会議
朝食を終えると、一休みしてから一同は今は空き家となっている村長の家に集まった。流石に村長の住む家とはいえそこは辺境。比較的広い応接間でも、10人以上が入るとすし詰め状態になってしまう。
しかも元々敵対していた騎士同士と、そこに今回新たに友好関係の構築に失敗した魔術師まで加わって、雰囲気はこの上なくギスギスしたものになっていた。これでは壁一枚向こうで寝ている2人も休まらないだろう。もっとも、ギスギスしているのは主にデルファギドの騎士で、モーリスの年長組や不良魔術師は素知らぬ顔でいる。そのことがなおさら彼らの神経を逆なでしているのだが、3人は一向に意に介していない。無関心1名、わかったいても態度を変えない者1名、わかっていてわざとやっている者1名。最後の人間により強い視線が向けられているのは言うまでもない。
その一番質の悪い者が重い雰囲気の中で口を開いた。その口調はあくまで穏やかで、そのくせどこか楽しんでいるようにも聞こえる。
「さて、皆さんに集まっていただいたのは他でもありません。今後の治療方針と、その方法について説明しようと思ったからです。というわけで、ほらほらそこの人たち、恐い顔で睨むのやめていただけませんかね。そんなに睨まれてちゃ怖くて何も話せないじゃないですか。」
十分に口は廻っている、という突っ込みはなく、デルファギドの騎士達は面白くなさそうに目をそらした。
「ちなみに今日のお茶は僕が煎れたフィフィア茶特製ブレンドですよ。結構自信作なので是非お召し上がり下さい。」
「誰が薬入りの茶など口にするか!!」
真っ先に口を開いたのはやはりフィッツという一言多い騎士であった。
昨日、戦闘の方針を決めた後、夜まで一休みすることになった。しかしデルファギドの騎士達は、ここ数日の強行軍、直前の戦闘、そして姫や仲間のケガがあり眠れそうもない。そのことを心配したフィルが、静に睡眠導入剤を頼んだのである。効き目は眠るまでの間だけなので、それ以降起こせば普通に活動できる。ただし、薬のせいで浅い眠りに留めることは不可能で、一度眠ったら一気に熟睡してしまう。夜までのわずかな間ながら、疲れをとるには十分な睡眠を取ることが出来たはずで、結果だけを見れば悪いことはない。だが薬を盛られて嬉しい人間などいるはずもないだろう。彼らが黙っているのは、あくまで姫達の治療を出来る人間が静の仲間だ、という一点のである。
「フィッツ、下がれ。」
シルビアに言われ、フィッツは渋々と上げかけた腰を下ろした。本来彼を諫めるべきなのは、隊長であるオリバという騎士である。ただ、昨日静にはねられた恨みもあってか、諌めるどころか自分も文句を言いたいというのが彼の心情であった。それに彼には何よりも考えなくてはならないことがあり、他人のことなどかまっていられないという事情もある。
「あ、」
実際、色々考えていたためオリバは無意識のうちにカップに手をつけていた。それを見た部下達が驚いて声を上げたのにも気付かない。結局、オリバが毒味をしたような結果となり、それぞれも気まずそうにお茶を飲んでいく。それが実際に美味しかったのだから彼らの表情は何とも複雑なものであった。
自分の煎れたお茶が好評なことに満足したのか、静は少し嬉しそうに話し始めた。
「え~、まず現状の把握から行きましょうか。」
ホワイトボードとかレーザーポインタが欲しいところだが、残念ながら今回はマーキングしていないので持ってこられない。各自の記憶力に期待する事にする。
まず病人のほとんどが致死レベルの肉体の損傷。それ以外も解呪後通常の生活に戻ることが出来る可能性は皆無。つまりポーションのみによる治療は不可能。感染力の低さから現状で発病していない村人に関してはまず安全。
女騎士、コルネアといったか、の傷は右鎖骨骨折、裂傷、出血多量、等々。魔法による治療と城からくすねてきた緊急用の魔法薬がなければ失血死していたかもしれない。とにかく重傷。
ティアリシア姫の方も状況的には似たり寄ったり。背中の傷が背骨を痛めたか、場合によっては半身不随の可能性もある。少なくとも背中に大きな傷跡を残すことは間違いない。
そしてこの村が伝染病に冒されていることはすでに中央や辺境伯の知るところであり、事情があって延び延びになっているとはいえ、いずれはこの村を焼き払うための部隊がやってくることは間違いない。たとえ治療が成功したとしても、この村が村として機能しなければ同じこと。次期入植をスムーズに行うためにも、結局この村は潰される。
そのことはデルファギドの連中にとっても甚だ不都合。ケガをした二人は動かせる状況ではなく、しかも完治までは相当時間がかかる。その彼らをモーリスが丁重に保護する可能性はゼロと言い切ってよいだろう。まあ女性陣に限って言えば、少なくとも命の保証はあるであろうが、それが幸運なこととは誰も思わない。
「とまあ、要するに絶望的、といった状況ですね。」
身も蓋もないことを事も無げに言い切って静は一息ついた。一同に重い沈黙がのしかかる。思い出したように、静達がいつまでもここにいる気はないことを告げると、さらに空気は重さを増した。
「つまり、呪いの治療と同時に身体の再生もやって、お姫様の身体もついでにパパッと治しちゃって、んでもってあの馬鹿王子がこの村に手を出せなくなるようにすればいいわけだね。」
素人目に見ても無茶なことを、しかしあっさりと言い放ったのは言うまでもなく竜也である。一同が半ば呆れて白い目を向けても竜也は全く気にした様子はない。もう一人、静も。
「ぴんぽーん。正解です。よくわかりましたね。すごいすごい。」
「むう、やっぱ静って俺を馬鹿だと思ってるだろ。」
「いやいや、そんなことないって。ある意味すごいと思ってるよ。」
過程とか方法論とかを綺麗にすっ飛ばして結果をあっさり口にすることが出来るのは羨ましい性格である。
「だって静が言ったんじゃん。治療法を説明するって。もう方法考えてるんでしょ。」
「……うん、やっぱすごいよ。」
こういうとき、静は天然系の人間を心底賞賛せざるをえない。理詰めの人間には決して辿り着けない領域にいる者に、時に嫉妬に似た羨望を覚えたものである。さすがに慣れたので今は素直に感心するだけで、暗い感情は全くない。竜也の根拠のないように見える判断の裏に、静や涼に対する全幅の信頼があることを知れば、それは期待に応えたくなるというもの。
しかし竜也の言葉は、慣れない者には神の啓示のような効力を持っていたようである。一抹の不安を抱えたまま、期待のこもった視線が静に集まる。無理もない。無条件に期待してくれるのはフィルくらいであろう。デルファギドの騎士達は、静を信じるには日が浅すぎる。常識的に考えれば、片腕のない若すぎる魔術師にどうこう出来る状況ではない。
同様にルークをはじめモーリスの面々は静の救えない性分の方を身をもって体験しているので素直に期待しきれないのである。
「……」
意味深な視線が一瞬ルークに集まる。何も言わずとも、彼らが言いたいことはルークにもよーく理解出来る。静が何を考えているのかはわからないが、一番割りを喰うのが自分だということを。そして次の一言は予想通り、いや、予想を遙かに超えたものであった。
「この村に聖域を形成して神を降臨させます。」
その一言でルークの脳は停止した。
神の降臨。それは極一部の高レベルプリーストのみに許された究極の神聖魔法と言っていい。それも一人で行うことはなく、大抵はリーゼナイセが竜也達を召喚したときのように複数の神官の補佐と共に行うのが常である。
その効果は場合によって様々だが、そのほとんどが奇跡と呼ぶにふさわしい効果をもたらすという。言い方が曖昧なのは、ここ数十年その術が行われたという話を聞かないからである。行える術者がいない、と言い換えても問題ない。
一番近い記録では、王室特別顧問であるグラゼーオが過去に継承者と対峙したときに神の力をその身に宿し戦ったとされている。しかしその場合も自分を依り代とした反動か、急激に力を失ってしまっている。
確かに、この地に神を降ろしその奇跡を授かることが出来れば病人達の身体の欠損を完全に治すことが出来るだろう。というか、タイクーンは戦の神で治癒はあまり得意ではないらしく、そこら辺が限度と思われる。大量の死者を同時に生き返らせてしまうほどの力は出せないだろう。
それにタイクーン教は国教であるから、その神が降りた地に火を放つということが何を意味するか。いくら馬鹿王子でもそれがわからないほどお馬鹿さんではあるまい。馬鹿ではない、と期待したい。
さらには、神気によって浄化された空間は魔物の進入を阻むため、ここしばらくはこの村は魔物に襲われる心配がなくなる。闇の眷属ではない野生動物などもこの付近で人を襲ったりはしなくなるはずである。
「ほーら、いいことずくめじゃないですか。ね。」
「ね、じゃないだろうが!!聖体降臨なんて秘術、誰がやるっていうんだ!」
無事脳の再起動に成功したルークが案の定真っ先に反論した。他の者は静の説明を聞いているうちにすでに諦めモードに入ってしまっている。
「それはもちろん、この面子じゃ一人しかいないじゃないですか。」
「そこが根本的に不可能だって何でわからないんだよ!」
まず技量、要するにレベルが足りない。儀式に必要な魔力、つまりMP等といったものも足りない。儀式魔術なのに人手も足りない。そもそも聖体降臨の呪文そのものを知らない。これだけ無い無い尽くしで成功するならそれこそ奇跡である。
「ふむ。ルーク君の言うことにも一理ありますね。」
「一理も二理もあるか!!」
「まあまあ。そんなルーク君のためにこんな物を用意してあげたんです。喜んで下さい。」
そう言って静はテーブルの上にナップサックを置いた。その中に手を突っ込むと、脳天気な効果音を口ずさみながら一気に引き抜く。中から出てきたのは長さ70センチほどの、派手にならない程度に幾つかの宝玉を埋め込まれた小降りの杖であった。
「そ、それは!!」
モーリスの面々は見覚えがあるのだろう。一様に腰を浮かして驚いている。ただ一人、その手のマジックアイテム系に疎いアルだけは、それがなんなのか思い出せずにいた。どこかで見た記憶はあるのだが思い出せない。だからフィッツに耳打ちされても、
「あれはなんだ?」
「俺に聞くな。」
としか答えようがなかった。得体の知れない少年たちに比べ、敵とはいえ戦場で顔を付き合わせたこともあるアルカイアのほうがまだ話しやすいというのはわかる。だがそれを抜きにしてもフィッツという騎士は他のデルファギド騎士に比べ軽かった。
「聞けばたいそう便利な物とかだそうで、出発前に転送できるようマーキングを仕込んでおいたんです。」
「こ、こ、こ、この、ばちあたりがーーーー!!!」
「ルーク、落ち着いて、ね、ね。」
今にも静に斬りかかろうとするルークをフィルが羽交い締めにして抑え、危ないのでミリィが剣を横から奪い取る。見事なコンビネーションが確立されつつあった。
「え~、これは神託の宝杖と呼ばれているようで、」
「ああ、そうか。」
名を聞いてデルファギドの騎士達もざわめく。それだけその存在は知れ渡っているのだろう。アルも名を聞いて初めて記憶と目の前の杖が重なり思わず手を打っていた。
「また無茶なことを……」
アルの呟きに静はニヤ、っと笑った。
それはいわば神官にとっての四龍剣に相当する物で、修行を積んだ司祭や神官戦士などが神から直々に下賜される物だと言われている。その杖を振るうことで神との交信が可能となると言われているが、元々それを受け取ることが出来るほどのレベルなら杖が無くても交信は可能なのである。だからどちらかというと勲章のような物かもしれない。
「大統領へのホットラインみたいな物?」
「そう、そんな感じです。」
神託といっても、目の前に人間大の神様が出てくるわけではなく、お告げや直感、夢見などの曖昧な形で告げられることが多い。直接な対話をしたという例は静も聞いたことが無い。
とはいえ、神託の宝杖はブリングレードなどに匹敵する宝であり、一宗派の中でも数本のみ、宗派によっては所持者がいないところもあるというレアアイテム。ルーク達タイクーン教の信徒にとっては神そのものにも等しい。当然それを盗み出したなどということがばれればただでは済まない。死刑で済めば楽な方だろう。
またこれの厄介なところは、現行の大主教、つまり組織のトップに下賜されるとは限らない、ということだろう。ほとんど引退した楽隠居であるグラゼーオがこれを持っている。しかもグラゼーオは司祭ではなく格下と見られがちな神官戦士の出である。当然組織の上の方は快く思ってはいないだろう。そのグラゼーオが神託の宝杖を盗まれた、などということが発覚すれば、グラゼーオ本人の立場もきわめて危うくなる。
「しかしこれがあれば村人を救うことは可能。逆に言えば、これを今使わなければ、この村は死滅します。もう一つの心配は魔力の総量ですね。ですが当然そっちの問題もクリアする用意はあります。あとは、ルーク君次第ですね。」
「お、俺?」
静は手にした杖をフィルに羽交い締めにされているルークに向かって無造作に放り投げた。悲鳴を上げながらルークとフィルが慌ててキャッチする。睨み付けるルークに向かって静は語りかけた。
「返せ、と言うならそれはこっそり元に戻せます。このままそれを受け取るかどうかは君が決めて下さい。」
「え……」
ルークは戸惑いながら静と自分の手にある宝杖を見比べた。
「まあ、片田舎のほんの数十人。死んだところでここには次の植民流刑者が来るだけのこと。あの馬鹿王子のことです。候補者など山ほどいるでしょう。それに徹夜で看病してあげたにもかかわらず礼の言葉の一つもない敵国の姫君と騎士。タイクーン教の教義や宝杖の権威、グラゼーオ氏の立場などに比べれば砂粒より軽い物。それを使ったことがばれれば破門、最悪の場合神にも見放され魔法が使えなくなる可能性もありますしね。無理をする必要もないでしょう。」
そう、昨夜の戦闘の後はすぐにそれぞれの部屋に戻ったし、今朝起きてからも険悪なムードの中で挨拶らしい挨拶すらかわされていない。そのことに気付いたデルファギドの騎士達は気まずそうな顔で互いの顔を見合わせた。だがこの場でいきなり礼を言ってもわざとらしいだけである。
「さくっと見殺し?」
さらっと言う竜也の言葉にルークの肩が小さく震える。
「それは言葉が悪すぎますね。自然の摂理に則り死にゆく者を黙って見送るしか我々には術が無かった、とでも言っておきますか。」
おどけたような口調で言うが、それは別に詭弁ではない。ここに宝杖があることが異常なのであって、本来なら手詰まりの状況。ルーク達に為す術などありはしないのである。
「非礼は謝る。だからお願いだ、姫とコルネアを、」
「それは僕に言われても困りますね。」
静がシルビアの言葉を遮り大仰に手をルークの方へと向ける。それに釣られるように一同の視線がルークに集中した。
自分より年上で遙かに位が高くしかも剣技では逆立ちしてもかなわない。そんな大人達がすがるように見つめてくる。デルファギドの騎士だけではない。その後ろに数十人の村人の期待も見えてしまう。期待を力に変えることが出来るほど今のルークに余裕はない。それどころかここ数日で溜まり続けていたコンプレックスを肥大化させるだけであった。
「あ、ルーク!」
わずか数秒の沈黙。そしてルークは次の瞬間、外に向かってかけ出していた。フィルの制止しようとする声も耳には届いていないだろう。テーブルの上に残された宝杖が鈍い光を放っていた。
「あまり苛めるな、と言っただろう。」
やれやれ、という感じで涼がたしなめるが、静は軽く肩をすくめただけであった。
「静兄様、あんまりではないですか?」
珍しくフィルも静に非難のこもった目を向けてきた。ミリィは心配そうな顔で追いかけようかどうか迷っている。
「少し言い過ぎましたけど、でも事実ですよ。」
「ですが、」
「フィル君、神殿にいればね、高位の神官、司祭が全てを決める。下位の者はそれを神の意志として聞き、動けばいいんです。でもこれからは、少なくとも今は、自分の意志で動かなくてはいけないんです。僕達3人はそのお手伝いはしますが、決めるのは君達ですよ。」
それでも、いきなり破門をかけて大魔法を行うか否か、というのは大事である。静の言うことは正論かもしれないがきついことは確かであろう。
「それまでは、ただの平凡な一市民だと思っていた。だけどある日いきなり偉い人に呼び出され、お前には力がある。どうか世界を救ってくれ、と頼まれた。うん、無茶な話だよね。ルークにとっては青天の霹靂だと思うよ。」
そう言われて、モーリスの人間はそれがルークのことだけを言っているのではないと嫌でも理解させられる。これではルークを安易にかばうことも出来なくなる。何故なら、彼に逃げ道を用意することは、同じ立場の竜也にも使命を放棄する口実を与えることになるからである。まあ、そんな口実の有無は関係なく、使命放棄はほぼ確定事項になっているのだが。
「まあ、自分で決めなくちゃダメっつってもさ、友達に相談するくらいはいいよね。」
言葉を失った面々に、これまた気負わぬ声で竜也が道を示した。
友達、という言葉にフィルは目をぱちくりさせて少し考えていた。それが自分やミリィの事を言っているということに気付くまでしばらくかかった。今までの旅の中で大分打ち解けてはきていたが、その関係を明確に言葉にしたことはなかった。少なくとも主従ではない。だが、どこか壁があることも感じていたのだ。
「ほら、行っておいで。」
静がポン、とフィルとミリィの背を叩いた。
「はい!これ、借りていきます!」
フィルはテーブルの上の宝杖を手に取った。
「では、行ってきます。」
勢いよく返事をすると、フィルとミリィは目を合わせて頷くと外へと駆けだしていった。
「麗しきは友情だねぇ……。俺も何度それに助けられたことか。」
「宿題丸写しってのは友情の範疇に入るのかね?涼。」
「本人のためには心を鬼にすることも友情だな。」
「Oh、No~~~!」
「気持ちよさそうに漫才しているところ悪いんだがな、」
3人のやりとりをアルが遮る。別に日本語を理解したわけではない。見るからに真面目な話をしていなさそうだったのだろう。
「実際こいつらをわざわざ助けてやる義理は無いぞ。お前の下らない目論見も不発に終わったんだ。さっさと旅立つのが利口だと思うがな。」
疫病のせいで駐在する者がいなくなったとはいえ、ガリュアは毎日のように諜報部隊が行き来している。長居をすれば自分たちの事も馬鹿王子に知られることとなる。そうなれば街道の魔物だけでなく追っ手の部隊とも戦わなくてはならない。
デルファギドの騎士達は反論したくても出来ず、口を開くことを我慢するしかなかった。
「そう、理由はあの子達が助けてあげたいと言うだろうから。基本的にはそれだけで十分です。」
「応用的には?」
「それは彼らに聞いてみないと。」
静はデルファギドの騎士達に向かって微笑んだ。それが友好的な笑顔だと思う者はもういなかった。




