20話 スキルレベルアップ
感想、評価、ブックマーク登録、ありがとうございます
ステータスウィンドウを見ているついでにスキルを確認する。
おお、上がってるスキルがあるな。
ダンジョンマスター語LV2(up)、日本語LV1(new)、標準小人語LV1、農業LV1、酒造LV1、調合LV1、温泉作製LV2(up)
アイテムボックス(10000キロ増量)、鑑定LV1、前世の記憶、地図、前世のアイテム(100キロ増量)、鑑定妨害LV1
ガラテアLV2(up)、複製LV2(up)、セーフルームLV1
彫刻LV1、彫塑LV2(up)、裁縫LV1、木工LV1、料理LV1
錬金術LV2(up)
採掘LV1(new)、解体LV1(new)
投擲LV1、剣LV1、槍LV1、弓LV1
地魔法LV1、水魔法LV2、火魔法LV1、風魔法LV1、光魔法LV2(up)、闇魔法LV1、回復魔法LV2
魔力操作LV1(new)、小人魔法LV1、転移LV2(up)
暗視LV1、解錠LV1、施錠LV1、罠発見LV2(up)、罠解除LV1
感知LV2(up)、再生LV2(up)、壁歩LV1、隠形LV2(up)
怪力LV1、機敏LV1、知識LV1、頑丈LV1、気骨LV1
HP倍増LV2(up)、MP倍増LV2(up)、CP倍増LV1(new)
肉体異常耐性LV2(up)、毒耐性LV1、病気耐性LV1、痛み耐性LV2(up)、失血耐性LV1(new)、気絶耐性LV1(new)、麻痺耐性LV1、石化耐性LV1、高温耐性LV1、低温耐性LV1
精神異常耐性LV2(up)、魅了耐性LV2(up)
光魔法は照明に使ってるからだな。
転移もちょこちょこ使っている。
罠発見や感知が上がってるのは未熟者のダンジョンでの行動のせいか。
再生、HP倍増はエージン戦の時のおかげだろう、ダメージもらったし。失血耐性と気絶耐性もその時に入手できてたようだ。痛み耐性と肉体異常耐性も上がっている。
隠形は死んだふりで使い続けていたからか。
魅了耐性と精神異常耐性はエージンとこのサキュバスのおかげだな。
ガラテアはたった1回の使用でレベルアップしちゃうのか?
クールタイムが長すぎるからありがたいけどさ。
ガラテア時の大量消費でMP倍増がレベルアップ、CP倍増も入手していたみたい。
複製が上がったのはわかるとして、錬金術もやはり、複製スキル使用時だろうか? 条件がわからん。
採掘は土壁掘って、ゴーレムの材料を集めたから以外は考えつかない。
彫塑はゴーレム作製を手伝った時だろう。あんな泥遊びでよかったのか……。
解体はついさっきのモグラの解体時に習得か。
これで素材も少しは入手しやすくなるかな。
温泉作製が上がったので単純温泉が作れるようになったようだ。よくわからないけど、あとで試してみよう。
ダンジョンマスター語はアキラやエージンたち他のダンジョンマスターと会話してたからか。
んで、日本語がnewってのはなによ。
たぶんコルノと会話するのに日本語を使っているからなのはわかるけどさ、俺は元々覚えていたと思うんですけど!
スキルレベルがこんなに上がったり、新たなスキルを入手してるのは嬉しいけれど、簡単すぎる気がする。
小人価格で安くスキルを入手できるって喜んでいたのに。
そのアドバンテージがたいしたことなかったなんて……。
いや、きっとレア上位種族なせいだ。
そう信じることにしよう。
そのわりに、数時間訓練した剣と槍、地魔法、火魔法、風魔法のスキルレベルが上がってないのも気にかかる。
俺に向いてないのか、それとも練習では上がらないということだろうか?
あと、レベルアップやスキル入手時は視界の隅にウィンドウが自動的に開いて報告してくれるように設定した。
初期設定がそうなってなかったのは、ダンジョンレベルが低くてできなかったからかもしれない。
STR 200
INT 264
AGI 200
DEX 200
VIT 500
MIN 999
HP 930/2100
MP 174/3789
CP 314/2998
倍増系のスキルは2レベルで基本値の3倍になるようだ。
なんという壊れスキル。CP倍増を習得できてよかったよ。いまだになんの数値かはわからないんだけどさ。
HPはガラテア時にもっとつぎ込めたか。今度ガラテアする時はステータスを確認してからにしよう。
一応、HP回復するかな。怪我もないんですっかり忘れていたよ。見た目があまり変わらないのに瀕死がありえるのが怖いね。
回復魔法で治療しておこう。
「ヒール!」
ヒールは消費MP1でHPが8~10回復する。ショボい。
レベル1の標準的な人間になら十分なんだろうけどさ。
「ヒールズ!」
10回分を一気に使ってみる。複数形が合ってるかは気にしない。
消費MP10で10回分回復した。
ロスはないようなので残りMPでできるだけ回復しておく。
『回復魔法スキルがLV3になりました』
あ、回復魔法がレベルアップした。
もうか!
いや、回復させた数値はゴブリン何十匹分だけどさ。
さっき設定した通知ウィンドウが早速役に立ったよ。
『再生スキルがLV3になりました』
こっちもか。
再生の熟練度はHPを回復させるなら魔法でもいいみたいだな。
ある程度回復したが、肉はまだ解凍できていない。
店で売ってる串焼きの焼き鳥のよりは少し大きめに切ってあるけど、今の俺たちには6倍のサイズ。重さなら216倍だ。大きすぎる。
前世愛用の包丁を出して力づくでさらに切り分ける。刃が厚めの出刃包丁なので欠けることもない。この身体にはでかすぎて両手で持って使ったけどさ。
オリジナルと複製の両方を比較用に切り分けたら、DPで購入した小人サイズ用のフライパンで焼く。まずは複製品から。凍ったままでも問題なし。蓋をして低温でじっくり焼いた。
『料理スキルがLV2になりました』
肉切って焼いただけなんですけど……。
「お待たせ」
塗料皿ではなく、小人用の皿にちぎった複製キャベツといっしょに並べて、慌てて買ったテーブルに置く。
昨日なんで忘れてたかなあ。
「ごめんね、こっちのコンロとフライパンに慣れてなくてちょっと焦がしちゃったよ」
「ううん。とってもいいにおい。おいしそう!」
2人で席につく。椅子は4脚買った。全部埋まる日はくるのだろうか。
コルノに水を入れたコップとフォークを渡す。俺が使うのは箸だ。
「さ、食べてみて」
「うん! ……えっと、いただきます?」
フォークを持ったまま両手を合わせていただきますをするコルノ。それも俺から転写した基礎知識らしい。
とても可愛い。食事前なのにお腹いっぱいになりそうな満足感だ。
小さなお口なのに切り分けた肉を一口で放り込んでもぐもぐ。
「うわっ! すっごいおいしいよ、これ!」
「よかった。もっと食べて。おかわりもあるから」
今はオリジナル鶏肉を火にかけている。今度は焦がさないようにしないと。
美味しい、美味しいとコルノの評判はいいようだ。俺も味見したが劣化したという感じはなかった。
冷凍庫で凍るまでにタレの味が染みた肉もしっかり再現されている。甘辛い味が鶏の脂と合わさって、とても美味しい。
本当に美味しそうに食べてくれるので、作った俺としても嬉しい。
料理スキルがうまく働いているのかもしれない。
「そろそろいいかな?」
台所に移動してフライパンの様子を確認する。
まだか。適当に鶏肉をひっくり返して蓋をのせ直す。
ちょっと待ってから再度確認すると、今度はいい感じだ。焦げすぎてもいない。
味見するも、やはりそんなに変わった気はしない。
……もしかして劣化って焦げやすくなるとか?
別の皿に焼き鳥とキャベツを並べる。今度は焼けるのを待っている間に千切りにしたキャベツだ。
「追加入りまーす」
「ありがとー!」
置いていった皿はすでに空になっていた。
けっこうあったと思うけど、コルノには足りなかったみたい。
「どう? 今度はちょっと違うはずなんだけど」
「ん? こっちもおいしいよ!」
そうですか。まあ、違いがわからないならいいか。
すごい勢いで食べるコルノに引きずられるように俺も焼き鳥を食べる。
うん。美味い。酒がほしくなるな。
水と植物で酒も複製できそうだし、晩酌に困ることはなさそうだ。
悲しいのは、日本酒は料理用に買っていた安いのしか、こっちに持ってこれなかったこと。
プリン体が気になってて日本酒はあんまり飲まなくなっていたんだよ。
ビールもビールではなく発泡酒でプリン体ゼロのやつだ。
転生エディット時に病気耐性もつけたし、元々ダンジョンマスターは病気になりにくいようだから痛風の心配も少ない。
もしなっちゃったとしても、高DPだけど万能の霊薬で治るみたいだしさ、尿酸値もプリン体も怖くないぜ。
安心して日本酒やビールが飲めるのに手元にないのが悔しい。
多少無理してでも、買いに行くべきだったかな?
あ、コンビニのデリバリーを使えばなんとかなったかも。
今頃思いつくなんて……。
DPで買おうにも酒ってめっちゃ高いんだよなあ。
酔ってると危険だからって配慮だろうか?
違うな、たぶん。
余裕ができたらスクナの種族特性で持っている酒造スキルを試すしかなさそう。
その前に米か。
持ってる玄米はどう考えても酒米じゃない。
農業スキルで品種改良ってできればいいのだけど。
水と植物でなんとかできそうにない食料関係は、塩、肉、魚、卵、牛乳かな?
キノコと海藻類もできるか疑問だ。
動物やモンスターの死体から魚介類ができればいいんだけど。ただ、魚と貝は缶詰のしかない。ツナ缶とサンマの蒲焼があるだけマシか。
刺身食いたいなあ。
砂糖や穀類は試してみないと変換効率がわからない。たぶん似た植物の方がいい気がする。名無しイネ科以外にもいろいろ採取してこよう。
「ごちそうさま」
「たくさん食べてくれたね。そんなに美味かった?」
「うん。おいしかったー! それにボクってゴーレム造りに夢中になっちゃうと食事も忘れることが多いから、食べられる時はいっぱい食べるんだ」
なるほど。俺もゲームや読書に集中してたら食事抜きもしょっちゅうしてたもんな。
コルノはよく食べる。
おっさん覚えた。
食器を洗ったら、コルノにパソコン講習。
俺からの転写知識があったおかげで、コルノはすぐに基本操作を覚えてしまった。
そりゃそうか。俺にとって超重要な基礎知識だもんな。転写されるのも当然すぎる。
「あ、ゴーレムスレってのがあるよ!」
「気になるなら見てみればいい。ただ、掲示板やネットの情報ってのは全部が全部、正しいわけでもないし、心無いコメントに傷つくこともあるから覚悟するんだよ」
「ううっ、なんか怖いね」
「そういうもんだと割り切れば楽しめるから」
本当はこんなことは言いたくなかったんだけどさ、こっちのネットも前世とあまり変わってないみたい。
一応、神様が管理してるのか直接的な大人向けのサイトは見つからなかったけど、ギリギリのエッチな衣装の捕虜や奴隷の写真とかがアップされていたりする。
この旧式PCだと画像の多いページも重すぎて閲覧は諦めたけどね。
コルノがゴーレムスレを過去ログから見始めたので、時間がかかりそうと判断し、俺は昼寝することにした。
外出して植物採取するにはMPが心許なさすぎるからね。
「俺、ちょっと休憩する。入り口は開けておくから、なにかあったらセーフルームに入ってきて俺を起こしてくれ」
コアルームの壁にセーフルームを呼び出す。
さすがにコルノが使用中のパソコンデスクの下ではまずい。じっとコルノの下半身を眺めていて寝ることなんかできなさそうだ。
『セーフルームスキルがLV2になりました』
これもですか。
レベルアップで広くなったな。まだ立てるほど天井は高くないけど。
地味な変化だが壁にコンセントが現れたのは嬉しい。
コルノも入れるようにセーフルームを設定。
あ、ダンジョンコアは出しておくか。コルノやゴータローがいればコアルームが危険なこともないだろう。
小人魔法はMPの回復を優先するのでお休み。
コルノがいたら小人さん出てきてくれないだろうし。部屋は増えてるからそっちに出てもらえばいいか。
「それじゃおやすみ」
「おやすみー」
セーフルームに入り、カーテンを開けたまま眠りにつく。
まだ昼だけど、昼間寝るのは得意だ。不健康な生活送ってたからね!
前世の俺、それで身体壊して死んじゃったのかなあ?
スキルのレベルアップが早いのは種族ランクGRだから
ステータス表記が見難いとのことなのでとりあえず行間を空けてみました




