ユコの正体は・・・・
俺は新たな世界に足を踏み入れた。この世界六大国は俺を歓迎してくれた。そして俺はなぜ今・・・めちゃめちゃでかい風呂に入ってんだ?
ほんの数時間前まで世界が滅べばいいのにとか思ってたのに・・・。風呂を上がるとユコの従者さんが洋服を持ってきてくれた。服は黒の燕尾服みたいな俺みたいなのが着てもいいのかレベルのものだった。服を着て外に出るとメイドさんたちが「こちらです」と俺を大広間に連れて行ってくれた。
大広間に置いてある大きな玉座の上にはなんと綺麗なドレスを着たユコが座っていた。
「遅かったな」
「風呂が気持ちよかったもんでな」
「そうか」
つか、まさかのユコがこの世界の王だなんて思っても見なかった。
「それにしてもお前がこの国の王だなんて思わなかったよ」
「だろうな。その単細胞では考えることもできないだろうな。」
ユコは俺を嘲笑った。
ユコの奴いい性格してやがんじゃねえか。向こうの世界では可愛かったのによ。まさかのドSだったなんてな。ユコにつられてここに来てから驚きが多すぎてもうそろそろ自分のことがわかんなくなるぞ。
「ユコ」
「なんだ?響。私の事が尊くなったのか?」
「はっ!そんなことあると思うか?それにしてもお前いい性格してんな」
「褒め言葉をありがとう。響」
「嫌味も分からないんだな。そうだ、こんなことを言ってる場合じゃないな。あの時、何でお前は俺にあんなことを聞いたんだ?」
「あんなこととは?」
「お前言ったじゃねえか『あなたは世界のことをどう思いますか?』って」
「ああ。そんなこともあったな」
「記憶がないです。なんて言うなよ。」
「そんなことは言わない。連れてきたのもちゃんと理由がある。」
「早くその理由とやらを聞かせてもらおうか。」
「ああ。教えてやろう」
ユコは自信ありげに俺の事を玉座から見下ろした。