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十一章 煙鬼③

魔美と浜田は中野に向かった

「夜野さんと二人で捜査ね」

「ああ、調査ね、民間人だから」

「うふふ、変な所にこだわるのね」

「まあね」

「そう言うところも好き!」

「おれ?」


そこに真理子の電話がなった

「真理子さん」

「はい」

「男がわかりました」

「ありがとう」

「居酒屋 星の雨の従業員です。小島です」

「ありがとう」


真理子は礼司に向かって「夜野さん解かったわ」

「おお、どこだ」

「星の雨」

「よし、行こう」

礼司と真理子は居酒屋星の雨に向かった


「えーとこのビルの7階だわ」

「うん」

二人がエレベーターで上がり扉が開くと

「いらっしゃませ」男の元気な声が聞こえた

「あっ、すみません。客じゃないです」

「はい」

「この男性知りませんか?」

礼司は似顔絵のビラを見せた

「はい、うちの従業員です」

「ちょっと話があるんですけど」

「ああ、今日は休みです」

「ああ、そうなんですか?連絡先は?」


「あのう、警察の人ですか?」

「いいえ」

「じゃあ、お断りします」

「そりゃそうだ、お邪魔しました」

礼司は素直にあきらめた。


「私が聞こうか?」真理子が言った

「いいよ、俺達警察じゃないから、これもやつの運命かも」

「でも、渋谷にいるんでしょ?」

「うん、休みだから帰ったかも知れない」

「そうだね」

「でも、まずいなあ」

「えっ?」

「他の被害者が出てくる可能性がある」

「鬼の?」

「うん」


礼司と真理子は星の雨の前で魔美たちを待っていると

ボーダーコリーのポチを連れた魔美と浜田が来た

「待っていたよ」

「はい、じゃあ小島の連絡先を聞いてきます」

「頼むよ、ああもう8時過ぎてしまった」

「あと、3時間」

浜田が7階から降りてくると

「聞いてきました」

「ありがとう」


「小島は2ヶ月前から勤めていたそうです」

「どうして休んでいるんだ」

「風邪だそうです」

「それなのに今日は渋谷にいた、変なやつだな」

「ええ、やつは挙動不審なところがあるようですよ」

「なるほど」

「パチンコが出なくて他の店に移っているかも」

「よし、ポチに探してもらおう」

「ポチお店に入れるかしら」

「あはは、それは無理だ」


「じゃあどうすれば?」

「うん、デパートの本店前で待っていればいい」

「ええ、どうして?」

「殺された場所が確実に進んでいる、本店に向かって

だから次に事件が起きるのはこの近くだ」

「そういえばお母さんと達也君はデパートに向かっていたのよね」

「そうだ」礼司は確信した


四人はデパートの前に立ってポチにメンソールたばこと

ディオールアのソヴァージュの香りを嗅がせた

「ポチこの両方の臭いがする男を捜して」

ポチと魔美はデパートの周りの通行人に鼻を近づけた

その時礼司は何かを感じ

「魔美来るぞ」

「うん、早すぎる」

「ええ、23時じゃないんですか」

浜田が礼司に聞いた


「いや、そうとは決まっていない、ただ退治をする時間が23時から0時なだけです」

「そうなんですか?では今事件が起きてもおかしくないわけですすね」

「そうだ」

「よし」

「急ぐぞ、魔美この道を逆走する」

「はい」

ポチは通行人に鼻を向け一生懸命臭いのする人を探していた

その時、ポチが激しくリードを引っ張った。

それは咥えタバコで金髪に髪を染めたおねえ系の女性だった


「だめよ、ポチ」

「ポチの好みの女だったのか?」

「失礼ね、ポチは女の子よ」

「ん?魔美」

「はい」

「おんなでもメンズのオーデコロンつけるのか?」

「うん、好きな香りなら」

魔美がそう言うと礼司は走り出した。

「やばい」

礼司はさっきすれ違った女性を追いかけた


「おい」

女性はイヤホーンをつけているので礼司の声が聞こえなかった

人通りが多くメールをしたりイヤフォンをして

勝手気まま歩く若者礼司はなかなか女性に近づけなかった

「すみません、すみません」


すると、ネオンで明るい夜空が真っ黒に変わり

女性が手に持ったタバコを口にすると

頭の上に白い煙が雲のように覆った


「あのバカ女!!気付けよ」

礼司はやっとの思いで横に並びダーツの矢を倒れこみながら女性のタバコに向けて投げた

「きゃー危ない」ポチを連れた魔美が悲鳴をあげた

タバコに刺さった矢は3メートルほど飛んで植え込みの樹に刺さった

その瞬間女性の上に有った煙の塊りが消えていった

女性は自分の手の中からタバコが消えて唖然としていた

そこへ礼司が近づいて

「大丈夫か?」


「何すんのよ、危ないじゃない」

何も知らない女性は大声で怒鳴った

「すみません」

礼司は頭を下げた


「魔美、これじゃ同じ条件の人間が多すぎるぞ」

「うん、困ったね」

「夜野さん」浜田が真理子と走ってきた

「ん?」

「とりあえず、商店街パトロールの人たちが歩行禁煙で回ってくれるそうです」

「ありがとう、浜田」

「すごい!!そんなの考えていなかった」

魔美が浜田の手を握って飛び上がった

「後は小島をさがすだけだ」


「はい」真理子がビニール袋に入っているタオルを礼司に渡した

「ん?」

「小島の使っていたタオル、ポチに探してもらおうね」

「おお、そうか」

礼司は真理子の手を握って飛び上がった。

「馬鹿じゃないの」

魔美がつぶやいた

「ポチちゃん探せるのかしら」

「探せますよ、鼻がいいから。ね 夜野さん」

魔美の口調がとてもきつかった。


「じゃあポチこの臭いを探せ」

礼司はポチにタオルを鼻をつけその後鼻を空に向けた

「何やっているの?」

「近くにいるみたいだ、空気に流れているにおいを嗅いでいる」

「本当?」

「魔美リードを長くして行こう」

「うん」


ポチはデパートの本店の脇を抜け

円山町の坂を上り始めた

「ここって、この前も来たね」

「ああ、クリスマスの時だったな。

この辺りは霊がいっぱいあるから事件が起きてもしょうがないかもな」

「そうなの?」

「解かるんですか?」

浜田が聞いた。

「うん、かわいそうな女の霊が何人かいるな」

「そうか・・・・。」


ポチは坂を登って左に曲がって最初の角にあるラブホテルの前で

止まった

「おいポチ、この中か?」

ポチは尻尾を振った

「どうもそうみたいだね」

「出るのを待つか、そろそろ22時だし」

「ええ、そうしましょう」

「でもなんか変ですね、ラブホテルの前で男女四人と犬で立っているなんて」

「あはは、確かに変だしかも1人は女子高生だし」

その時ポチが激しく吠えた

「来たぞ!」

空はまた黒くなり煙がホテル全体を覆い始めた


「今度のはでかいぞ」

「どうして解かったのかしら」

「ん?」

礼司はホテルの自動ドアが開いた音を聞いたとき

正面の衝立を飛び越えた。

「おい、いきなり咥えタバコかよ」

「道路に出たら煙鬼が来るわ」

「おお」

礼司は小島を取り抑えて火のついたタバコを投げ捨てた。

するとホテルを囲っていた白い煙が消えていった


隣には小島と一緒にいた女性が唖然と立っていた

「なあ、タバコは喫煙所で吸えって言ったろう」

「なんだよ」

そこへ浜田が来て身分証を見せた

「お楽しみの所悪いな、ちょっと聞きたい事がある」

「な、なんですか?」

「1ヶ月半前に起きた事件の事で話を聞かせてもらおうかな」

小島はうつむいて歩き始めた

「なんなの、祐樹」

小島の彼女の友子が小島の腕にしがみついた


「すみませんねお嬢さん、ちょっと話を聞くだけですから」

「なあ、小島さん。警察の方が安全かもな」

礼司が言った

「うるせえなあ」

小島はふてくされた態度をとって浜田の脇を歩いた

「浜田、じゃあ俺達は向うへ行く準備をしているから、後は頼む」

「はい、お手伝う事があったら呼んで下さい」

「ああ、あれを持ってきてくれたお陰で十分だよ」

「はい、気をつけて」

魔美は笑って浜田に手を振った


「わ、私は?」

真理子が聞いた

「真理子さんは帰ってくれ、とても危険だ」

「でも何か手伝いたい」

「駄目ですよ、真理子さん」

魔美は冷たく言った

「なんか、魔美の言い方つめたいな」

礼司が囁いた

「解かりました。がんばってください」

真理子が礼司の手を握った

「うん、ありがとう」

礼司は真理子の手を軽く握り返すと手を振って

魔美の肩を叩いた


「さあ、魔美行くぞ」

「うん、どこへ」

「いや、ちょっとかっこつけたいから歩こう」

礼司は小さな声で言った

「ねえ、夜野さん後で蹴とばすわよ」

「あはは」

二人は道玄坂の方へ向かって歩いた

ラブホテル外を抜けた時

「これ作らなくちゃ」

「何これ?」

礼司はトランクから二つの瓶を取り出した


「危険物!!」

「ええ!どこでやるの」

「そうだな」

礼司は近くの公園へ入ると公衆トイレの前に立った

「なに?ここでやるの」

「うん、いざとなったら水で流せる」

「私は外で待って居ればいいの」

「ああ、危険だから何とか人を入れないでくれ」

「解かったわ」


それから20分すると礼司がトイレから出てきた

「ああ、狭くて臭い」

「ところでできたの」

「うん、秘密兵器」

「なに?」

「見てからのお楽しみ」

「うん」


礼司がスマフォで時間を見ると

「ああ、もう22時半か」

「うん」

礼司はバッグからハンズで買った物を取り出した

「何これ?」

「これか?」

その時、浜田からの電話が鳴った

「夜野さん、小島が警察を出ました」

「なんだって!」

「渋谷東警察で担当の人間が居なくて住所を聞いて明日事情聴取するそうです」


「なんだ、押さえておけないのか、あんたがやればいいだろう」

「所轄を飛び越えて私が動くことができないんですよ」

「困ったな、あいつが死んでもこっちには関係ないが、殴り殺された遺族と

達也君の遺族の気持ちを考えると、警察に捕まってほしいな」

「ええ、それで奴をつけています」

「タバコを吸わせるなよ」

「はい、それで夜野さんはどこに居ますか」

「いま、ドンキの前に居る」

「本当ですか、小島もそっちへむかっています」

「じゃあ、サンドイッチにするか」

「はい」


その時小島が急にスピードを上げ、人ごみの中に消えた

「夜野さん、まかれました」

「魔美、ポチに小島のタオルを嗅がせろ」

「はい」

ポチはすぐに動き出した

「ああ、解かったみたい」

「違うよさっき渋谷東警察へ歩いた足跡だよ」

「そうか」

そこで、めがね店の前で浜田と会った。


「こっちへ来なかったぞ」

「じゃあ、こっちです」

ポチと三人は左の道へ入った

「今度は大丈夫、ポチが反応した」

そしてぐいぐいと魔美の持っているリードを引っ張った


「浜田何時だ?」

「22時50分で」

「あと10分だ」

「小島タバコ吸うなよ」

礼司は願ってポチの後についた

円山町の狭い裏道を歩きながら

「なんだこの道は」

「ええ、昔の遊郭の名残ですね」

「小島の奴完全に巻く気だな」

その時、渋谷の街の空が真っ黒になって青山の方から暖かい風が吹いてきた

それは、さっきの二度の空の黒さではなく強大なドームで囲われたような感じで

礼司の額が痺れるような感覚だった


「来るぞ」

「ええ」

「浜田、あと何分だ」

「あと3分です」

礼司は歩きながらポケットに入れていた

小柄を手に持ち鬼の世界に行く準備をしていた


その時、小さな神社の前でポチが止まり

尻尾を振った。礼司は浜田と魔美に合図を送った

魔美は礼司に鬼のノブを受け取り

礼司と浜田は足音がたたないように

息をこらして祠の裏に近づいた


「小島」

タバコに火をつけた小島に声をかけた

「小島吸うな!」

「ここは道路じゃないぞ」

そう言って小島はタバコを吸うと

空に有った白い煙が小島の持っているタバコを通して

吸い込まれていった

「あのバカ」

礼司はそれを止めようと小島に飛び掛る瞬間だった

「23時、夜野さん鬼退治の時間よ」

「OK」

礼司が持っていた鬼のノブが光ると

礼司と魔美と浜田とポチは鬼の世界に移動した


そこには宙に浮いたサッカーボールくらいの白い煙が浮いていた

礼司は1mくらいに伸びた小柄にライターオイルを

塗って火をつけて上段に構えて真っ二つに切った。

煙は一瞬で燃え上がり爆発した。


「やった」

魔美は飛び上がって喜んだ

「やりましたね、夜野さん」

「あはは、一匹目ね」

「ええ?まだ居るの」

「たぶん後、4匹」

「そうか、分裂したのね」

「ところで向うの小島は?」

「たぶん生きているだろう、肺の一部分が食われているかも知れないけどな」

「じゃあ、戻ってすぐに病院へ運ばないと」

「いや、真理子さんが通報しているはずだよ」

「真理子さん?」


「うん、ずっと俺達の後をつけていたから」

「ええ?そうだったの」

「さすがですね」

「ふん、歌手を辞めて探偵でもやればいいのに」

「あはは、さて後4匹やっつけよう」

「どうやって探しますか?」

「こっちへ向かってくるよ。奴ら俺達の肺を食いたがっているから」

「げっ!」


「魔美これを付けろ」

「何?これ」

「防炎マスク、これなら煙鬼が体に入らない」

「なるほど」

「私の分は?」

「あるよ」礼司が防炎マスクを浜田に渡した


「夜野さんは?」

「俺がつけたら囮にならんだろう」

「でも危険です」

「いつも危険だよ武器がいい加減だから、あはは」

「うん、そうね」魔美も笑っていた

浜田は驚いていた


「さて、第二段がくるぞ」

「ん」浜田は空を見上げた

「いいますよ、夜野さん」

「ああ」

礼司は小柄に燃料ジェルを塗り始めた


「ライターオイルじゃないの?」

「うん。あれはだめだ」礼司はこげた上着の袖を見せた。

「本当だ?」

礼司は耐熱手袋をしてシルバーの耐熱ジャンパーを羽織ったそして

透明のグラスをしてヘルメットをかぶった。

「準備完了」

「ピカピカだね」

「あはは、いくぞ!」

礼司はタバコを口にくわえてZIPPOライターの火をつけると

4体の煙鬼が礼司の上でくるくる回り始めた。


「吸うぞ!」礼司の手が震えていた

「夜野さん、タバコ吸ったことないんですか?」

「ああ」

「一度も?」

「ああ、そうだよ。健康志向だからな」

「夜野さん子供みたいだな」

「うん、かわいい」

魔美が笑っていた


礼司が震える手でタバコに火をつけて吸うとすぐに咳き込んだ

「それ、吸いすぎですよ」

浜田が言った瞬間

煙鬼の一体が礼司の口と鼻をめがけてぶつかってきた

、礼司は手で口と鼻を覆うとその勢いで礼司は数メートル飛ばされた

もう一度襲ってきた煙鬼に背を向けた礼司は、長く伸びた小柄に火をつけると

テニスのバックハンドの用に切り替えした。

その瞬間白い煙はガス風船が爆発するように一瞬で消えた。


「二匹目」

礼司が空を見上げると二体の煙鬼はクルクルと旋回していた

「こら、降りて来い」

礼司が叫ぶと

「タバコを吸ってもだめ?」

「警戒している、それとも時間稼ぎか?」

そうしているうちに、礼司の持っていた

小柄の火がだんだん小さくなっていた

「くるぞ!」

煙鬼の一体は隼のように猛スピードで礼司に向かって降下してきた

その瞬間に、礼司はダーツに火をつけ二本の矢を投げた

それはパーンと言う軽い音を立てて破裂した

「今日のは弱いなあ」

「うん」


礼司は後ろを振り返って浜田を見ると、タバコに火をつけようとしていた

「おい、浜田何するんだ」

「大丈夫です」

浜田がタバコを吸うと、最後の煙鬼が飛んできて浜田の体を覆った

そして、浜田が息を止めて塞いだ両手を煙鬼はすごい力ではずそうとしていた


礼司は小柄に火をつけ、それを切ると数メートルの青い炎を出して燃え尽きた

「大丈夫か?」

「大丈夫です、ちょっと熱かったけど」

「馬鹿やろう、なんてことするんだ」

「いや、少しでも夜野さんのお手伝いをしようとおもって」

「俺とお前のレベルが違うんだ。もうまねするなよ」

礼司は浜田を優しい目で見た

「23時30分、ミッション終了」

魔美が言うと

「まだみたいだ」

礼司が青山の方向を指差すと100メートルほどの

白い煙の塊がやってきた

そして、礼司たちの上空を覆った。

「ひょ、ひょっとしたら煙鬼の親玉」

浜田がびびっていた


「ええ、大きい」

「どうりで弱いと思ったよ」

「じゃあ。今やっつけた煙鬼は?」

「あれは、煙鬼じゃない殺された五人の魂だ、これが煙鬼だ」

「そうか、なるほど」

「でも五人も食うとさすがでかい」

礼司は木でに布を巻いて燃料ジェルに火をつけて

魔美と浜田に渡した

「こんなのも買ってあったの?」

「うん、念のためにな」

「さすが夜野さんですね」

「とりあえず避難しよう」

三人とポチはデパートの中に入った

煙鬼はすぐにデパートを覆った。


「もう脱出不可能ね」

「ええ、ここは地下道もつながっていないし」

「別に逃げるつもりはないさ、浜田後何分だ?」

「20分です」

「この先は何になっている?」

「ええと、別館は映画館とか美術館とか喫茶店もありますね」

「ああ、そっちへ行ってみよう」

「はい」


三人とポチがデパートを通り抜けると別館は

地下から吹き抜けになっている構造の建物だった

「よし!ここだ」

礼司は地下へ降りると外へ出るガラスのドアの前に立ち

ジュラルミンのケースを開けた

「例のものですね」

「ああ、うまくいくといいけどな」

「なんなのこれ」

魔美が不思議そうにすると


「四硫化四窒素だ」

「なんなの?」

「あはは、見てからのお楽しみ」

礼司は吹き抜けになっている空を見上げながら

「浜田、魔美俺が外へ出たら、入り口からできるだけ遠くに離れろ」

「でも夜野さん・・・」

魔美は心配そうな顔をしていた

「あれ?このシーンどっかで見たような?」

浜田が言った

「俺は大丈夫だ?魔美たいまつの火が消えて10秒後爆発する」

「はい」

礼司はボトルを2本とたいまつを持って外に出た

煙鬼の白い色は次第に濃くなって上空で渦を巻いて

礼司を襲う準備をしているようだった


「さて、行くか」

礼司はたいまつの火を消して二本の

ボトルビンを地面にたたきつけて割った

煙鬼はゆっくりと下へ降りてきた

「8.7.6」

礼司はポケットにあるライターを探り火を点ける準備をした

「5.4.3.2.1ファイヤー」

しかし、ライターの火は点かなかった。

すると煙鬼は礼司の体を覆い、口と鼻から入ろうとした。

「夜野さん、何か変」

魔美がガラス窓からのぞくと、ライターを咥えたポチが

ドアをカチャカチャと前足で引っかいた。


「ポチ行けー」

ポチは勢いよく外へ飛び出し礼司の前に立った

「おお、サンキューポチ」

心の中で叫んだ

礼司はポチを自分の体で覆い、ライターに火をつけた


その瞬間炎が渦を巻いて数十メートルの火柱を上げた

その爆風で外と中の境のガラスはすべて割れ、破片が

壁に突き刺さった

「夜野さん」

浜田が外へ飛び出した

「魔美ちゃん夜野さんがいない」

「大丈夫よ」

魔美はにっこり笑った

「大丈夫って?」

二人の前に礼司とポチが現れた

「ど、どこに行っていたんですか」

「ああ、爆発する瞬間向うの世界に戻っていた」


「よかった」

「23時58分任務完了」

「イェーイ」礼司と魔美は手を合わせた

突然、浜田が頭を抱えてしゃがみこんだ

「どうした?浜田」


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