移り行く世界支配の構図。
『大魔龍だぁーーー!!』
雷鳴が轟く豪雨の中、円形闘技場の空を悠然と飛翔する黄金の龍。
ここタレントウムの街は、大混乱の坩堝と化した。
戦乙女キュピレスが、龍討伐聖騎士ジークに告げた。
『ジーク殿!』
『私のことはよい!』
『各々、己の使命を果たそうー!』
聖騎士ジークは、天駆ける白馬に股がりアスカロンの剣を空に向けた。
『キュピレス殿!』
『また、勝利の杯を手に再開しましょうぞ!!』
聖騎士ジークは白馬に鞭打ち金の龍に向かい舞い上がった。
『どこを見ている!』
『お前の相手は目の前の我だ!』
覇王ドモフ.ウルワッハが戦乙女キュピレスに向かい鋭い刃を突き出した。
ビユーーーーーーーッ》》》
紅き星の馬上で体を巧みに捩らせて寸前の所で刃を交わした。
2頭の馬は凄まじい速さで水飛沫を跳ね上げなかもら交差した。
『ほう……我の刃を避けられたのお前が初めてだ。』
『女神ナリスの転生者という、戯言も、あながち、嘘ではないようだな。』
キュピレスはティルヴィングの剣を翳し叫んだ。
『父の仇!』
『憎き悪魔!』
まをっ
『ドモフ..ウルワッハよ!』
『覚悟せよーーー!!』
『その首もらい受けるーーー!!』
戦場を走る紅き星の本領発揮の時が来た。
円形闘技場の周囲を円を描くように加速を付けて疾走する様はまさに紅き星。
スキル発動!【スピードUP↑↑
ビユーーーーーーーッ》》》》》
中央の漆黒馬の上で防御のため剣を身構える覇王ドモフ.ウルワッハ。
覇王の背後に回ったキュピレスはティルヴィングの剣を覇王ドモフ.ウルワッハの首もと目掛けて振り下ろした。
『お前の動きなど、既に見切っておる!』
ドモフ.ウルワッハは南十字剣でキュピレスのティルヴィング剣を受けた。
ガキーーーーーーーン)))))
ティルヴィングの剣は、目映い光を放った。
戦乙女キュピレスの背後に女神ナリスの幻影が映る。
覇王ドモフ.ウルワッハが叫ぶ。
『おぅ!!………………』
『真であったか!!』
ティルヴィングの剣は光を放ちながら南十字剣の刃を徐々に浸食して行く。
やがて南十字剣の刃は中央から二つに割れ飛び散った。
キーーーーーーーーン》》》
南十字剣を破壊したティルヴィングの剣はドモフ.ウルワッハの首を胴体から切り離した。
グシャーーーーーーーッ》》》
ゴロゴロゴロ))))
泥水が溢れる大地に転がる覇王ドモフウルワッハの首。
【汝の最初の願いは叶えられたー!!】
キュピレスの体から青い聖火が離れティルヴィングに吸い込まれて行く。
ガックリと力が抜けて膝をその場に付くキュピレス。
ゆっくりと立ち上がり、転がっているドモフ.ウルワッハの首へ歩み寄りマントでくるみ馬上に結んだ。
戦乙女キュピレスは円形闘技場に集まっている全ての人々に大声で告げた。
『悪魔、ドモフ.ウルワッハは私が討ち取ったーーー!!』
『もはや、争うな!』
『これよりは1つの思いで安寧な世を皆で築くのです!!』
満場の人々は女神ナリスの転生者、キュピレスに膝まづいた。
ただ一人の男を除いては……それは
少女アル.テミウスが敬愛する兄アン.スウェラの磔台
黒十字の前で鬼神のように立つ雷人トールの姿だった。




