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「くたばれ、クソ神様」  作者: 無脊椎動物
はじまり、はじまり
12/117

ある青年の独白

俺は悪くねぇ!やたらと短い2月が悪いんだ!


 ぼくは一体誰だ?


 幾度となく考えてきた事を馬車に揺られながら考える。

 はじまりはぼくは記憶が無い事に気付いた事が切っ掛けだった。最初は混乱した、持ち物は来ていた服のみでぼくが何者かを示すものは何一つ持っていなかった。周りを見渡すと家が何軒か立ち並んでいた。しかし、どれだけ探しても人どころか動物すらいなかった。

 しばらくは家の中にあった食料で食いつないだ。けれど、ずっとここにいたって何もはじまらない。食料が尽きてきたころにぼくは旅に出る事を決意した。


 残ったわずかな食糧と井戸水を入れた家から拝借した水筒、そしてこれまた拝借した植物図鑑とナイフをバッグに入れぼくは準備を整えた。

 地図によるとここからしばらく行った所に森があるらしい今日はそこまで行って野宿をしよう、そう思った瞬間不思議な事が起こった。何故か森の中に居るのだ。茫然としているぼくに突然虚脱感が襲いかかった。立っていられないほどものだったがしばらく休むと収まった。


 今のは一体何だったのだ?もしかしてぼくは魔法でも使えるのか?

 ……ばかばかしい何が魔法だ。ふと木になっているリンゴのようなものが目に入った。図鑑で確認すると食べられるものらしい。しかし到底手が届かない……リンゴとは一体何だろう? まあ良いや。

本当に魔法が使えるんならあれをすぐに取れるんだろうな。そんな事を思うとさっきよりは軽い虚脱感を覚え木の実が手の中に落ちてきた。


 ありえない、こんな事。そんなに都合よく落ちてくるなんて。ましてやぼくは別に真下に居たわけではない、だから手の中に落ちてくるなんてありえないのだ。本当に魔法があるのか? 試してみる価値はある。

 この森があの地図に載っていた森ならばここには食料が豊富で危険な動物や魔物というものが居ないらしい。ならばしばらくこの森で魔法の実験をしよう。魔法の事をわかっていけばもしかしたらぼくについてもわかる


「お客さん! 着きましたよ!」


 御者の声で我に返る。どうやら着いたのにも気づかないほどぼくは思考の海に沈んでいたようだ。


「ああ、すみません。つい考え事をしてしまっていたようです」


 ぼくは御者に謝りながら料金を支払って馬車から下りた。瞬間移動はあれから使っていない、どうやらあれは大量の魔力? を使うらしい。あの後何回か試したが何れも立っていられないほどの虚脱感を覚え、3回使うとその日は瞬間移動どころか他のものも何一つ使えなくなってしまうからだ。


 そんな事を考えながら歩いていると何やら人だかりができている。怒鳴り声が聞こえてくるので喧嘩かと思って近づいたが違った。少女が殴られていた、それも複数人から一方的にだ。それを見たぼくはとっさに間に入っていた。


「何をする! 邪魔だ、どけ!」


「お前らこそ何をしている! こんな子供を一方的に殴って!」


「ああ、そんな事か。簡単だ、ここ最近この辺りは日照りが続いていて作物が育たない。だから水神様に生贄を捧げる事になった。だからその名誉な役をその忌み子にやらせてやるんだ。なのにそいつは死にたくないだののたまいやがった。だからこうして罰を与えているんだ。さあ、わかったらそこをどけ!」


 ……何だよそれ、一方的に押し付けてるだけじゃないか。それに周りの奴らもそれが当然と思ってる顔しやがってこの屑どもが。


「悪いがなおさらここをどくきは無い」


「なんだ? 貴様はそれを庇うのか? 俺らはそれを有意義に使ってやってるだけだろうが! 感謝するべきだろうが!」


 それを聞いてぼくの中で何かが切れた。今まで魔法は動物や魔物にしか使って来なかったがこいつらを同じ人間とは思わない。


 ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


「大丈夫かい?」


 血の海の中でぼくは少女に声を掛けた。反応が無い、どうやら気を失っているらしい。


「どこかでこの子のけがを治すか」


 そうしてぼくは少女を抱えて汚れてない家を探した。家ならたくさんある、それももう誰も使わない家が。


遅れたうえに短いという。

許して下さい次は比較的長くするので。

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