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人の不幸は…蜜の味。


「違う。違う。」

笑いを含んだ声は響く。


「水瀬か。片桐か。って事。水瀬と片桐は仲良かったでしょ?気持ち悪いくらいにさ…。似た様な髪型にして似た様な服を着て似た様な人形を持って。だったらさ。水瀬が自殺してから片桐は何を感じて、何を考えていたと思う。」


御子神は心が痛くなった。無邪気に語られる会話の内容は、余りにも残酷で冷酷だった。


「片桐は水瀬の【幽霊】に取り憑かれていたって知ってた?」


【幽霊?】

幽霊とは存在するのだろうか?御子神は幽霊を見た事は無かった。精神が形を成す事など有り得るのだろうか…。


「だから私は思うの…。片桐は、どっちが先に殺されていたのかってさ…。心が既に死んでいたのか。それとも肉体が死んだのか。どっちなんだろうね?そしてさ…。あの噂が真実だとしたら…。片桐は殺したのが先なのかな?殺されたのが先なのかな?」


言葉だけが室内に響いていた。言葉だけがソコにある。


御子神の脳内で想像された物語は断片的な言葉だけで創造されている。何もかもがバラバラで何もかもが重ならない。


その物語の造形は形が定まらなかった。

ユラユラと揺れて蜃気楼の様に朧気だった。
















あぁ…。


















もどかしい…。










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