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おこめくんは茶碗入りしたい  作者: 高端 朝
愛の行方編

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16/28

16話 代償には大小あるが、今回は大。大丈夫では、無いよう。

「あれ?」


なにがおきた?


「そらがまわっている」


あおいろとしろいろがまざったそらが、ぐちゃぐちゃと、ざつにかきまぜられるえのぐのようにかいてんしていた。


へたなえかきだな、とおもった。いや……


「どうしてぼくは、じめんにねころがっているんだ?」


かんがえたとたん、しかいのいろがへんかした。


きいろみがかったちゃいろは、もくめちょうだった。


「もくせいの……てんじょう……?」


とつじょあたまにわきあがる、いちじかんまえのこうけい。


「あっ……あっ……ぎゃ……あっぎゃっ……ぎゃあっあっあっ……んぐあっざっぱ……ぐぎゃ……い……い……ん……」


もはやこえにならなかった。いわかん、いたみ、まざる、きょうふ。


きこえるのは、ききおぼえのあるきれいなすすりなくこえ。そして、みずっぽいおとだった。


「どうでぇすか?身体を撹拌される気分は」


きたないこえだ。


むしょうにはらがたつ。だれだ?


「人の妻に手を出し、あまつさえ怪我をさせたその罪、重いでぇす。代償を払ってもらいまぁす」


な、なにをいっているんだ。このおとこは。


そっそうだ。ぼくは、かわいいかわいいなまはむちゃんのいえにきて、おかえりのきっすをしてもらって、それで……それで……。


「あっあっああああ!!!」


おもいだした。


「おっ!おかゆなんかになりたくない!!」


さけんだ。めのまえのくずおとこ、めろんはそのてにもっていた。そう、しゃもじを。


その、すいはんきからおこめをよそうためのどうぐを、ぼうるにいれられたこのぼくのうつくしいからだにつきたて、ゆっくりとまぜていた。


「やめて!おかゆだけは!」


ひとのひめいにれんびんをむけることさえしないあくまのようなきちくであるめろんははなでわらった。


「何を言っているんでぇすか?貴方がこれからなるのは、おかゆではありませぇん」


「で、では……?」


「『水混ぜご飯』でぇす」


「いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああおああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」


たすけて!たすけて!


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