第7話
一週間も間を空けているのに、そこまで身のある文が書けていない気がする…………。
くっ、もっと努力しないと!
「さぁ、何が聞きたい?あ、でも俺のスリーサイズとかは聞くなよ?」
「聞かねぇよ!?」
なんで初対面のやつがそんなの聞くんだよ!?
「そうか………俺のじゃなくてエスプリのが良かったか」
「なっ、異界人様…………そんな、積極的過ぎます!」
「俺が聞きたいって言ってないだろって!なんでそういう風に話を持って行くの!?」
やばい、なにか早急に質問を考えないと変な方向に話を進められてしまいそうだ。
質問、質問、質問…………
……………………あ、
「そういえば俺が異世界に来ることになった理由ってなんなんだ?」
「ん?誰かから言われなかったか?お前は三神の力を持つ『目覚めし者』を探すためにこちらに来たんだ。今までは三神が一人や二人死んでも一人さえ残っていればそいつが『目覚めし者』を探せたんだが、三神が一斉に死んだからなぁ…………」
「なんでみんな死んだんだ?」
一斉に死ぬとか不自然過ぎんだろ。
「いや、たんなる寿命だ。人神は2万年、魔神が3万年、天神は4万年の寿命が平均だ。この世界が出来てから約12万年だから、ちょうどみんな死ぬ時期だったんだ。」
「時期とか…………じゃあ、あんたはいま何歳なんだ?」
「世界が出来た頃位だからな、12万年と少しくらいか?まぁ、他にそれほど生きてる奴もいないから立証とかは出来ないけどな」
12万年!?
途方もない年数だ。
「そんなに生きてたのか…………」
「当たり前だ、これでも神だぞ」
こんなのでも神なのか…………人は見かけによらないな。
でも…………
「いままで『目覚めし者』を探せたのは三神だけだったんだよな?」
「そうだぞ?その力は三神にしか持たせなかったからな」
「じゃあ、その力をもつ俺は三神にはなれないのか?」
そう、そこが気になっていた。『目覚めし者』を見つける力を持つのは三神だけなら、その力を持つ者は神なれるのかということ。
「いや、それは無理だ。お前はこの世界の人間ではないからな。こちらの世界から拒絶されるだろうな。」
「世界から拒絶?」
「まぁ、そういうもんだ。お前は三神にはなれない」
なんか濁されたような気もするが…………まぁ、無理なのか。なる気もなかったから別にいいけどな。
「他に何かないか?」
「うーん…………」
他に聞きたいことか…………
「なら、魔法の原理みたいなのって教えてくれるか?」
「魔法か…………どこから説明するかな…………、まず、魔法っていうのは、魔力、正式には魔力原子を使って行うものだ。」
ん?魔力を使うというのはまぁ、よくある話だが魔力原子?
「魔力原子ってなんだ?」
「そうだな…………全ての物資は原子から作られているっていう感じの話は知っているか?」
「あぁ、それならわかるぞ。約100種類の原子によって作られてるんだろ?」
水素原子とか銅原子とかだったかな?学校で授業に出てたからな。
「そうだ、その原子らを作っているのが魔力原子なんだ。元いた世界とは違う感覚が体の中でにないか?それが魔力原子だ。」
「ほぅ」
かなり興味を引く話だ。それなら、存在する全ての物資はもとを辿れば一種類の魔力原子へと至るってわけか。
「だけど水とか金属とかだとあまりにも違い過ぎないか?それが同じものから出来ているとは信じ難いが…………」
「魔力原子も成長するんだ。魔力原子が子供の時は周りの環境に慣れようとする。たとえば極寒の地であれば氷などになるし火山の中ならマグマへと変化する。魔力原子が大人になるとそれ以降その物資から変化しない。魔法は子供の魔力原子を自分の望んだものへと強制的に変えることで発動できる。エスプリ、こいつの前でなにか魔法を使ったか?」
「あ、はい。加速の魔法ですが」
加速の魔法…………あぁ、あの我らが〜のやつか?
「どういう詠唱をした?」
「えっと…………『我らが求めるは俊敏たる脚力』です」
やっぱりそれか。
「そうだな、魔法は基本どんな詠唱をしてもいい。無論、無詠唱でもな」
「えっ、型とかないのか?」
「あぁ、ないぞ。エスプリの魔法で言えば『我らが』という部分でどの対象に魔法をかけるか、『求めるは俊敏たる脚力』でどのような効果を与えるかというものだ。言い回しはどうでもいいけれど、対象と効果は必ず魔法になければいけない」
「魔法名とかは言わなくていいのか?」
ふぁいあーぼーる とか言った方がカッコいいんだけどなぁ。
「まぁ、言ってもいいが、言わなくても発動出来るから言う人は少ないな。だが、自分のイメージが魔法の威力を変えるから、それも一つの手だな」
ふむ、言ってもいいのか。
「ま、なんかやってみればわかるだろ。試しに簡単な攻撃魔法を教えてやる。周りの空気を集めて飛ばすイメージを持つんだ。詠唱は…………よし、『我は真空たる刃を飛ばす』だ」
結構そのまんまだな…………
「よし、…………周りの空気を集める…………」
「『我は真空たる刃を飛ばす』」
サッ。
手からいわゆるかまいたちのようなものが牢屋の壁へ飛んでいき、壁に亀裂を入れた。亀裂といってもかなり浅く、城が崩れたりはしないだろう。本格的に魔法を使ったことはなかったが、なんだな血液が抜けてような感じだ。早めに慣れた方がいいかな…………。
「結構センスあるな。てかセンスあるやつを呼んだんだから当たり前だな。」
結構いいのか、当たり前と言われても褒められるのはやはり嬉しいな。
「魔力原子が魔力だっていうのは分かったんだが、魔力の限界値とかは上がったりしないのか?」
「それは筋力と一緒だ。使えば使うほど上がる。日々鍛錬ってことだな。」
よかった。子供のうちしか伸びないとかだったら大変だからな。やっぱ異世界だと魔法だね!
「あとは何か聞きたいことはあるか?」
あとは…………特にはないかなぁ…………
「あの…………、でしたら、私からいいでしょうか?」
エスプリがおずおず手を上げて尋ねてきた。なんというか、いたの?って感じですこし可哀想だったかな。
「どうした?」
「いえ…………これから、三神を探すということで…………これから一緒にいらっしゃるのでしたら、やはり異界人様のお名前を知りたいのですが」
「名前か…………」
ここは異世界だからな、容易にもとの名前を使ったりしてもいいのだろうか。いままで異界人と言われていたからあまり考えてなかったな。
「そうだな、じゃあ俺に名前をつけてくれないか?」
「えっ、私が…………ですか?」
「あぁ、かっこいい名前を頼むぞ」
「うーん、そうですね…………」
かなり真剣に悩み始めるエスプリ、美人は悩んでも美人なんだな。
「では、アム、というのはどうでしょうか?サージュ・アム。アム様、というのは?」
「アムか…………いいね、それ!」
「そうだな、こっちでもなんら違和感もないからな、それでいいんじゃないか?」
アムか…………アム、アム、アム!
いいね!いいじゃないか!
「じゃあ、改めて、サージュ・アムだ。よろしくな、エスプリ」
「はいっ、グラス・エスプリです。よろしくお願いしますっ、アム様!」
ぎゅっ、
握手する。抱きしめるんじゃないよ?そこまでじゃないさ。
……………………っと、そこで
カツンカツンカツンカツン
「おいお前ら、出ろ…………ってお前!何者だ!」
巡回か俺たちを呼ぼうとしたのか兵士長が創神を見て叫ぶ。まぁ、急に一人増えれば驚くよね。
「おいおい、俺が誰かわからないのか?」
「…………はっ、申し訳ありませんでした、創造神様!!!!!!!」
ガンッ!
兵士長は持っていた剣を投げ捨て土下座をする、頭が床にめり込んでいる気もするが気のせいだろうか。
「まぁいい、王のところで案内してくれ」
「はっ!!!」
兵士長がすかさず起き上がり、牢の鍵を開ける。
「ささっ、どうぞ、こちらです」
かなり怯え腰の兵士長。そんなに怖いのかね。
「さ、期待の異界人と俺の身内を牢に入れてくれたお礼でもしようかね」
……………………あの王はどんな演技をするのだろうか。