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やりすぎた!

「今のは効いたな〜……って、あんた誰や?」


何故だが、もう一人増えていた。しかも、槍よのうなものを構えている。


同様に、奴もどこから出したかわからないが、大剣を構えていた。モン○ンみたいで、かっけ〜。


しかし、斎賀はそれよりも、もう一人の女性が気になった。


何故だが、わからないがこちらを見てキョトンとしている。なんか、気まずいな。さっきの倒れてた人の方が、迫力があったすごかった。


それにしても、翼を生やしてるなんて、天使か妖精か?


あ、もしかすると、お助けキャラ的なものだろうか。


成る程、力を合わせて戦えということか。確かに、いい考えだ。


それにしても、あの翼、結構リアルだな。本当に生えてるみたいだ。


斎賀が感心している中………


「貴様、生きていたのか。」


おお、いいね。悪役はまってるな〜この人。


さて、ここは決まりどころだな。


「ああ、ここんとこ肩が凝っててよ。いいマッサージだったぜ。今度は、こっちの肩にやってくれよ。ちょっと強めに。」


肩のところを指差し、笑顔で挑発する。


「だぁ!!」


怒り狂って、斎賀の肩めがけて、大剣を振り下ろす。


ダイヤモンドをいとも簡単に切ることができる鋭い切れ味を持った大剣。切られたことに気づかずにあの世に行ってるだろう。


バシュ!!


入った……かの様に思われたが、実際には……


「ちちち、太刀筋が甘いね。力任せの技じゃー、攻撃が直ぐに読まれちゃうよ。」


人差し指で、大剣を止めていた。


「うがぁぁぁあ!!」


ブレンダの握力が強くなると、大剣の重さが倍以上に。無論、速度もプラスされ切れ味もます。


しかしそれは、理論上。


「く、動かん!!」


斎賀の小指先から、剣がそれ以上奥に行こうとしない。こちらは、手が油染みて、血が滲みでいるのに、斎賀は涼しげな表情をしていた。


そんなはずはない。何かの間違いだ。これは、神界においては、ごく普通の大剣だが、人間界ではこれが、神話に出てくる伝説の武器として崇められているのだ。


人間ごとき、叶うわけが……


パキン!


嫌な音が、ブレンダの耳に届いた。


それは、自身の分身が折れた音。


剣と剣が互いにぶつかったわけでもなく、劣化や錆びていたわけでもない。


人間に折られたのだ。それも、人差し指で。


実際には、斎賀は何もしてないのだが、無理やり切ろうとするブレンダの力が思いの外、剣に圧力をかけていたのだ。


最初の一撃で、どうやっても切れないことを学んでいれば、こうは、ならなかっただろう。


さて、やられっぱなしもなんだからこちらから行くとするか。


「覚悟しろよ。」


一瞬にして、斎賀はブレンダとの距離を詰めた。あまりの早さに、ブレンダと目線があっていなかった。


あった時には既に遅い。腹部に強烈な一撃を入れた。


「ぐうぁぁぁぁあ!!」


勢いよく、吹っ飛んだ。このまま、地面に激突……そうはいかない。


先に回り、思いっきりけ蹴り上げた。


「ごばぁぁぁぁ!!」


横に吹っ飛んだのが、いきなり方向が変わって、わけわかんなくなっている様だ。


男はやっぱり、拳骨で戦うのが1番だろう。とは言っては、今の所、蹴りしか決まってないが……


まぁ、細かいことはいいや。


シュン!


再び、その場から消え、今度は上空にいた。


「てりゃ!!」


ぶつかる寸前で、両腕を組んで、思いっきり振り下げた。


「うがぁぁぁぁ!!」


今度は、重力に逆らわずに真っ直ぐ落ちていく。


「あ、やべ!」


この高さだと、さすがのあの人もやばいんじゃないかな。ちょっと、やりすぎた。



すぐさま、下に降りて、片手で見事にキャッチし、そのまま、近くの草しげに放り投げた。


「なんとか、間に合ったな。」


多少、強引ではあるが、大怪我しなくてよかった。


放り投げた所に向かうと、ぶくぶくと泡を吹きながら、気絶していた。


やっぱ、格好つけて片手で受け止めたのが原因だった。優しく、やったつもりだけど両手でやればよかったかな?後で、謝っとこ。


さて、どうしよう。気絶したまんまだと、もう格闘シーンが撮れない。起こしても、また、やりすぎて、こうなるのはごめんだし……


「うーん、この場合だと……とどめをさでいいのかな?」


時間的にも、トドメを刺す頃だろう。


トドメとなると、普通に殴るだけじゃ、面白くない。こういう時って、剣でぶっさすか、魔法でなんやなんやするところだような。


「かめ○め波でいいか。」


撃てるわけじゃないが、フリだけやって後はCGでなんとかして貰えばいいか。


「トドメだ!!」


とっさに、かめ○め波のポーズをとると……


「待ちなさい!!」


何故だが、先ほどの翼を生やした人が斎賀を止めた。


トドメ刺すんだから、邪魔しないでほい。もしかして、ダメ出しとかか?おれ、これが1番しっくり来るんだけどな〜。


「あなた、名前は?」


突然の質問。あ、ひょっとして、まだ続いているのか?


そうだなー、ここは……


「通りすがりの、ヒーローだ。名乗るほどのものじゃない。」


後ろに降り向かって、カッコつけながら、立ち去ろうとする。


「あ、待ちなさい!」


当然、追っかけてくるはな。ここは、突然と消えるのが1番だ。


そうしようとした瞬間


「ガァァァァァア!!」


耳をつんざく様な音が鳴り響く。振り返ると、そこには、気絶していたはずのブレンダがいた。


しかし、体は既にボロボロ、最後の悪足掻きが。すげーリアルだな。


じゃ、その最後の悪足掻きを見ようじゃないか。


なんか、こっちが悪役を演じてるみたいでやだな。


まぁ、いいか。


「殺す!絶対に殺す!」


殺すを連発している。


まじで、殺されそうだ。やっぱ、少しやりすぎたのを怒ってるのもあるのかもしれない。


近くの小動物とかが、全滅しそうだ。


白熱の演技に、これまた感心していると、ブレンダは、折れた大剣を拾っい、切れ味が残っているかを確認するために指先で試し切りした。


無論、指からは血が出ている。それを見て、ニヤリと笑った。


刹那


自らの心臓めがけてソレをぶっ刺した。


それを見た、斎賀は驚いたが、直ぐさま冷静さをとりもどし、彼の行動を次の様に思った。


自害に走ったのか。的に頃されるくらいなら、自らの死を選ぶ。敵ながらあっぱれだと言いたい。


武士の誇りというか、どんな奴にも誇りはあるものだ。


多分、逆の立場だったら俺もそうするだろうし。


流れ的には、これで終了……のはず。


しかし、何故だが、隣にいる女性(ようせい)が震えだしていた。


なんだ、もうとっくに終わったはずなのに……


ゴゴ!!


何かが、割れる音が聞こえる。


気づくと、斎賀達の目の前には、大きな岩があった。


それは、どんどん膨らんでいき……いや、これは岩じゃない。


「グガァァァァァア!」


それは、猛獣の雄叫び。


「うお、巨大化したのか!?」


巨大化して、声が喉太くなっているが、下着がそのまんまだから、奴だと直ぐわかった。


大猿かとおもったが、どう見ても、ゴリラ顔だった。


簡単にいえば、キングコングだ。


ゴリラの目が最後達を睨みつける。


「なるほど、どうやら、簡単にはいかないみたいだな。」


気持ちを改め直す。


「ゴガァァァァァア!!」


ドンドンドンドン!


ゴリラ特有の威嚇、ドラミングが森に響き渡るり、風圧で吹き飛ばされそうだ。


しかし、斎賀はそれに全く動じずに……


「やっぱ、すげーや。最近の映画撮影は!!」



未だに、これが映画撮影だと信じているのであった。


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