6話ちゃーはんくんの秘密、おこめくんの許容範囲
──俺の父親もおこめだった。
当時22歳、卒業旅行で行った中国で出会ったごまあぶら、2品は意気投合し、その場で中華鍋入りしこの俺、ちゃーはんが完成した。
……だが父、はくまいは帰省と同時に母とまだ完成して間もない俺を捨て、日本に。俺は父を許さない、そして父と同じ食べ物であるお前の存在を許さない!!
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「おこめ!!殺してやる!!!」
「なぁにぃ???こわいよちゃーはんくん。らーめんちゃんがおびえてるじゃないか」
らーめんちゃん、かわいいなぁぐふふ。それにひきかえちゃーはんくん、ついでにごまだんごちゃんはひどいや。おもにかおがひどいや。
「ごめんねらーめんちゃん、このひとこーふんしてるみたい。だからぼくとふたりきりになれるばしょへ、どうだい??」
は、はやくふたりきりに、あああああらーめんちゃんなんてかわいいんだ。
そのつるっとしためん!ぼくのこころにからみついてくるようだよ……。
そしてそのすきとおるようならーめんちゃんのえきたい。ぼくにしみこんでくることをかんがえると……ああ、ぞわぞわぞくぞくぅ。
「オイ!勝手に俺を不審者のように扱うんじゃあねぇぞコラ!タコ!」
「ぼくにたこははいってないよ。まったくははは、かれはきがどうてんしてるみたいだよらーめんちゃん。あわれなかれをゆるしてやってほしい。おわびといってはなんだけど、ぼくとひとばん……どう???」
「オイ!俺は正常だ!ラーメンちゃん、こんな平仮名野郎嫌いだろ?安心してくれ、俺は君と同じ中国産だ。きっと気が合うと思うんだ」
なんだって!?おなじしゅっしんだとぉ!?そんなのわだいとしてさいこーじゃあないか!!そんな、そんなことって!?
まて……いまちゃーはんくん、なんていったんだ?いま、ぜったいにゆるせないことばがきこえてきたぞ。
「おい、ちゃーはんくん」
「ん?なんだ日本食くん???」
「ぼくのらーめんちゃんと……おなじくうかんにいることはゆるそう……はなすことも……おなじじゃんるであることも……ゆるそう」
でも、でもこれだけはゆるせないぃぃぃ!!!
「ぼくのことを『平仮名野郎』とよぶことだけはゆるさない!!!」
「な、なにィ〜?事実を言って何が悪い!テメェは昔から気味の悪い『平仮名野郎』だっただろうが!」
「きゃらづけだ!!ぼくは、きみのようなかたくるしいかんじをつかうおとめごころのわからないたべものじゃあないんだ!!」
おんなのこはぼくのようなやわらかいことばをつかうおとこがだいすきで、「おなじちゃわんにはいりたいわっ!!」とおもうんだ!!
「そのためにぼくはひらがなをつかっているんだ!!わかったかこのばか!!」
「お……おう……でもよおこめ」
「なんだ!?まだなにかいいたいことがあるのか!!!」
「漢字も俺らと同じ中国産だそ?」
「な、な、なななななななな……なにィ!!!!??!!?!??!?!」




