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GENERATION☆DESTRUCTION!!  作者: Yuki乃
EP10 Dreadful Snowstorm
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Dreadful Snowstorm(2)

 剣を収め、ベルトの留め具に手を掛ける。

「……何をするつもりだ」

「いいから極力低い体勢を取れ、怪我をするぞ」

「いいだろう」

 ゆっくりと片膝を着いてしゃがみ込む。月代の長髪が雪の上に垂れ、地面に着いた月代の二本の刀が軋む音がする。

 ベルトの留め具には小さな持ち手のような形状の金属が留め具の左右に一つずつ対称的に付いている。

これは小型のエンジンとかついているエンジン始動装置のようなもので金具の先にカーボン製の紐が付いている。

俺は右側の金具を全力で引っ張った。二回三回、四回目を数えて時だった。

―――――――――キュィィィィ――――――――ン!!!!!

「起動したか」

 ベルトの留め具の内部で何かが高速で回転する音が鳴り響く。それはハードディスクが回転するような振動音だ。詳しい理論を俺は知らないが内部では複数の歯車がかみ合って高速回転している。

 とりあえず起動には成功した。しばらく使う機会がなかった上にこの精密機械を整備する技術を持っていなかったため壊れていないか心配だった。

 だが周囲の様子の変化及びこの回転音で正常に作動していることを確認した。こいつを起動するのは二回目だ。

「……何だこれは? お前の周りだけ吹雪が止んでいる」

 俺の剣の能力を大元はこのベルトの留め具の中に内蔵されている歯車にある。それが回転することで能力を打ち消しているが、その回転数が高ければ高いほどその効力範囲は増す。しかし間違ってはいけないことは、効力範囲は大幅に増すが無効にできる容量が増す訳ではないということだ。

 俺の周囲数メートルだけ吹雪が消失したのはその影響だ。

 さらにそれだけでは終わらない。鞘を持ち上げて前と後ろのそれぞれの先端を向ける。

「今からアンカーワイヤーを発射する。俺が合図するまでその態勢でいろ」

 俺はアンカーワイヤー射出と同時にその場で旋回を始める。

 かなり不格好ではあるが鞘をベルトから外すことはできないため、繋げたままやるにはこれしか方法がない。

 ワイヤーの長さは十メートル三十二センチ、最大効果範囲は二十四メートル程度、無効化能力を拡散させたワイヤーは次々と吹雪を無効化していく。

 一回転を終えてワイヤーアンカーが戻って来る。

 視界が晴れるのは一瞬だけかと思っていたが、俺の腰の高さだかが無効かされたわけではなかった。それから上方及び下方に数メートルは無効化エリアが拡大している。

 ある程度の強度で広がりを持つことは知っていたが、まるで気流に乗って拡散しているかのような状態にも見える。

 さらに能力は上方で発動していたようで無効にした空間より下に降っていた雪も風も消失している。

 十メートル視界が晴れた所でその外の吹雪の向こうは晴れており、視界は十分に確保できている。

 このことから敵の能力効果範囲は俺たちを中心に三十メートル程度、

「月代、強行突破だ!!」

 吹雪が戻る前に俺たちは全速力で前進する。

 敵も能力の効果範囲を変更しようとしている。吹雪の範囲が少しずつ走る方向へずれているのが分かる。晴れていた向こう側の景色が次第に吹雪に紛れ始めたからだ。

 俺の周囲数メートルは既に無効済みが継続されている。

 だが三十メートル走り切るよりも吹雪の方が圧倒的に早い。

 俺は再びアンカーを発射した。今度は二本とも前方に、瞬時に視界は晴れ、さらにアンカーは吹雪の効果範囲を一瞬だけ突き抜けた。

 完全に外側が見える。

 さらにそれと同時くらいに気配を察知する。

 数は十以上、こちらが突破されることも予想済みの配置か?

 吹雪が晴れた先に見えてものは道を塞ぐように盾にごとく並べられた白のワゴン車だ。その視界の一角だけで正面に二台、さらにその後ろに四台、前面の展開位置から数十メートル離れた場所の二段構えだ。

 だがそれだけじゃない。あれは通常兵力、能力者は別にいる。

 しかも複数か?

吹雪を突破寸前に察知できたが、俺たちの最優に一人ずつ、能力者は計二人、どちらも遠距離系の能力者だろう。

ざっと見積もっても五十メートルは離れている。

それよりもどうにかすべきは目の前の通常兵器だ。数は十人以上、全員保安局が正式採用しているMP5を構えている。

使用している弾薬は9mmなのでダメージを受けていいならば強行突破は可能だろうが、両サイドの能力者の特性がわからない以上迂闊な行動はできない。

だが留まったとしても銃弾の雨にさらされる。

ここは覚悟を決めて突撃するしかないか。

「小宇坂、お前は能力者を彼狩れ、雑魚は私がやる!!」

「無能力者には無理だ」

 能力が全くないということは、自分自身を高速接近物から守れないということ、無茶だ。

 だが月代の表情は笑っていた。

「どうやら小宇坂は私のことを全く知らないようだ。ならば見せてあげよう。月の血族(Moon Blood)の力を、月照(ツキノテラス)抜刀する!!」

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