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GENERATION☆DESTRUCTION!!  作者: Yuki乃
EP05 Reboot
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Reboot(2)

 俺はカプセルと少女を抱えて二階に上がろうと思ったが、カプセルは重たく片手で持てるような重量ではない。

 一度二階に上がり自分の部屋に入る。

 明かりを付けると師匠が定期的に掃除してくれているのでほこりが溜まっていることもなく清潔感が保たれている。

 一端、少女をベッドに寝かせてから、もう一往復してカプセルを何とか一人で運んで見せた。何て重たいんだ。まるで昔のブラウン管テレビのような重量で階段では一苦労だった。

 何で部屋にまで持って来てしまったのかは自分でも理解不能だが、少女をあるべきカプセルに戻した。

 カプセルの中は低反発素材でできているので居心地が悪いわけでもないので問題ないだろう。

 そういえばこのカプセルがあれば少女を起動できるらしいが、色々と面倒なのでさっさと引き渡してしまおうとベッドに腰を掛けた時だった。

 突如機械音と同時にカプセルの液晶画面が光る。

 画面には「Initializing」と表示されている。

 それからしばらく見守っていると「Reboot」に文字が変わる。

 リブートって再起動の意味だろ?

 これは完全にやってしまったような気がする。俺は少女を元あった場所に戻しただけで何かボタンを押したわけではない。

 それから数分後、今度は「Complete」の文字が表示されたと同時にスライド式でガラス製扉が自動で開く。

 少女は勝手に起き上がり立ち上がる。

 さっきまでは人形のようだったが、しっかり自立しこっちを向いた。

 振り向くとロザリオピンクの長い髪がふわりと舞い上がる。

 そして美しいルージュレッドの瞳で俺を見た。

「あなたがマスターですね?」

 イントネーションを理解しているようだが感情が欠損したような機械調な喋りだが、声質は見た目通りの子供っぽい可愛らしい声だった。

 服はデフォルト状態で着ていた白のワンピースで清楚なのか簡易的服装なのか。

 本来の目的上あまりその辺に気を使う必要がなかったものと思われる。

「……いや、違う」

「いえ、マスターです」

「違うから」

「マスターです」

「人違いだ」

 この会話のループを繰り返すことに十二分、

「じゃあもう俺がマスターでいい」

 ついに俺が折れてこのループから脱出する。

「はい、マスター、では私の名前を教えてください」

「そんなこと知る訳ないだろ」

「『そんなこと知る訳ないだろ』ですか?」

「違う、ちょっと待ってろ」

「はい、マスター」

 何がどうなってるのかさっぱり分からないが、どうやら名前を決めなくてはならないらしい。まるでRPGの主人公の名前決めみたいだ。俺はそういう時自分の名前をつけるのが嫌でかなり悩むタイプだ。

 少女はずっとこちらの様子をうかがっており、俺は尚焦る。

 部屋の中を見渡すが名前になりそうなものは中々見当たらない。一瞬アイリスでいいかなと思ったが、まだ俺は生きていると信じてる。なるべく可愛い名前にした方がいいのか。おそらく見た目からして外国人なので外国っぽい名前の方がいいのだろうか。

 机の上に置かれている写真立にはアイリスの写真が数枚飾られている。アイリスから取る以外思いつかない。

「じゃあイリスでどうだ?」

「イリスでよろしいですか?」

「ああ」

「登録完了、よろしくお願いします、マスター」

「よろしく」

 などとよくわからないうちに話が進行してしまった。取り返しがつかないような気がしてきたが何だかどうでも良くなって来た。

 それよりもこんなことをしている場合じゃない。

 リアたちと別れてから時間がかなり過ぎてしまっていることに気づき、そろそろ彼女たちが様子を見に来てもおかしくないと警戒した時だった。

 廊下から「この先すぐが宗助の部屋です」という師匠の声が聞こえたのだ。

「おい、もう一度寝たふりとかできないのか?」

「調整カプセルに入ればいいのですね、了解しましたマスター」

「そうだ、この状況見られたらまずい」

 俺は机に飾ってある写真立を隠そうとカプセルを跨いだ時カプセルを開き入ろうとするイリスとぶつかり、俺は大丈夫だったが俺の足にぶつかったイリスはそのままバウンドして真後ろに倒れる。

 受け身を取ろうともせず重力に身を任せ倒れようとしている。

 その先にはベッドの角がありそのままいけば大怪我する。

「――――危ないイリス!!」

 イリスの手を取り引寄せるが今度は俺がカプセルに躓き、後ろに倒れた。

 絨毯の上だったので大事には至らなかったがイリスは俺に抱きかかえられ顔をうずめている。 イリスもなぜか俺に抱き着いており離れようとしない。イリスの長い髪が俺の顔に少しかかりシャンプーかリンスの匂いかわからないがジャスミンの香りがする。

 トントンっとドアを叩く音がする。

「入るよ、宗助」

「いや、ちょっと待―――」

 俺が言う間もなく師匠、リア、ニルが入って来たのだ。

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