第27話 類は友 だったり
「なあんか、女子二人意気投合じゃない?」静流が明後日の方向から感想を告げてくる。「いいねいいね、仲良きことは美しきかな。」
なんか独特の間合いの人だなあ、と樹は肩の力が抜ける。
「さて、悪い話をすると悪いモノがやって来る、っていうのは、クロデだけの考え方じゃないみたいで、一般的にもさ、類は友を呼ぶ、って言うじゃない?似たものは群れる。
少し話が逸れるけど、日本に、百物語ってあるの知ってる?」
樹は頷き鈴は首を振る。
「オレも詳しく調べたわけじゃないから、詳しいことはわからないんだけど、江戸時代には行われてたみたいで、今で言えば怪談オールナイトみたいなヤツ。
江戸時代だからね、部屋も畳の座敷で、部屋の周りは障子。その障子を脊にしてぐるりと部屋の中央を開けるように座っる。街灯もない時代、新月ともなればいよいよ暗い。そんな夜。それぞれの前には燭台。燭台には燈った蝋燭。1人話すごとに吹き消すというけど、それじゃあ百話話すのに百人必要だから、そんな大事じゃなくて、1人何話か持ち込んだんじゃないかな。で.自分の番が来てはかたり番が来ては語っていよいよ最後の番ということで吐き気したりしたんじゃないかと思うんだけど。まあ、それはネットで詳しく調べてみてよ、もし興味があればね。何が言いたいかというとね、一説には、これは降霊術ではないかと言われているんだ。百物語の醍醐味は百話目を離した後にたった1本残った蝋燭の灯りを吹き消すと怪異が起きる、ということらしいし。
百なんていうのは言い換えればたくさん、ってことだし、これも、クロデ的に考えると、怖い話を数多重ねると怖いことが起こる、ってことになる。
クロデの人間は魔に魅入られやすい。
と、言われている。
言われてるんだから、なぜとか知らないよ。
知らないけど、でもまあ、あんないろんな人の出入りする町中華では、いくら美味い料理を出してくれるとはいえ、クロデに関わる話をするのは相応しくないって思ったんだ。
じゃあどこが相応しいか、というと、やっぱ、ここでしょ。」と、静流は床を指差す。もちろん樹も、それが床ではなく、クロデ不動産の建物を示していることくらい理解した。
なるほど、自宅なら人目をないし、安心、ということか、と、樹が納得していると、
「自分ちだから、っていうのが理由だって思ってるでしょ?」と、静流にまさに思っていることを指摘された。「でも、それだけじゃないんだな。」




