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【『魔剣伝説』ティルヴィング.サーガ。】  作者: シマリス
金龍バスター城の戦い。【battle.of.bastar】
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聖戦士.ロング.ムウ、奇跡の軍団~エリスシオン城へ

『さぁ、早く逃げろ!』


足に(つな)がれた足枷を次々に外し囚われの身となっていた民を解き放つ聖戦士のロング.ムウ。


『ありがとうございます!』


人々は瞳に涙を浮かべながら一人、また一人と彼に礼を告げる。


恐ろしいゾンビと化した妖怪や魔獣ゴブリンそして巨人獣オーガは


ヴォルサティア街道を相変わらすラグナロクの丘を目指し進んで行く。


民を連れ導く青年ロング.ムウに人々は新たな英雄の出現と喜んだ。


『みんな!』


『よく聴いてくれ!』


『このまま、もといた街や村に帰っても、また同じように囚われの身となる!』


『ここにいる皆で、新しき都を造ろう!』


一人の村長らしき老人が、前に出てロング..ムウの横に並んだ。


『この若者に、我らの未来を託そうではないかー!』


『我らの力を結集して、自由のために戦うんじゃー!』


老若男女、全ての人々が手に手に農作業の鋤や釜を持ち叫んだ。


『オーーーーッ!!』


『我らに安住の地と自由をーー!!』


魔獣や妖怪からなる暗黒軍団と、次第に距離をとりロング.ムウは人々を導いた。


村長の老人が青年ロング.ムウに訊ねた。


『これから、どこへ我らを連れてお行きなさる……』


ロング.ムウは遠くの高台を指差し答えた。


『エリスシオン城です。』


(いぶか)しげに村長が困惑の表情を見せた。


『ムウ殿……エリスシオン城は、既に侵略者、黒十字軍団の手に落ちておりますぞ……』


ロング.ムウは笑顔を浮かべて村長を見た。


『分かっています…』


『女神エリスは言われました……道は(みずか)ら造るもの


道があるから進むのではなく己を信じて歩いて行く先に道はできるのです……と。』


『さぁ……僕を信じて着いてくる皆さんに必ず自由と安住の地を約束します!』


村長はロング.ムウの自信に満ちた輝く眼に希望の光を見た。


『このまま、ここに残っても、また生まれ故郷に戻ろうと囚われるのならば……


『わしらは、あなた様を信じ、何処までも着いてゆきますじゃ。』


人々が迷わず決意して、ロング.ムウへ付き従いエリスシオン城へ向かうと……


この季節には、珍しい果物や野菜畑が、たわわに実る平地に出た。


『不思議なこともあるものじゃ……冬が間近に近付いておる、この季節に、これほどの収穫物に恵まれるとは……』


人々はお腹、いっぱいになるほど食事をして笑顔も溢れるようになり、笑い声も聞こえるようになった。


人々は木を伐採して荷車を造り、野菜や果物を大量に収穫し次々と積み込んだ。


『ムウ殿に着いていったら、わしらは餓えることはないぞ。』


人々のムウを見る眼が次第に変わって行く。


それは民を力強く導く輝く光だつた。


更に歩みを進めて行くとへーベル河沿いに出た。


そこには、古戦場……剣や槍そして弓や鎧兜が無数に散乱していた。


野放しになっている馬が群れをなし草を食んでいる。


『我らは生きる糧と、自由を勝ち取る武具を与えられた…』


人々は武具を身に付け、剣や槍、そして弓を装備した。


馬に乗れる若者たちはムウの元で屈強な騎馬隊となった。


もうその陣容は、流浪の民ではなく勇壮な軍団へと変貌を遂げていた。


聖戦士、ロング.ムウが軍団となった民を前に叫ぶ。


『自らの道は、己で開くのだ!』


『自由を勝ち取るために武器を取れ!』


『都、エリスシオン城を我らの手にーーー!!』


『いざ!』


『進軍ーーー!!


蒼天の空は、勇気ある人々の自由を勝ち取る門出を祝福しているようだつた。

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