表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/12

俺、決まってる!?

「ハァァァァァア!!」


先に動いたのは、ブレンダ。地面を思いっきり蹴り上げて、斎賀との距離を一瞬で縮める。


拳を振り上げ、斎賀の顔に直撃……


ドォン!


するどころか、ブレンダの方がすっ飛ばされてしまった。


「ぐぅ!?」


なにが起きたかわからない。気がつくと鼻血が下に垂れていた。


拳が当たる瞬間、奴は何かをした。しかし、何をしたのかわからない。


奴は腕を組んで動いてすらいなかった。


出血を止めようと、鼻を抑えていると斎賀が話しかけた。


「ほう、俺のパンチを5発も食らって、鼻血だけどはな。一筋縄にはな行かないか……」


「パンチ5発だと!?」


流石に驚いているようだな。よし、調子がいいぞ、映画っぽくなってる。手加減したつもりだけど、5発も打ちすぎたかな。相手もかなり痛そうだ。


でも、根を上げないとなると、流石は俳優。根性があるな。


さて、少し挑発してみるか。


「今度は、お前にもわかるようにゆーっくりやってやる。」


人差し指を、曲げて、かかってこいの合図を送る。


「ぬかせ!!」


体制を立て直して、再び勢いよく、飛んできた。なんか、本当に怒ってるみたいだ。演技うまいな〜。


ブレンダが腕を振り上げたと同時に……


ドォン! ドォン!


「てりゃ!」


ガン!


顔面へ2発のパンチ。そして、蹴り上げる。


「ぐは!?」


腹部にクリーンヒットし、腹部を抑えたまま、膝を崩した。


あ、結構深く入っちゃったかな。嗚咽を漏らしてるし、謝るべきかな。


「き、貴様は……何者だ!」


謝まろうと思ったら、立ち上がって名を聞いてきた。やっぱすごい根性だな、この人。


さて、何者かと聞かれてどう答えるべきか。素直に言うべきか……いや、それだと面白くない。


「おれか、おれは……貴様を倒すものだ!」


ピシッと人差し指を相手に向けた。とあるアニメのセリフを真似した……というか、おれが話しているのは殆どそのアニメのセリフだけど、結構かっこいいと思う。


撮影が終わったら見せてもらおうかな。

ひょっとしたら、髪が金色になってたりして。


「これでもくらえ!!」


そんな事を考えていると、黒い球体をおれ目掛けて投げてきた。


パン!


それを腕で弾き飛ばす。


黒い球体は、空のの彼方へ消えていってしまった。


刹那……


「ウォォォォォオ!!」


耳を劈くような雄叫びをあげると、信じられないくらいの黒い球体が出現してきた。


(めんどくさいからクラッシュボールと名付けよう。)


それが、一斉に斎賀が襲う。


ドガーン!!


「まだまだだぁ!!」


ブレンダはクラッシュボールをさらに生産し、それを連続して投げつける。


煙が経ち斎賀の姿は見えない。山をも撃ち抜くこの球体をあれだけ食らえば死んだも同然だろう。


「ふははは!!」


やはり、敵ではなかった。所詮人間など下等生物に過ぎない。神に戦いを挑むなどバカな話である。


“あいつ,,から“アレ,,た時はあまり信じてはいなかったが、この力は素晴らしい。


これなら、人間どもが俺の存在を認める。そして、俺を馬鹿にしやがった奴らを俺は全て殺す!


その第一歩は、既に成功した。哀れな人間よ。いや、俺の糧になれたんだからむしろ名誉だろう。


そして、今度は……


「エリクサーさんよ。俺は、あんたを殺す。そして、認めさせる!この手でな!!」


「く! それはどうでしょうか!!」


倒れていたはずのエリクサーがその場から消えていた。


エリクサーは上空で何者かに、抱えられていた。


「ち、警察(ヴァルキリー)か。」


先程、応援を頼んだと言っていた。しかし、エリクサーはブレンダの事を舐めているのか、応援を一人しか呼んでいないようだ。


「大丈夫ですか?エリクサー殿。」


「ええ、ありがとうございます。そろそろ下ろしてくれて構いません。邪魔でしょうし。」


「それもそうですね。」


警察官と思わしき人物は、エリクサーを地面にそっと降ろして、回復結界と防御結界をかけた。


「あなたが、ブレンダですね。資料とだいぶ違いますが……これをやったのは貴方でまちがいないですね?」


「ああ、ならどうする?」


余裕の笑みを浮かべる、ブレンダ。


「貴方を逮捕します!」


懐から、十字架らしきものを取り出すと、それが大きくなり、一つの槍となった。


「ふははは!! そんな、おもちゃで俺に勝てるとでも?」


「そうですね……時間稼ぎ程度にはなるかと。」


悔しいが、今のブレンダは警察官が何人束になっても無理だろう。


しかし、それは生きて捉えることであって、殺すとなると話は変わる。


「ふははははは!面白い。」


ブレンダもズボンのポケットから、十字架を取り出し、大剣へと姿を変えた。


両者、構えを取り、間合いを詰めようとしたその時


「くぅ、流石に今のは効いたな……」


煙の中から、斎賀現れた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新しい作品を投稿ました。よろしければどうぞ 落ちこぼれ聖騎士の武者修行 http://ncode.syosetu.com/n6628dl/ 上のURLをクリックするとページに移ります。 よろしければどうぞ
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ