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【『魔剣伝説』ティルヴィング.サーガ。】  作者: シマリス
決戦の丘へ~大いなる神々の黄昏(ragnarock)
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決戦の丘へ~大いなる神々の黄昏(ラグナロク)①

パトリシア大聖堂を我が物とせんと、火の筒歩兵軍団一万を引き連れ行軍するヒヒイロ侯爵。


『エリスシオンの王座は、ワシのものじゃ!!』


『ヴォルサイア姫もワシの后じゃ!!』


金にものを言わせたヒヒイロ侯爵は各地の商人から南の雪と呼ばれる火薬を手に入れ


加えて携帯用の火筒(鉄砲)を兵士たちに装備させていた。


火の筒軍団の前には敵の騎馬軍団の突撃に備え長槍大隊が進んでいた。


ヒヒイロ侯爵は参謀のソウ.ルーイの与力を受け陣容を整えていた。


『そちの策謀は、まさに天賦の才よのう!』


『黒船が妖魔殿となっておったとはのう……』


『動く銅孔雀台とは考えたものじゃ。』


へーベル河を平行して進む黒船軍団。



その頃……パトリシア大聖堂を陣容を整えて出陣する漆黒の破壊騎士(クラッシャーハル)の姿。


寄り添うように、傍らで深紅の鎧兜で身を包む彼の妻ルナ后。


ハル王がルナ后に呟いた。


『物見によると、ヒヒイロ侯爵の軍団の参謀には、お前の師、ソウ.ルーイが付いているそうだ。』


『師弟で敵味方となったが……迷いがあるのではないか……』


『戦い辛いのであれば、戦線から外れてもよいのだぞ……』


心配そうにルナ后の顔色を伺うハル王。


『いえ!!』


『わたくしは、ハル王の后にございます!!』


『わたくしの心に一点の迷いも、ございません!!』


『ハル王と共に地の底までもお共いたします!!』


この確固とした意思を聞いたハル王は笑顔を浮かべてルナ后を抱き寄せた。


『いざ、参ろう!!』


『真の王者、ハルの戦いぶりを、あまねく全地に知らしめようぞーーー!!』


大いなる神々の黄昏(ラグナロク)を告げる使者、モーサのらラッパが高らかに大聖堂の前に鳴り響く。


ヒヒイロ侯爵の火の筒軍団と漆黒の破壊騎士軍団ハル王との激突の時が迫る。


両軍とも決戦地、ラグナロクの丘へと軍を進めた。

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