朱色の食事
謎の単語と共に呼び覚まされた記憶。
新たに登場した妖艶なお姉さん。
...前置きはこれくらいかな。
女「あんまり戻しちゃダメよ〜?」
朱雅「・・・。」
なにかわからないが...弍家舞さんが今まで以上に怒ってる...
そして後ろの女性は一体...?
女「まーた そんな怖い顔しちゃって。スマイルよ?スマイル。ところでさ、君ってブルースクリーンが使えるって本当?」
二本の優しい感触が僕の顔を包んでゆく。
そして目の前に美しい顔が...あぁ...吐息が温かい。幸せと感じる。
女「リドゥ」
女「私の前じゃ意味がないのよ?よしなさい」
朱雅「ちっ......」
今この瞬間も記憶が頭を突き抜けて行った。
数秒前に弍家舞さんがアンドゥと言ったという記憶が。
朱雅「そいつに触るな!」
この温かい感触を邪魔するとは...
女「嫉妬かしら?こんないい子なかなかいないわよ?」
朱雅「ブルースクリーンを知っているのなら尚更だ!今すぐ離れろ!悪いけど、こいつの記憶を全て戻す!」
女「あなたねぇ...銃ってのはさ、撃ち方を知らなきゃ鉄の塊よ。知ってても、撃鉄を起こすだけの力がないと。そして、狙いを定める、エイム(照準)力がいるのよ?
それに、そんなに戻したらあなた終わるわよ?」
朱雅「暴発したとしたら?」
女「それは......アンドゥで」
朱雅「はぁ......」
呆れたようなため息を突いた弍家舞さん。
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なんだかんだで、親には友達の家に泊まることになったと連絡。そして弍家舞さんの家へ行くことに。
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僕「お、おじゃまします...」
弍家舞さんは相変わらず怒ったような雰囲気だ。お姉さんの方はルンルン楽しそうにしている。
家の雰囲気はとても暗い。照明が古いのか、若干黄ばんだ色を放ち、レトロな感じだ。
テレビは、地デジ化直後のテレビだが、さすがに時代遅れだろう。
あと、気がついたが冷蔵庫がない。
食べ物はどうしてるんだろう。
...と、思った矢先気づいた。
弍家舞さんが親指よりふたまわり程大きい容器に入ったものをチューチュー吸っている。なんだろうか。
そういう類の駄菓子としか思えない。
女「ブルースクリーンってどんなことするの?」
びっくりして飛び上がった。いきなり耳元で囁かれたら困る。
とまあ、説明に困るわけだ。人の影が見えますと言ったところでどうなるだろう。
そんな時だった。頭に何かが飛んできた。
コツン、と小さななにか。
飛んで来た方向を見てみると弍家舞さんがニヤニヤしながら、
朱雅「あはっ、ごっめーん、ゴミ箱に見えたわー」
と、語っていた。
弍家舞さんのあまりの変貌に驚かされた。そしてお姉さんはルンルン楽しそうに弍家舞さんを眺めている。
なんとなく直感だが、弍家舞さんは面倒くさそうな気がしてきた。なんというか、酔っ払いのような。
朱雅「あーんたさぁ。人殺せるぅ?」
女「...っ!」
余裕を...というか余裕しか見せていなかったお姉さんが焦りを浮かべている。
僕「...えと。場合によります」
朱雅「じゃあ、私みたいな超絶美人で、純粋な女子高生」
姉「あんたは罪の塊よ。」
呆れたような、諦めたような。そんな口調で投げやりに弍家舞さんをけなす。もしかしたら今のような状態の弍家舞さんを止めれないと思ったのだろうか。
さあ、質問に答えねば。
弍家舞さんを殺せるか。否、殺せるはずないだろう。まて、殺ろうと思えば殺れるのではないか?意思とは別に殺害だけならできるだろう。だが、意思がやめろと言っている。
物理的な殺害が可能かどうかを質問しているのか、それとも殺せるかという意思を問うているのか。
朱雅「あんた、殺せるでしょ。」
僕「えっ...」
朱雅「だって、目が人殺しの目だもの。」
僕「そう...ですか。」
朱雅「否定しないのね。まー、質問の意味は教えませーん」
僕「!?」
お預けを食らった犬のような反応をしてしまった。
それから、さっき投げられた足元に転がっている容器を見た。
『速乾性朱肉用インク』
と、9文字書いてある。
最初は現実がなんなのかわからなかった。
ただ、弍家舞さんがインクを飲んだという事実だけ確認するだけで精一杯だった。
いやぁ...続きどうなるんですかねぇ...
僕みたいな基地外でも割と忙しかったりするんで更新が不定期になります。
あと、スマホでちまちま打ってるんで疲れちゃって。でも数日以内にPCを購入するのでようやくタイピング入力ができます。
続きを書かねば...
読んでくださってありがとうございます。