表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
74/80

14-7 男と男の約束(7) エピローグ・夢の続きを

朝の柔らかな光が寝室に差し込む。

ユリウスは目を覚まし、布団の中で少し混乱した表情を浮かべた。


「……夢、見てたかも……」


「どんな夢だ?」


レオンハルトは横で寝そべりながら、静かに聞いている。


「……昔、男の子と遊んだ時のこと……名前は忘れてしまったけど……」


ユリウスはぼんやりとした記憶を口にする。

レオンハルトは、クスッと微笑む。


(やっぱり、俺のことだと思ってないな。『レオン』って名前まで寝言で言ってるくせに)


そうではないかと思っていた。

初めてこの国を訪れた時、初めましての対応をされ、自分のことをまったく覚えていなかったからだ。

レオンハルトは、それならそれでいい、と割り切り、今まで打ち明けることもなくやってきた。


「……ごめん……私、あの子のこと……好きだったかも」


その告白は、嫉妬を引くための策略。

ユリウスは、チラッ、チラッとレオンハルトの顔を伺う。

レオンハルトは、その可愛い挑発に、微かに笑みを浮かべた。


「……そうか。じゃあ……許さないからな」


その言葉と同時に、レオンハルトはユリウスを抱き寄せ、唇を重ねる。

ユリウスは驚きつつも、わざとらしく甘えるように小さな声で返す。


「ごめんなさい……ごめんなさい……」


ユリウスの体が小刻みに震え、喜びを隠しきれない様子が伝わってくる。

レオンハルトは、微笑みながら、抱きしめる手を強め、耳元で囁く。


「俺の前で、他の男のことを好きだと言うのは許さない。例え、子供であっても……いいな?」


ユリウスは頬を赤く染めながら、コクリコクリと頷き、甘く身を預ける。

朝の光に包まれ、二人は重なり合い、愛と甘さに満ちた静かなひとときが過ぎていく。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ