7
久しぶりの投稿じゃああああ!!
仕事から帰ってきてから書く気ってなかなか起きないんだよにぇ~~
説明回なので長めになります。
れいを別世界から連れ帰ってから数日後、部室に三人が集まっていた。
「さて、集まってもらった…まぁ、毎日集まっていますけれども、今日は確認と報告をしようと思っていますの。」
教卓に座っているゼロが手を組みながら二人に話をしている。
「まず確認について。れい。学園生活はどうかしら。」
「大丈夫だよ。普通に生活してる。元々私は友達もいなかったし、人間関係自体あまり持って無いから。」
「そう。ならいいのだけど。」
「れいちゃんなら私と一緒にいるから問題無いよ!いつも一緒だから!」
かゆは胸を張りながらドヤ顔している。えっへんと聞こえてきそうである。
「それで確認は終わり?じゃあ報告って?」
「とても大事な事よ。特にかゆにとってはね。」
「それってもしかして!」
「えぇ。あなたの仲間の飛んだ世界を見つけましたわ。」
「確かギルさん…だよね。」
「よかった~」
かゆはその報告に安堵しながらもゼロに質問を投げる。
「それにしても意外と早く見つかるんだね。規模が大きいからもっと時間がかかると思ってたよ。」
「私としてもかなり早く見つけたつもりですわ。まだ彼はこの世界とリンクしていないから調整が効かないから早めに連れてくる必要があるのよ。」
かゆとれいは二人して首を傾げる。その姿をみたゼロは苦笑しながら追加で補足を入れる。
「れい。あなたがいた世界…そうね。ワールドコード『タイム』とでも言えばいいかしら。私はあの世界の力をこの世界に一部継承していたの。それによってこの世界の人達はある程度寿命が長くなり、また意識無意識関わらず成長速度を変える事ができる様になっていますわ。…二人ともまだよく分からないといった顔ですわね。簡単かつ雑に説明するなら…歳取らない。OK?」
二人は何となく理解したようで二人とも「はい!先生!」と手を挙げた。
「今回はれいの様に時間の進みが止まっている訳じゃないから世界の時間の流れを考える必要がある。私はまだ色々と忙しいからあなた達二人に探してきて欲しいのよ。」
ゼロが申し訳なさそうに言う中れいが慌てて口を挟んだ。
「ま、待ってゼロ!二人って私も行くの!?」
「えぇ、そうだけれど。何か問題があるかしら?」
「だって私戦う事できないし、かゆの足手まといになるし…」
(…この子は何を言っているのかしらね。)
ゼロは一つため息を吐きながられいに衝撃の事実を伝える。
「れい…あなたはね…この世界の中ではぶっ飛んでる方に分類されますわよ?」
「え?」
「私、一応作られるまでの記憶はあなたの記憶で保管されているのだけれどね?客観的に考えると十分な戦闘力はしているのよ。普通の人には負けないレベルにはね。」
「それって、どういう?」
「れいちゃんって強いの?」
「少なくともこの世界では十分強い部類に入りますわ。特技でありとあらゆる薬品を作れる上、自衛も十分助けてもらえる時間を稼ぐ事ぐらいはできますわ。…相手によっては殴り倒せますわね。」
話を聞いたかゆはぽかんとしておりその隣ではれいが色々思い出したのか顔を手で覆っている。
「れ、れいちゃんって意外と武闘派なの?」
「ち、違う!だってあれは…不可抗力で…」
「不可抗力とはいえフライパンで一発KOするものかしらね。」
「うぅ。」
「うーん、詳しく聞きたいけど先にギルを見つけに行かなきゃ。」
恥ずかしがっているれいを横目にかゆは話を戻す。ゼロもまたそれに乗って元の話を進める。
「とりあえずは二人で向かって頂戴。もし問題があれば私が呼び戻しますわ。」
「わ、わかった。」
「そういえばギルのいる世界はどのような世界なの?」
「…ワールドコード『バーチャル・リアリティー』通称『VR』とも言いますわね。」
二人は再び首を傾げる。ゼロはそのまま説明を続ける。
「その世界は現実の世界とは別に仮想現実と言われる世界の二つが存在するの。あなた達が行く所、そして彼がいるのも仮想現実の方よ。」
「先生質問です!」
「どうしました?かゆさん。」
「現実と仮想現実の違いは何ですか?」
「そうですわね…この説明は私からするとかなりめんどくさい説明になるのだけど、どうにか簡単に説明できないかしら。」
ゼロは数分程考えて、整理が終わった後に二人に呼びかけた。ちなみに待ち時間の間かゆとれいはあっちむいてほいで遊んでいたようだ。
「私の勝ち越し~」
「次は私が勝つからね。」
「楽しそうで何よりですわ。…説明を始めますわよ。…現実と仮想現実、この二つは同じ世界に属するのだけど明らかな違いがありますわ。現実には魔法が存在していない。代わりに科学が進展しているの。そして科学の力で作成されたとされる世界が仮想現実。現実の人間が考えた世界と認識されていますわ。現実の人間はいつでも二つの世界を行き来することができる。それに対して仮想現実はかゆがいた世界と同じように魔法がある世界。けれどこちらの人間は現実に行く事が出来ない。」
「何だか難しい話だね。でも移動が制限されている位なら何も問題ないんじゃ…」
「問題はここからですわ。舞台になる仮想現実には元々生きている人間がいる。もちろん感情もあるし人それぞれの個性がある。しかしそこに来る現実の人間はその世界の人達を自分達と同じ存在だと思っていないのよ。自分達が特別な存在であると完全に信じ切っている。」
「同じ人間なのに見下している、という事?」
「そうよ。自分達は選ばれた人間である、ぐらいがちょうどいいかもしれませんわね。現実の人間にのみある力…いや、性質と言った方がいいかもしれませんわね。そのせいで…ね。」
「その性質って?」
「仮想現実に来た現実の人間は魔法を普通に使える上、『パラメータ』と呼ばれる数値を自身相手共に確認する事ができる。また『女神の加護』により何度でも生き返る事ができる。」
「それは…アンデット以上に厄介だね。あまり敵対したくはないかも。」
「そしてこれが一番厄介な性質…彼らは…痛みを何も感じないわ。」
「痛みを?どうしてそれが一番厄介な性質なの?」
「…流石に少し疲れましたわ。説明はこれぐらいにしましょう。…かゆは理解出来ているようですしね。」
れいがかゆの方を見るとかゆは神妙の顔で考え込んでいた。
「かゆ?」
「えっ?あぁ、ごめんごめん。大丈夫だよ。」
かゆはすぐにいつも通りの顔に戻り、ゼロに質問をする。
「ねぇ、ゼロさん。その現実側の人達って話ができない訳じゃないんだよね。」
「えぇ、けれど関わるなら十分に気を付けた方がいいですわ。全ての人間がそうではないけれど、一部の輩は、本当に何でもするから。」
「分かった。気を付けるよ。」
ゼロが本を取り出し開く。輝き始めた本を閉じるとれいを迎えに行った時と同じ様にポータルが開く。ポータルの先に見えるのは森の小道と村。かゆとれいは互いを見てポータルの前に立つ。
「あなた達が心配するような事は何も無いから、こちらは私に任せて、目的を忘れない様に冒険を楽しんで来なさいな。」
「うん!!」
「私も頑張るわ。」
「それじゃあゼロさん。行ってきまーす!行こうれいちゃん!」
「うん。行ってきます。ゼロ。」
「えぇ、行ってらっしゃい。」
ゼロに見送られながら、二人はポータルを潜り抜けた。




