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第17話 銅級スタート

銅級(カッパー)用で、もっとも評価を得られるクエストを頼む」


冒険者にはすんなりとなれた。

身分証も紹介状も持ち合わせてはいないが、金貨一枚をさり気無く受付嬢に渡したらスムーズに事が運ぶ。


この街に入る時も、門兵に同じ手を使って通った訳だが……腐ってるな。

まあそのお陰で無駄な手間が省けているので良しとしよう。


「お二人で受けられるものですと、そうですね。これなんて如何でしょう?」


受付嬢がカウンターに置かれた紙束から1枚の紙を取り出し、俺に向ける。

俺は内容に一瞬だけ目を通し、それを受け取り懐に仕舞う。


「これを受けさせて貰う」


きっちりと読めてはいないが、まじまじと眺めるのは格好悪いので読めたていで行く。

まあぱっと見、討伐クエストっぽかったので問題無いだろう。


「了解しました。登録しておきますね」


「ああ、頼む」


「あまり無理はなさらないでくださいね。命あっての物種ですから」


受付が余計なアドバイスをしてくる。

俺の命を奪えるものがこの世界に居るとは思えない。

本当に余計な発言だ。


だがまあ成りたて相手のテンプレート。

彼女の仕事の一環なのだろう。

聞き流しておいてやるとしよう。

おっぱいも大きいしな。


ギルドを出てから、先程の依頼書を確認する。

内容はモコモコの討伐。

ちょっとしたイラストが乗って居るが、見るからに弱そうだ。

まあ駆け出しの銅級(カッパー)で受けられるクエストなどたかが知れているから仕方ない。


ギルドのクエストには色々と条件がある。

当然低級だと受けられるクエストは大きく制限されてしまう。

条件には、階級(ランク)以外にもメンバー人数などだったり。

特定のクエストの経験の有無だったりがある。


「場所はこの街を出て西の森か」


西の森に生息するモコモコの犬歯、40本証として持ち帰る。

1匹4本として、全部で10匹討伐する必要がある様だ。


「ふむ」


空を見上げると、既に茜色に染まり出している。

冒険者登録で結構な時間を取られたせいだな。

今から森に向かうと森に着くころには夜になってしまう……まあ問題ないか。


よくよく考えて、ヴァンパイアは夜の眷属だ。

ウルだって暗闇を全く問題としないだろう。

考えるまでも無かった。


「ウル。今からモコモコとやらを狩りに行くぞ」


「わかった」


俺は速足で街の門へと向かう。

余り遅い時間になると、出入りを禁止されてしまうからだ。

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