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「くたばれ、クソ神様」  作者: 無脊椎動物
いざ、ブリフィアへ
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81、最高のハッピーエンド

英雄が、悪を倒して大勢を救った。

そんなたくさんの人が、皆が望んだ最高のハッピーエンドです。

「plbxvc!」


 化け物達がまるで像を守るかのように次々と槍の射線上に飛び出る、だが無駄だ。

 俺の放った輝く槍は化け物を易々と貫いていき、その体を霞へと変えていく。


「いっっけぇぇぇぇぇぇぇ!」


 よし、残りはあの像を守っているあいつだけだ!

 止められるものなら止めてみろ!


「……q?」


 槍は最後の化け物を貫き、像に縫い付けることでようやく止まった。

 化け物は未だに淡く光る槍をまるで引き抜こうかとするかのように掻き毟る。


「……やった、のか?」


「……うん、やったね」


 やった、やった!

 これで終わったんだ!

 後はレーナ達を助けるだけだ。

 おそらく不安だろう、今すぐに助けに行ってやらないと。

 しかし、何処に居る?

 とりあえずはあの化け物が開けた穴の先を探してみよう。


「aaaaaaaaAAAAAA!」


 耳をつんざく、そんな悲鳴が辺りに満ちて俺は思わず耳を手で押さえてしまう。

 何だ、この声は?

 見ると像が目を見開きその真っ黒の眼窩から大量の黒い水を流し、その口からおぞましい声を発し続けていた。


「まだ、何かあるのか?」


 だがそれは杞憂だった。

 その声は次第に弱まっていき、溢れ出る黒い水は枯れていく。


 パキリッ。


 そんな終わりとしては実にあっけない音を立てて像は真っ二つになった。

 その影響か縫い付けられたままであった最後の化け物も溶けていく。


「なんだ、最後のあがきか」


 よし、それじゃあレーナ達を


「……え?」


 ——頭の隅に嫌な想像は有った。


 最後の化け物もついに完全に溶ける、だが今までとは違いそこに残るものがあった。


「……あ」


 ——何故シスターは人々を連れ去ったのか、人の形をした、だが明らかに人ではない黒ローブ達は何なのか。


 ところどころが崩れ、痛々しい姿をしているレーナ。

 その胸を俺の槍が貫いていた。


「……ああ」


 ——だが所詮は推測の域を出ないもの、そう自分の中では思っていた。思っていた。


 信じられない、そんな目でこちらを見て次いで自らの胸を穿っている槍を見る。


「……あああ」


 目を見開き、何かを言おうとして口を動かす、だがその口からはかすかな音しか漏れなかった。

 だがその言葉だけで俺は何を言おうとしたか分かった、分かってしまった。


「う………づ……きぃ!」


 それっきりレーナの目から光が無くなり動かなくなった。


「ああああああああああああ!」


 そんな、そんなそんなそんなそんなそんな!

 俺が! 俺がぁ!

 殺した! 

 胸を! 槍で!

 殺した!

 そんな! いやだって!

 殺した?

 俺はレーナと約束して! 約束したんだ!


「リヒト! 大丈夫!?」


 待ってくれ、逝かないでくれ! レーナ!

 お願いだ、頼む……。

 俺はそんなつもりは無かった!


「レー……ナちゃん?」


 違う、違うんだカコ!

 俺はレーナを助けようとして!

 レーナを殺したかったわけじゃなかったんだ!


「……リヒトが……殺したの?」


 すまない、すまない、すまない! すまない! すまない!

 約束を、約束を守れなかった!

 いやだ、いやだ! 俺はレーナを殺してなんかいない!

 いや殺したさ! 

 だけどそんなつもりはなかった!

 そうだ、俺は悪くない! 俺は悪くない! 俺は悪くない!


「あああああああああああああああああああああああああ!」


「リヒト!」


 俺の体は中から光が溢れ出し、粉々に砕け散った。







 クエスト名:魔物の凶暴化(緊急クエスト)


 依頼主:ギルドマスター


 目標:この異常事態を終わらせる


 報酬:各人の活躍による



 皆さんのおかげで無事にこれ以上犠牲を出さずに解決することのできました!

 なお、目ざとい活躍をしたクロードさん、クーアさん、カコさん、そして元凶を見事倒した英雄のアラタさんには特別報酬が払われます。

 お疲れさまでした!

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