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【詩集】Shangri-La

椿ほころぶ日曜日

作者: 野鶴善明

 冷たい朝だね

 目が冴えるね

 天気予報は

 気温が上がらないって

 温かいコーヒーでも

 淹れようか


 君との暮らし

 平凡な日曜日の朝

 なんの予定もない朝

 のんびりしてるのが

 いちばんだね


  君がベランダに置いた

  鉢植えの椿の蕾が

  ほころんだよ

  なんだか

  かわいいね


 いつしか僕は

 君に頼るばかりになって

 探し物があると

 すぐに呼んでしまう

 僕は整理整頓が

 苦手だから


 いつも出張に

 行ってばかりで

 ごめんね

 さびしがり屋の君を

 放っては

 おけないのだけど

 糧を得なくっちゃ

 いけないしね



  君がベランダに置いた

  鉢植えの椿は

  もうすこしで

  咲くのかな

  きれいな花になると

  うれしいね


  これから

  冬がくるたびに

  椿の花が咲くんだね

  僕たちは

  椿を数えながら

  ふたりでいっしょに

  ゆっくりと

  おじいちゃんと

  おばあちゃんに

  なるんだね


 冷たい朝だね

 目が冴えるね

 やかんが笛を鳴らすよ

 あたたかな

 湯気を立てはじめたね



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― 新着の感想 ―
[一言] 冷たい朝なのに、心はどこか暖かくて。 ほころんだ椿の花は、いつか花を咲かせて。 きっと二人の生活に華を添えてくれるんだと。 そんな気にさせてくれる温かい詩でした。 そんなホッとするような詩…
2016/01/10 18:42 退会済み
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