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十三 獣鬼③

「そうね、私も半信半疑だもの」

礼司達の乗ったタクシーが歌舞伎町に着くと

浜田の部下の佐藤が待っていた


「警部補、ピートの連中はほとんど出勤しています」

「佐藤、ご苦労さん」

「あの、この人たちは?それと猫と犬も」

「ああ、いいんだ」

四人と三匹は3階にあるピートに佐藤と共に入ると

ホストクラブは煌びやかですでに、8時過ぎの店内には10人ほど

のホストたちが出勤していた。


「加藤和則」はいるか

浜田が聞くと全員が首をかしげたままで

「あっ、すみません。加藤和則は徹ですね」経営者の相田が

頭を下げながら言った。

「おい、だれか徹の事を知っているか?」

「はい、3日前から無断欠勤しています」

マネージャーの森下が言うと

「連絡が取れないのか?」

「はい、スマフォも電源が切れていて」

「あいつの住んでいるのはどこだ?」

「今新大久保だそうです」ホストの一人が言った


「夜野さん。聞いた通り被害者と一緒に住んでいたようです」

浜田が言うと

「中村洋子さんがここの客かどうか聞いてくれ」

「はい」

浜田と佐藤は中村洋子の写真を見せてホストたちに聞いた


「ねえ、夜野さんどうしてここの捜査についてきたの?」

「川島さん、それは後でわかります」

「えっ」

礼司は鋭い眼光でホストたちを見ていた

すると「右から3番目と5番目、こっちへ来てくれ」

「浜田、良いか?」

「はい」

「おい、お前達嘘をついているな」

二人のホストは返事をしなかった

「おい!!」礼司は大きな声で怒鳴った

「はい、実は徹は1週間前に事件を犯したと言っていました」

「事件?」

「内容は知らないけど、相当やばかったようですよ」

「うん、それで中村洋子は」

「はい、徹の常連です」

「わかった」


「ね、川島さん」

「ええ、嘘がわかるの彼」

「そうみたい」魔美が自慢そうに言った


「浜田さん、行きましょう」

礼司がおどけて笑った


四人と三匹がタクシーの前に戻ると

「浜田、さっきの二人シャブやっているぞ」

「ええ?すぐに生活安全課へ連絡します」

「魔美、それとこの辺に霊気が漂っている嵐丸とさくらをつれて歌舞伎町を調べてくれ」

「はい」

「うん、じゃあ俺達は大久保の殺人現場へ行こう

「はい」


礼司は歌舞伎町から大ガードをくぐって

右に曲がり大久保駅の近くのマンションの前

車を止めた


「ここだ、ここに霊気が漂っている」

「私も全然わからない」

「あっ、感じます。隊長」

「ああ、たぶんお前の霊力が上がったんだ」

ポチは鼻を上に向けて臭いを嗅いだ

「推理があたったな」

礼司が浜田の顔を見ると自慢げに笑った。

「ところで、加藤はどこに居るのかしら」

魔美が浜田の方をむいて、冷たく言った

「うん、その通りだ」

「あの、毛皮に食われた井田真知子が食われたなら、その前に

食われてもおかしく無いわね」

川島が浜田の方向を向くと

困ったように「そ、そうですね」と言った


「浜田、どこかに毛皮に食われた男いないか」

「居ませんよ、そんな怪奇な事件聞いていません」

「ちょっとまって、毛皮、毛皮」

川島が頭を抱えた

「いたわ。毛皮男」

「ん?」

「新宿大学病院の皮膚科に体が毛に覆われた男が」

「いつ?」

「3日前に」

「それで今どうしている?」

「精密検査のために、入院しているわ」

「そこだ、みんな行くぞ」


礼司は魔美に電話をした「見つかったぞ」

「私も、毛皮を着た男がここで転げまわっていたって」

「よし、今そっちへ行って拾っていくから」

「はい」


礼司は車を飛ばし魔美たちをディスカウントショップの前で拾った

「ねね、素肌に毛皮を着た男が毛皮が脱げなくなって倒れたんだって」

「ああ、井田真知子と同じだ」

「魔美ちゃん、それ誰に聞いたの?」

「うん、嵐丸とさくらが歌舞伎町の猫ちゃんたちに聞いてくれたの」

「えっ、猫の言葉わかるの?」

「うん、どうして?」

川島はちょっとその不思議に対応できなかった

「そういえば、隊長はやつらの嘘どうしてわかったんですか」

「そりゃ、嘘をつくと体から赤いオーラがでる」

「オーラ見えるんですか」

「うん、見ようと思えばな」

「すげー、隊長アルバイトで占いをやったらどうですか?」

「いや、人間本当の事を言うと気分が悪いものだぞ。俺は嘘は言えないから」

「そ、そうですね」


「魔美、今回の武器のロープってなんだ?」

「獣鬼は殺しちゃいけないの」

「ん?どうしてだ?」

「元々、毛皮は殺されて人間の贅沢のためにだけ使われているの」

「うん」

「だから凄く恨みが残っているのよ」

「なるほど、もし殺しても連鎖的に獣鬼が現れると言うわけか?」

「そう、獣鬼を捕まえたら野に放なして」

「わかった」



礼司の運転するタクシーは10時過ぎに新宿大学病院に着いた

「魔美待っていてくれ」

「はい」

車を降りると礼司と浜田と川島は

裏口から病棟に入った

そして、川島はナースステーションで加藤の病室を聞くと

「315号室よ」

礼司達は眠っている加藤の部屋を開けると加藤の顔を見た

「ん?」

「どうしました?」

「まだ獣鬼になっていない」

「顔は人間ですね」

「ああ」

「三日前には自分の足で来たんですよね。先生」

「ええ、ちゃんと診察を受けていたようよ」

「加藤は人間として生きたかったんだろうな、その時は。

でも、昨日井田真知子が体を食われたから人間の意識がなくなっているかもしれん」

「昨日食ったのはあの毛皮じゃ?」

「そうだ、獣鬼が井田真知子の毛皮をコントロールして食ったんだろう」

「そして、今夜も誰かの毛皮をコントロールするんですか?」

「ああ」

「夜野さんここで捕まえれば?」

「あはは、やつは獣鬼じゃないから、浜田今何時だ?」

「22時30分です」

「移動するんですか?」

「そうです、さあ行こう」

三人がドアの所へ立つと

目を開けた加藤の目がきらりと光った


タクシーに戻ると

「魔美、加藤は獣鬼じゃない」

「ええっ?じゃあどこに?」

「中村洋子の首を絞めたマフラーだ」

「それなら、新宿署の鑑識が持っていると思いますよ」

浜田が二人を見て言った

「ああ、あるといいけどな。さあ行くぞ」

「はい」

「ねえ浜田さん、鑑識さん渡してくれないわよね」

「そうですね、殺人の証拠物ですから。見るだけなら」

浜田が新宿署の鑑識に電話をすると

担当の人間が帰ったと言うことで

頑なに毛皮を見せる事を拒否していた

「どうしても無理ですか?」

「はい」鑑識の職員は返事をした

「わかりました」

外で電話をしていた浜田は

礼司たちが乗っているタクシーの助手席

に乗ると

「だめでした」

「おお、もう新宿署にいないな」

「はい?」

「ああ、獣鬼なら姿を変えているぞ」

「じゃあ無くなってあわてていたわけですか」

「そうだ」

「はい」

「魔美、今何時だ?」

「22時55分、はい」

魔美は鬼のノブを礼司に手渡した

「OK、さあ鬼退治の時間だ」

「なんか、ドキドキする」

川島が言った

礼司は車のニブを鬼のノブに変えると

時計が23時を指すのを確認するとエンジンキーを回した。

すると車は金色の光を放つと周りから人影と車影が消えた




礼司がカーナビを確認すると

「魔美、赤い点が見えないぞ」

「この辺に居ないのね」

「新宿大学病院は光っていませんか」

浜田が聞いた

すると「居た」礼司が叫んだ

後ろから見ていた川島は

「渋谷から移動しているわこっちの方へ」

「はい、これが獣鬼です」

礼司は車を急発進させると

川島が周りを見ながら

「夜野さん早すぎません、捕まるわよ」

「あはは、この世界には鬼しか居ませんよ」

「えっ?移動したの?」

川島が周りを見ながら聞くと

「ええ、ここが3ヶ所の世界をつなぐ地獄と言う所です」

魔美が川島に説明した

「そして鬼が住む世界だ」

玉川通りを渋谷に向かって走っていると

神泉近くで茶色い何かがすれ違った

「隊長、赤い点が通りすぎました」

「今のだ!!」

「早いです。病院へ入ってしまいました」

「そうか、厄介だなあ、浜田手を借りるぞ」

「はい、任せてください」

「建物はあるのね」

川島がぼけた話を言った

「うふふ、そうですよ。裏の世界ですから」

魔美が答えた

「魔美、ポチたちに探させてくれ」

「はい」

ドアを開けると

三匹は車から飛び出しポチは病院の周りを走りまわった


「浜田、俺達は351号室へ行ってみよう」

礼司と浜田はロープを手に持った

「はい」

裏口のドアを開けると

嵐丸とさくらも一緒病院に入り

さくらと嵐丸は1階の奥には走って行った

「魔美、俺達は3階へ行くぞ、先生と獣鬼を探してくれ」

「はい」

礼司は三階へ走って上がっていった

「大丈夫なの?私達たちだけで」

「うん、さくらと嵐丸とポチがいるから」

「そうなの、だってこっちは獣鬼でしょ。怖いわ」

「大丈夫よ。由美さん。うふふ」

魔美は由美の肩を叩いた

その時、さくらと嵐丸がうなり毛を逆立てた


礼司が315号室のドアに立つと

「さあはいるぞ」

「はい」

礼司の合図とともに病室のドアを開けると

加藤が礼司に飛び掛ってきた

「うっ」

礼司はそれを避けると

加藤の腕をつかまえ放り投げた

加藤はベッドの前に転がり

両手をあげ構えた

その姿は顔にまで毛がはえ

口は前に突き出て、耳が大きく

尖っていた


手は爪が伸びそれもまた銀色の毛で

覆われていた


「ああ、獣鬼になっちまった」

「はい、まるで狼男ですね」

「ああ」

加藤が唸りながら礼司に飛び掛って来ると

礼司は右に避けながら

加藤の右手をかかえ加藤を背負い、投げ飛ばした

「ああ、武器が使えないのか」

「はあ」

礼司は加藤に向かって

フックを撃つと軽く避けて

逆に礼司の顔にジャブを撃った

「おっ、強いぞ!」

「ああ、言うのを忘れていました」

「ななんだ」

「そいつ、プロボクサーだったんですよ。フライ級の」

「それを早く言え」

「リングネームがダーティ鶴田です」

「ああ、あの反則ボクサーか」

「ええ、1年間の出場停止されていたんで

よく歌舞伎町で遊んでいたみたいです」

礼司は魔美にもらったドラーバーズグローブをはめると

右肩を前に出しかまえた、加藤もやはり右側を前に出すように

構えた。

「浜田ゴングを鳴らせ」

「は、はい カーン」

二人はジャブの打ち合いで決定打が出なかった

終盤に礼司は加藤のストレートを受け

浜田の方へ転がってきた

「強いなあ、歯が立たん」

「はい」

「12秒後に足元に飛び掛れ」

「はい」

「10・9・8・7」

浜田が持っていたロープが光だした

「6・5・4・3」

その時加藤は力を緩めた

「2・1いけ!」

礼司が加藤に飛び掛ると同時に

浜田も加藤の足にタックルをし

加藤を倒すと、すかさず礼司は

加藤に馬乗りになり顔に何発も

パンチを放つと、加藤の力が抜けた

「浜田ロープ」

「はい、どうして加藤は力を緩めたんでしょうか」

「3分経ったからだ」

「なるほどね。プロボクサーか」

礼司は手を後ろに回し縛り

足に回し全身が動けないように

縛ると

「浜田、俺は下へ降りる。そいつを見張っていてくれ」

「はい」


「うー」

「ふー」

さくらと嵐丸が体を横向きにして唸り

目を大きく見開いて暗がりを見つめていると

そこへポチが「ワンワン」と吠えながら

が走ってきた

そしてそのまま二匹が見ている暗がりの方向に

消えると

「きゃーん」

ポチは魔美達がいるところまで弾き飛ばされた

「ポチ大丈夫?」

魔美がポチに近づくと

さくらと嵐丸も近づいてポチの顔を舐めると

すぐに立ち上がり「ワンワン」と吠え出した。


「何がいるの?」

「たぶん獣鬼よ、先生気をつけて」

その時毛を逆立てているさくらの体が金色に光り

尾が二本に分かれると魔美が微笑んだ

「魔美ちゃんさくらの尻尾が・・・」

「うん、彼女は前世で100年も生きて猫神になっていたの」

「猫神」

「ええ、すべての動物の言葉がわかりライオン並の力をもっている猫」

するとその光に照らされて奥の方にいた獣鬼が現れた

それは、2メートルほどの茶色い狐だった

「きゃあ」

川島が後ろに下がった


その瞬間さくらの姿が消え

獣鬼の首の右側に噛み付いていた

それを見ていた嵐丸が左側の首に噛み付き

前足にはポチが噛み付いた

獣鬼はそれを振り払おうと必死に

体をもがいた


そして獣鬼は逃げようと出口へ向かうと

ポチがそれを塞いだ

そこへ礼司たちが降りてきて

「おお、こいつが獣鬼か」

獣鬼は礼司をみて牙をむき出し

「シュー、シュー」と声をだして威嚇した

「さくら、嵐丸離れろ」

礼司が言うと

二匹はすぐに離れて戻ってきた

「夜野さんどうするの?」

川島が聞くと礼司は右手を上げて

獣鬼に一歩一歩近づいた


「大丈夫だ」

「シューシュー」

獣鬼は今にも礼司に飛び掛りそうだった

「きつねさん、俺達はあなたを助けにきた」

するとさくらの目がまるで信号を送っているかのように光った

「一緒に故郷に帰ろう」

「危ないわよ」

川島が言った。

「大丈夫よ、きつねさんこのままじゃ洋子さんがうかばれないわよ」

魔美も獣鬼に近づいた

すると、獣鬼の唸り声が止まって首をゆっくり下げ始めた

「ねっ、一緒に帰ろう」

魔美が頭をなでた

「ぐぐぐ」

魔美の頬に体を寄せた

「おお、一緒に帰ろう」

そして、獣鬼の体は小さくなり普通の狐に戻ると

さくらと嵐丸とポチが近づき体を舐めつづけた


「バタン」

後ろで音がすると川島が倒れてた

「先生!」

礼司は川島を抱き上げた

「やはり、先生は由美さんだったのね」

「ああ、二人目がこっちへ来た」

そこへ浜田が三階からシルバーの毛の色の狐を連れて降りてきた

「隊長」

「どうした?」

「加藤があまりにも苦しがるのでロープを解くと、

毛皮が加藤の体から離れて

狐になってしまったんです」

「それで、加藤のほうは?生きているか?」

「いいえ、死んでいました」

「やはりなあ・・・・・」

その側にシルバーの狐が体を舐めながら座っていた


「さて、行いくぞ」

「はい?」

「この狐達を野に放つ」

「大丈夫ですか?」

「わからん、また人を食うかもしれん」

「ええ?」

浜田が驚いた顔をすると

「大丈夫だよ、この子達は」

「よかった」

「浜田、川島先生の介抱たのむ」

「はい、気を失っているとなると」

「ああ、川島由美がこっちへ来た」

「そうですね。良かった」

礼司は由美を抱き上げ、タクシーに乗せると

浜田が後を追ってそれに乗った、そして鬼の世界から

脱出するとタクシーは病院の前に着いた

「じゃあな、後は頼む」

「はい、隊長気をつけて」

するとタクシーは金色の光を残して浜田の前から

消えた


鬼の世界の病院の前には

魔美と5匹が待っておりタクシーに乗った

「魔美あと何分だ?」

「後20分」

「うん・・・。ところでどこへ連れて行くんだ?」

「ええと、北海道と長野だって」

「今から間にあわんぞ」

「行ったことないの?」

「札幌のすすき野のキャバクラしか知らん」

「長野は?」

「峠の釜飯しか記憶がない」

「ええ?あそこは群馬県よ。それにそこから車で走ったら間に合わないわ」

「あはは、どうする?」

すると嵐丸が魔美の顔を舐めると魔美はそれを感じ取った。

「ポチが北海道、嵐丸は長野で生きていたわ。手を握って」

礼司はポチの手を握ると

「わかった」

礼司が目をつぶると旭川の風景が目にうかんだ

アクセルを踏むと一瞬で旭川のマンションの前に着いた

すると、

ポチが「クーン」と悲しそうな声を出してタクシーの

窓をカリカリと引っ掻いた。


まもなく3階のベランダの戸が「カラカラ」と音がして開いた

するとそこに女性が出てきた空を眺めた

「ワンワン」

ポチはそれを見ながら吠えた

「ポチの元の飼い主みたい」

「ワンワン」

ポチは窓を引っ掻いて吠え続けた

「さあ、ポチ行くぞ」

礼司の言葉で吠えるのを止め尻尾を振った

タクシーは猛スピードで旭山のほうへ向かって

走ると数分で着き

「ここで良いか?」

ドアを開けると狐がみんなに体を舐められ降りた

「おい、山に入っても動物園に行ってもいいぞ」

シルバーの狐は尻尾を膨らましながら山へ向かって

走って行った


「さて次は長野か」

「うん、嵐丸の手を握って」

「うん」

礼司は目をつぶると小諸の風景が目にうかんだ

そして礼司がアクセルを踏むと

一瞬である家の前に着いた

すると「ニャー」嵐丸が激しく窓を引っ掻いた

「あの家みたい嵐丸の家」

すると髪の毛の長い女性が1階の窓を開け

空を見上げていた

それを見ていた礼司は嵐丸を抱き上げ

タクシーのドアを開け、家に向かって歩きだした

そして、女性に近づくと嵐丸は

喉を「ゴロゴロ」と鳴らし

礼司が手を伸ばすと嵐丸は頬擦り

をして甘え、彼女の鼻を舐めた

「あら?」

彼女は小さな声を上げた


「さあ、嵐丸行くぞ」

礼司はタクシーにアクセルを思い切り踏んだ

「ねえ、私と二人きりのほうが優しいね夜野さん」

「まあな、浜田がいると冷静になる」

「そうか、使い分けているのか」

「まあな、二人分の記憶が重なっているから使い分けないと変になる」

「そうか、じゃああの二人もこれから大変ね」

「あの二人は一時だが、俺は一生だろう」

「まあね」

18号線を軽井沢に向かい追分を過ぎ中軽井沢を

スケートセンターに向かい山をあがりきって

タクシーを止めた


そして、ドアを開けると

狐は嬉しそうに森のほうに向かって

走り出した

それをさくらと嵐丸とポチが見送っていた

狐の姿が藪の中に消えると轟音と共に森全体が輝いた


「任務完了23時57分」

「由美さんきっと夜野さんに抱きつくわよ」

「あはは、帰るぞ」

タクシーは光の残し一瞬の間に消えた


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