表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/28

13.フロア2

 翌日、冒険者ギルドに向かう。冒険者登録してステータスチェックしてもらうためだ。


 ギルドに入ると、目当ての登録窓口は騒がしかった。なんでも大型新人が現れたらしい。

 俺は待たされるかなと、股間の治療で出遅れたことに舌打ちした。


 一瞬のまばゆい光。「おぉー」と職員と取り巻きの歓声が上がり、興奮に室内が揺れた。ソーシャルディスタンスを守り離れた位置にいた俺には状況がつかめない。その意図的に空けた列の間隔なんぞお構いなしに新たな野次馬が詰めかけ、窓口に集う。俺は後ずさりした。壁際まで追いやられた。


 そしてさらなる閃光。


 やがて騒ぎが止んで密が散り、一人窓口に向かう俺に職員が言った。


「なんだ、まだ居たのか。測定器は勇者が壊しちまったよ。スペアもな。修理部品は輸入が正常化するまで入ってこんよ――まったく……駄目じゃないか。勇者が全部壊す前にアピールしなきゃ……わかるだろ? 全て壊れる事くらい。壊さにゃならん事くらい。そんな要領の悪さじゃ冒険者はつとまらんぞ」


 しかし窓口にはビニールカーテンがなされている。身勝手な話ではないか。

 職員の小言を苦々しくも黙って聞いていた俺に、大型新人改め勇者が話しかけてきた。


「いやぁ、どうやら迷惑をかけたようだね」と頬をカキカキ。


「あ、あぁ」


「しかしこれも何かの縁だね。どうだい? パーティーを組もうじゃないか」


 ステータス未確認の新人など、ていのいい荷物持ちだろうか。それでもかまわない。有望な勇者からのまたとない勧誘なのだから。


「100……」


「ん、どうした?」と勇者が屈託ない笑顔を見せた。


「いや、なんでもない」


 俺はパーティに加わった。”お前にはがっかりだ。パーティーを抜けてもらう”と、100日後の追放案件を意識しながらも。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ