永遠にしりとりしていたい!4
私、三原カナは、どこにでもいるようないたって普通の女子高校生。
隣の席の島地くんが好きなんだけど、この胸に宿る強く深い想いをいきなり伝えるのはなかなか難しいから、まだ友達みたいな関係を続けているんだ。
でも今日は……島地くん、なんだか元気がないみたい。
「島地くん、体調悪い?」
「そんなことないよ」
「本当に? こんなこと言ったら変かもしれないけど、ちょっと様子がいつもと違うみたいに見えるよ」
すると島地くんは控えめに笑って「それはこっちのセリフ、だよ」と返してきた。
「しりとり、するんじゃないの?」
「あ……ま、まぁ、島地くんができそうなら」
「いいよ。しようよ、しりとり」
「うん! じゃあこっちからスタートするね!」
「それでこそ、だよ」
こんな日でもしりとりは自然に始まっていく。
「オクラ!」
「ラベンダー、かな」
「ダンゴムシ!」
「うわ……。シリアルナンバー、かな」
「バンドマンの群れ!」
「歴史、だね」
「しまうま!」
「舞い降りた天使、だね」
しりとりは順調に進行していく。
でもやっぱり島地くんはあまり元気がないみたい。
よく分からないけれど、もしかして、体調がすぐれないのかな?
……なんて、考え出してしまうともう止まらなくて。
かなり心配だよ。
でもこれ以上聞けない。
取り敢えず、今は、しりとりを続けよう!
「また、し、かぁ……じゃあ、幸せ!」
「セミ、とか」
「耳垢!」
「拡大、とか」
「息をする!」
「ルーレット、かな」
「年越しそば!」
「バイト入れ過ぎた人、かな」
「また、と!? うーん……年男!」
でもさでもさ。こんな時でもしりとりに付き合ってくれるなんて、島地くんってとってもいい人だよね。優しい人だなぁ、って思うし、より一層好きになっていっちゃうよ。
いやもうホント好き!!
これはもう言葉じゃ言い表せないくらい好き!!
「こいぬ、だね」
「ぬいぐるみ!」
「ミジンコ、だね」
「コイントス!」
「素晴らしい、とかかな」
「印刷!」
「積み木、とかかな」
「キックボクシング!」
「グミ、だね」
「耳かき!」
「気温に合わせた服装、だね」
――と、そんな風に無事しりとりを楽しめたのだけれど。
翌日島地くんは欠席だった。
風邪だったみたい。
昨夜発熱したらしくて、動くことも辛くて、それでお休み。
……やっぱり、体調悪かったんじゃない?
◆終わり◆




