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【『魔剣伝説』ティルヴィング.サーガ。】  作者: シマリス
金龍バスター城の戦い。【battle.of.bastar】
56/69

金の龍、自らの剣で倒れる~ルナの援軍、エリスシオン城へ。

『突撃せよーーーーー!!』


漆黒の破壊騎士(クラッシャー ハル)皇子の命一下突入する漆黒軍団。


剣、槍、弓を手に辺り構わず粛清の手が伸びる。


もはや、戦闘の形を成さず、一方的な虐殺となった。


フラフラと城内で酔い潰れているバスター城兵士たちが


まるで藁人形(わらにんぎょう)のように剣の刃に、槍の錆に、矢の餌食にされ倒れて行く。


バスター城は、突然の黒騎士軍団の奇襲に混乱の坩堝(るつぼ)と化した。


漆黒の破壊騎士(クラッシャーハル)皇子は、あらかた始末されたバスター城の兵士を尻目に


金の(ゴールデン.ドラゴン)の部屋を目指した。


漆黒軍団の兵士たちが荒々しく金龍間の

ドアを蹴りつける。


ガガガーーーーン)))


ハル皇子が。その様子を見て呟いた。


『誰だ……将軍の間を足蹴にした者は。』


小柄な槍兵士がハル皇子に近付き一礼した。


『わしで、ございます!』


『わしは皇子様の身の安全のための盾でございます!』


槍兵士はニコニコと笑いながら道を空けハル皇子を金龍間へと案内した。


槍兵士の前を通り過ぎピタッと足を止めるハル皇子。


ビューーーーーーッ》》》


ギャーーーーーッ)))


ガシャーーーーーーーン》》》


眼にも止まらぬ速さでルージュソードが光り鞘へ収まった。


『我に、恥をかかせおって……』


部屋の奥には将軍の座に腰掛けるエリスシオンの宰相バルキシオンこと、金の(ゴールデンドラゴン)の姿。


バルキシオンは、ゆっくりと、椅子から腰を上げてた。


ハル皇子が部屋の真ん中辺りまで進み出て、周りの兵士たちに一喝した。


『何人も手出し無用!』


『名声高き、金の(ゴールデンドラゴン)は、このハル皇子が倒すーーー!!』


紅く光るルージュソードを抜き放つハル皇子。


バルキシオンは龍の牙と謳われた双牙剣ドラゴンソードを抜いた。


ジリジリと自分の間合いへ詰めるハル皇子……


バルキシオンが龍の構えで双牙剣を構える。


ハル皇子か鷹の構えでルージュソードを頭上高く掲げた。


『双牙剣……数々の勇者、猛将の血を吸っておるであろう。』


『今宵が、お主の最後の時となろう。』


『うおおぉぉぉぉおーーーっ!!』


ルージュソードから紅い光が放たれ衝撃波が辺りを満たした。


ガガガーーーーン》》》》》


バルキシオンは身を(ひるがえ)し衝撃波を交わした。


『神の(パラキオン)ルージュソード!!』


『なぜ、お前が持っておるのだ!』


宙に浮いたバルキシオンは左手の剣をハル皇子の頭上から降り下ろした。


ガキーーーーーーーン》》》


これをルージュソードで受け止めるハル皇子。


バルキシオンの左剣は真ん中から二つに折れた。


バキーーーーーン》》》


左剣の破片がハル皇子の左目に直撃した。


ウワァァァァアアアーーー!!


左目から流れる血を自らのマントを破り止血するハル皇子。


『皇子ーーーー!!』


ハル皇子の劣勢に剣を抜き槍を構え、矢をつがえるじっくり兵士たち。


『手を出すなーーーー!!』


ハル皇子は出血で意識が朦朧(もうろう)としながらもバルキシオンに刃を向けた。


『流石……金の龍。


『俺がここで、お前の龍牙剣に倒れるならば……そこまでの男だったとい事だ!!』


ハル皇子は最後の力を振り絞り大跳躍した。


『我、渾身(こんしん)の一撃!』


『受けてみよーーー!!』




【紅き閃光(クラッシャーストライク)!!】



《《《ピカッーーーーーーツ》》》



グワシャーーーーーーーン》》》》


クラッシャーストライクを受けた龍牙剣は次第に浸食されて行く。



ガガガガガーーーーー》》》


バルキシオンは最後の時を悟ったように笑いを浮かべた。


『我が造らせた刃で死での旅に出るとは思わなかった……』


『我、生涯に悔いなし!』


『黄泉の国で先に待っておるぞ!』


『最高の宿敵!』


『漆黒の破壊騎士(クラッシャーハル)よーーー!!』


ガガガガガーーーーーッ》》》》



ガキーーーーーーーン》》》》》


龍牙剣はルージュソードに浸食され破壊された。


その刃は、そのまま金の龍の首筋を襲った。


シューーーーーーーン》》》


バルキシオンの首筋をかすめるルージュソード。


ドタン)))


力なく、その場に倒れ込むバルキシオン。


ハル皇子はルージュソードを高く掲げおおおいに漆黒兵士たちを鼓舞した。


『バスター城、陥落せりーーー!!』


出血のため、よろめくハル皇子は漆黒兵士たちにより大型黒船へと運ばれた。


魔導師ソウ.ルーイを近くに読んだハル皇子は彼の者をバスター城の城主とした。


黒船で傷を癒すためハル皇子は戦線から暫く退くこととなった。


黒船へ近付く中型船から軍師スレンの使いが、慌ただしく乗り込んできた。


ベットで横たわるハル皇子のもとに伝令兵士が到着した。


『皇子様に報告いたします!!』


『エリスシオン城を、正体不明の

軍団が取り囲んでおります!』


『一刻も早く、援軍を送られますようにとよこと!!』


ハル皇子は女魔導師ルナを側に呼んだ。


『ルナよ……見てくれ、この有り様を。』


『片眼を失ってしまった……』


『お前に……嫌われてしまうなぁ。ハハハ』


ルナはハル皇子の頭を優しく撫でて答えた。


『ハル皇子の変わりに、あたしが援軍に行きます。』


『そして……無くなったハル皇子様の眼をあたしが探して来ます。』


ハル皇子はルナの言葉がまだ終わらないうちに眠りについた。


女魔導師ルナは援軍を連れエリスシオン城 へと向かった。







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