいるよ。血の臭いに釣られて、狼の他の獣がいるかも知れないよ、虎とか?フラグ上げたから、きっと来るからね。来るぞ、来るぞ。


 気のせいか、と言うより、オレの気配がしたら必ず現れる大型獣が遠くから近寄ってきている感じがします。たぶん、食事中の狼の群れの方に向かって行っている。

そこに灯火を持って近寄ってくる哀れなごちそう達。

「×〇※△■×□※△」

なんか言ってる。君たち、騒いじゃだめだって!


 トラ、トラ、トラ!っですって。

 ゴメン、オレがフラグ挙げたから。

 森の奥からまがまがしいオーラが溢れて流れて来ましたよ。ほら、真っ暗なのに2つの皿のような光が近づいてきていますよ。ほら、あなたたち、早く逃げなさい。そうしないと餌になってしまいます。絶対に敵いませんから。


 敵の兵士たちは基地が近くなって気が緩んできたのか、話し声も聞こえるようになってきた。あーーー虎と狼の群れ、絶対に助かりませんね。もう、囲まれています。

ほら、横でヒューイ様が狙いすましているでしょ。ヒューイ様が味方で良かった、ゼッタイ。

 そんな敵の兵士に非情なヒューイ様の矢が飛びます。


 ザッと先頭の男に命中すると、後を歩いている兵士たちが、オッ!!という反応するけど、詰んでますから。矢に続いて狼が飛びかかるのと虎が襲いかかるのはほとんど同じだった。後はオレたち、終わるのを見てるだけ。お守りに魔力をタップリ注いでいるから、奴らは絶対に来ないよね?


 


読んでいただき、ありがとうございます。

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