パーティー加入
上手く話がすすまなくて、ぽつぽつになりますけど、よろしくお願いします。
「俺の名前はダン。『七色の風』のリーダーだ。今後ともよろしく」
ダンが近づいて来て、イケメンさんに右手を差し出す。
「私の名前はアストリア。旅の冒険者だ。こちらこそ世話になる」
アストリアさんは立ち上がってダンの手を握る。固い握手を交わして、アストリアさんはあたし達のパーティーに入る事になった。
それからあたし達は自己紹介しあって、準備して迷宮の浅層へと向かった。
「まあ、こんなものかな」
アストリアさんは剣を振って汚れを拭うと鞘に収める。凄かった。まるで舞うかのように流れるような動きで3体のスライムを切り裂いた。
「ほう、スライムとは言え流石だな」
ダンが目を見開く。戦士のダンから見てもいい太刀筋なのね。
アストリアさんの格好は肩当て胸当てに小手に脚絆という動き易さ重視で、片手剣に楯を手にしている。装備は使い込まれているけど、綺麗に手入れしてあって、几帳面さがうかがえる。
私たちは今、迷宮の地下1層にいるのだけど、アストリアさんは十分に実力もあるということで、更に下の階に進み、私たちの実力も見てもらう事にした。地下5層まではスライムしか出ないのだけど、駆け出しの冒険者はスライムさえも苦戦する。地下2層で完全にオーバーキルだけど、あたし達はスライム相手に連携を見せて行った。
「あんた達、かなり強いんじゃないか?」
アストリアさんがダンに話しかける。
「まあ、そこそこにな。スライム相手に実力もなんもあったもんじゃないが、あんたの足を引っ張る事は無いだろ」
ダンは頭をポリポリ掻く。
「いや、まさかこんな強いパーティーに誘ってもらえるなんてな。レイチェルさん、あなたはやっぱり僕の幸運のエンジェルだ」
アストリアさんはそう言うと、あたしに満面の笑みを向ける。幸運のエンジェル……初めてそんな歯の浮くような事言われたわ。けど、やっぱイケメンから言われたらなんか嬉しい。これがダンとかだったら、間違いなく酔っぱらってないか確認するとこだけど。
「ガハハハハッ! レイチェルがエンジェル? そりゃいいな。上手いこと韻踏んでるしな。アストリアさん、コイツは三度の飯より格闘が好きな狂犬みたいな奴だ。せいぜいぶん殴られないように気をつけるんだぞ」
「バル、何言ってるのよ。アストリアさんが勘違いしちゃうじゃない」
あたしはアストリアさんに見えないようにバルの足を踏んづけてやる。
「とりあえず、顔合わせはここまで、今日は帰る」
リコッタの言うとおり。今日はここまでだ。
明日から本格的に迷宮に潜る事にして、一端地上にもどり、アストリアさんの歓迎会を開く事にした。
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