童貞捨てたい
童貞捨てたい
物は少なく必要最低限なものと放り出されたゲーム、部屋の中央に置かれたローテーブルの上には今日学校から出された課題と思われるノートや参考書が2人分、置いてある
友達は折り畳み式のパイプベッドにもたれ掛かるようにしてクッションを抱く
「あーぢぃー……」
「なぁ、暑くねー?聞いてるー?」
それには目もくれず黙々と課題をやる部屋の持ち主
「あーあぢぃなー、こうもあぢぃと童貞捨ててぇなー」
グダグダとクッションを抱いて文句を垂れる
「はぁ、馬鹿言ってないでさっさと課題やれよ」
横目で友達をチラ見してため息をつき、視線を課題へと戻す
カリカリカリカリ……
静かになった部屋には一人分のシャープペンシルの音だけが暫く続いていた
数分後……
「そうだ!良いこと思いつーいた!!」
「はあ?何いきなり……何考えてんのか知らねえけど、まずは課題やれよお前」
良いことを思い付いたとシタリ顔の彼をさぞ鬱陶しいと言うような顔で睨み付ける
「だーかーらー、童貞捨てる方法思い付いたんだよ!!ほれ、ケツ!こっちに出してみそ!」
ホレホレとジェスチャーでお尻を向ける様に催促する
友達の意図が分かるといきなりのことに何故か恥ずかしい気持ちと、戸惑いと怒りでみるみるうち顔は真っ赤に
「は、はぁ?!…何、考えて「うるせぇえぇえええ!!!黙れ!!俺の方が100倍嫌だわ!!」
「お前に俺の気持ちなんかわからない」と、何故か逆切れする友達に理不尽だと肩を落とした。
「……何で俺が怒られるんだよ」