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終幕の詩

私は自身の罪を思い出した

己が咎人になることになった

罪の物語たちを


死神として暴虐と殺戮を描いた物語


憎悪のままに生み出した

罪によって造られた

魔王の手で

新たな友たちを殺そうとした物語


友たちを悪夢の中で

斬焼という殺戮を

描いた物語


全ての罪を思い出した私の前に

この荒涼のどこからか

一羽の白き鴉が

足に黒き真珠を掴んで

私のもとへと飛んできた


私は何者かに操られるかのように

両手を白き鴉の前に

差し出していた


白き鴉が

足で掴んでいた黒い真珠を

私の両手に落とした


私は悟った

この黒い真珠こそが

私が求めていた

罪であると


私が荒涼を彷徨う意味は

もう既にない


私は煉獄山の麓へ向かい

駆け出した


罪という黒い真珠を

天の使いに渡すために




こうして、罪の誕生を巡る詩語りは

終わりを告げました


されど、罪はこの瞬間にも

別の誰かの手で

産み出されていくのです


その論理からは誰も抜け出せません


貴方も私も、誰一人として

生きている限り

逃れられないのですから


《終》

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