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「くたばれ、クソ神様」  作者: 無脊椎動物
水王祭
112/117

91、更新のお手続き

「さて、これからどうするかだな」


 あの後、ガルトはジャックのところに行くそうだ、まあ、さすがに今日のことは言っといた方が良いな。

 ちなみに昼食代は約束通り払ってくれた、ごちになりました。


「うーん、とりあえずはギルドに顔を出すのは?」


「ギルドか?」


「うん、同じ冒険者なら情報や噂も聞きやすいかなって。あとアラタの冒険者のランクも上がったからギルドカードの更新にも行かないと」


 おっと、すっかり忘れていたな。

 しばらくは、まあ、その、引きこもっていた。

 ランクが上がって報奨金も口座に入ったというのは聞いたが、ギルドには行かなかったため俺のギルドカードは未だにFだ。


「そうだな、ギルドに行こう、場所は知っているのか?」


「スタラト出るときにギルドで地図を買っておいたよ」


 さすがカコさん、頼りになるな。



 ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽



 ギルドの造りはスタラトとよく似ていた、もしかしてどこのギルドも構造は同じなのだろうか?

 だが冒険者たちの装備はスタラトとは違った。

 スタラトの冒険者達の年齢層は幅広かったが、その装備は使われている色というか、形というかがどこか共通点があった。

 だがこの町はまさに『多種多様』という言葉がぴったりと当てはまる様相。

 まるで民族衣装のようなものもあれば、鎧と聞いて思い浮かべるような騎士のような装備のような装備もあった。


「次の方どうぞ」


「あっはい」


 そんなことを考えている間にいつの間にか俺が列の先頭になっていた。


「本日はどのようなご用件で?」


「ランクが変わったからギルドカードの更新に来た」


「わかりました、それではギルドカードをお預かりしますね」


 そう言って受付嬢さんはギルドカードをもってカウンターの奥へと行った。

 さて、更新はどれぐらいかかるんだろうな。

 いや、列が一緒にされているのならそこまでかからないのか?


「お、お待たせしました、ご確認下さい」


 本当に早かったな、なんか心なしか受付嬢さんの笑顔が引きつっているが。

 ランクは……よしよし、ちゃんとFからBになってるな。


「あの、ランクは本当に相違ないでしょうか?」


「ああ、問題なくBになってる」


「そ、そうですか、またのご利用をお待ちしております」


「ああ、ありがとうな」


 さてと、用も済んだし、カコはどこに居るのだろうか。

 先に情報を集めているとは言っていたが、正直言ってカコには酒場で酒を飲んでいる冒険者とはあまりかかわってほしくないな。


 そんなことを思いながらカコを探すと誰かと話している姿を見つける。

 雰囲気からしてトラブルなどはなさそうで安心した。


「おーい、待たせたな」


「あ、アラタ……紹介しますね、パーティーメンバーのアラタです」


「アラタさん、先ほどぶりですね」


 ……ん? 誰だっけ?

 耳が長いからエルフだろう、だが俺にエルフの男の知り合いなんて……

 あ、どこか見たことあると思ったらさっき胸倉を掴まれていた調査対象のアルフか!

 いやー、まさかこんなところで会うなんて奇遇だ


 じゃねぇだろうがぁぁぁ!

 カコさん、確かに情報を集めるとは言っていたけどまさかの本人に直接聞くか!?

 せめてもう少しアルフに関する噂を聞いたりとか、


「先ほどは大丈夫でしたか? 全く、いきなり殴るなど野蛮ですよね」


「……別にけがはないさ」


 ……ああ、もう!

 やってやる、やってやるよ!

 今ここで悟らせずに引き出せるだけ情報を引き出してやるよ!

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