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赤龍と白銀  作者: ITTO
第2部
19/27

第15話 次元の狭間

なにから話したらいいものか・・・。

そうだな、俺は剣として生きているんだが元が何だったのか思い出せない。

幽かにある記憶を辿るといつも同じ人が出てくるんだ。

「それは男?女?」

いやそれはわからねえ。ただ優しかったことだけは確かだな。

思い出すとなんか、こう胸が温かくなるんだ。

「胸ってどこ?」

いま重要なのはそこじゃねー。

もちろん剣だけどな俺は主を選ぶんだと。

「へ~」

ホント興味が無いんだな。そもそも触れる事がビックリなんだが。

お前は何者でどうしてここに来たんだ?


奴隷の事、赤龍帝の瞳の事、帝国の事、父さんの事、王子の事、エマとの事を話す。


剣が泣いてる。


すまねーな辛い過去を思い出させてしまって、お詫びも兼ねて俺の事も話すよ。


まずスゲー剣なんだぞ。

勇者と邪神を倒しに行ったり。

俺の一振りは大地を裂き、魔力を込めれば数十倍の威力を放つ。

折れる事も曲がることも無い。

そして何より持ち主以外が触ると触れた者は消滅する。

「それで?」

あと、話せる!!



ちょっ!その目をやめてくれ!!なんかひどく自尊心を削られるから!!



「ちょっと試して良いですか?」

剣を振ると衝撃が飛んで行った。

魔力を込める?こうかな?

「あっ!!知ってる魔法が無い・・・。」

それやべーじゃん!!どうなんの?ねえ?俺どうなんの?

「めっちゃ光ってる。」

そうか~光ってるか~。うん。ヤバいやつだなこれ。俺が教えるから同じように言え!


「天に請う我が誓いは光になりて悪しき闇を払う剣とならん。地に請う我が願いは我の物だけに非ず。」

「悪しき者を払い退ける力とならん!!」

「我が願いは刃となりて敵を穿つ!!」『サウザンドブレイク』


空間に亀裂ができた。


すぐに閉じたけど希望が見えたな。

どれくらい時間が経ったかわからないくらい一人だったんだが、お前が来てくれて希望が見えた。

入ってこれるんだから出る事も出来るって事だ。

それにお前と一緒じゃないと動けないしな!


白銀。


俺の名前だよ!これからよろしく頼むぜ相棒。


じゃあもう一度やってみようか!


亀裂に飛び込めばここから出られるはずだ。

「あっ!!レイモンドさん!父さんが見える!」

じゃあ行くぞ!


亀裂に飛び込むと父さんがいた。


「父さん?」

「ああ!!リュウ!!無事ですか!戻りましたね!心配したんですよ!!」

頷くと父さんは大きく頷き返した。


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