30話 『情報通DJ』それはまるでハリウッド映画のよう───
「ア、アンタソンナニツヨカッタノ……?」
「そりゃつよいよ?だってみずまぜしょくひんだからね」
ふきだすたいえき!とびちるたいえき!
ぼくは『みずまぜしょくひん』にしかできないこうげきほうほう、たいえきほうしゅつで、げろやんきーどもをけちらした。
「やつらしっぽまいてにげていって……ぶふぷすぷうふ!うけるー!」
「ワライカタキモ……」
……と、しばらくわらいつづけておなかがいたくなってきたころ、
「やあ、水混ぜ食品諸君」
おちついたしんしのようなこえが、ぼくのかたをたたいた。
「だれ?ぼくとたたかいたいならあいてになるよ!さぁ、まけたくばきたまえ!」
ふりかえると、おみせのおくからおおきなおとこがあるいてきた。てをひらいてわらっている。
しろいはのなかに、いっぽんだけそんざいするきんいろのはが、きらりとひかった。
「おっと、私は彼らのようなクソボケとは違うのだよ。私はDJカニ鍋。このナイトクラブのオーナーさ」
かいせんけいとくゆうのかおりがただよって、ぼくのはなをなでつけた。ぼくにはまけるけど、かれもなかなかおいしそうじゃん。
「ツマリアンタガ、コノゲロクサイオミセノセキニンシャ?」
みずまぜこむぎちゃんはうでをくみ、いぶかしむようなしせんをでぃーじぇーかになべにむける。
もしかしたらかれはさっきのげろどものなかまかもしれない。おきゃくさまはかみさまというかんがえかたをぼくはぜんめんてきにこうていする。
だとすると、ぼくたちはかみさまをおいだしたわるもの。このないとくらぶのおーなーはそのようなばかなかんがえをしているのかもしれない。
ぼくもいぶかしむことにした。なかゆびだってたてちゃう。
かれはどうじることなく「如何にも」といい、こまったようにまゆじりをさげた。
「しかしながら、私はこの惨状を良しとしていない。なぜなら私は心の底から音楽を愛しているからね。私の『お』は音楽の『お』なのだよ。さきほどの奴らの『お』は女またはお酒の『お』だがね。さらに言うとおっ……」
「オーケー。ツマリナニガイイタイ?」
「感謝さ」
ぼくは「?」をあたまにうかべる。たぶんとなりのかのじょもおなじ。
「私の聖域から奴らのようなアホカスを排除してくれてありがとう。お礼というのもなんだが、私のDJプレイを見ていかないか?」
ぐっ、とさむずあっぷしてかれはいった。が……
「いや、いいよきょうみない。ぼくはないとくらぶがきらいなんだよ。たとえきみがぼくにかんしゃしていても、ぼくはきみがきらいなのさ」
「イッカンシテルンダナ」
「寂しいことを言う。まぁいい……が、それでは私の気が済まない。何かお礼をさせてくれないか?」
ふーーーーむ。ぼくはうでをくんだ。
「そうだねー、そこまでいうなら、おいしそうなおんなのこをにさんしな、みつくろってもらおうか?」
「私はそういうことはやってないんだ」
「つかえねぇーーーなぁーーー!」
んだよもおーーーーー!!!ざこかよおーーーーー!!!!
「ディージェーカニナベサン、アナタハコノマチニクワシイカ?」
「ああ、そうだな。この店に出入りする食べ物のことであれば大体なんでも知っている」
「オイ、ミズマゼゴハン。アンタ、ダレカヲサガシテイルンダロウ?」
「えぇ……?まぁ、そうだけど。いいよ、なえたし」
もうつかれたな。はあーーだるい。げんだいにかえりたい。かえってちゃーはんくんをぼこぼこにしてぇ……。
あー、だれでもいいからなぐりてぇ〜。
「ナエルナ。サッサトオサガシノタベモノノトクチョウヲイエ」
「ちっ」とぼくはしたうちして、
「あー、えっとなんだっけ……」
ぼくがさがしてるのが『らいす・おぶ・らいふ』のそうせつしゃ。でもまだそしきはつくられるまえなので、えっと……。
「おこめになみなみならぬしゅうちゃくしんをもってるやつ……かな」
「……ダソウダ。ドウダ、ディージェーカニナベサン。コノマチニソウイウヤツハイルカ?」
「ああ、正にそういう活動をしている奴が客にいる」
「ほんと!?」
ぼくはげんきになった!
ちゃーはんのぼけなすのせいでひかりがみえなかったかこかいへん。ようやくてがかりをてにいれたのだ!
ぼくはついにやったんだあああ!
「で、そいつはどこにいるの!?」
「ああ、奴の住所を教えてあげよう」
「アリガトウ。チナミニ、メチャクチャコジンジョウホウロウエイダケドナ」
「ははは、この店を会員制にして本当によかったよ。おかげで君たちにお礼ができる」
ぼくはでぃーじぇーかになべとかたをくんでわらった。かれとならなかよくなれるのかもしれない。
「ふふふ。でぃーじぇーかになべくんきみはいいやつだなあ。さすがないとくらぶけいえいしゃ」
「イッカンシテナイ。ヤッパリ、キブンヤノクズダナ」




