52 相談事とチルトからの願い①
出勤して早々に、執務室にて俺の机には、何故か山のように積み重ねている書類が3つ並んであるのを目撃し、扉を開けたがすぐに閉めてしまう
「なんだろうか┄あの書類は、前に片付けた物の倍はないか、あっ、そうか俺は疲れてるんだな、よし! いますぐ┄医務室行こうか」
俺は回れ右をして、執務室にある書類の現実から逃げようとしたら、ガシッと襟首を捕まれた
「なあに逃げようとしてるのかな┄シ~リ~ウ~ス!」
重低音の怒りを込めての身震いするような声を聞いて、ギャアアア‼ と悲鳴をあげたくなるというか叫んだ
「うっさいわ‼」
バシッと頭を叩かれ、襟首は外れたが痛くて振り向くと、クロードが呆れたように立っていたが、手元にて書類を持っているのを目にし
再び逃げたくなるが捕縛されてしまう
「魔法使うなよな、捕縛するな~、俺は自由を望むぞ、こんな現実逃げてやる~は~な~せ~‼」
「┄逃げても、また溜まるだけだぞ、ず~~~っと」
「うわ~~~‼ 恐怖の呪文を言ってくれるな~~書類が増えるだろうが‼」
ズルズルと執務室にて引きずられながら、俺の机に連れていかれ、椅子ごと捕縛の鎖に固められた
「酷い、横暴だ! 人権侵害だ!」
「あ~はいはい、全部終わったら外してやる、頑張れ隊長」
ニヤリと不敵に笑みを浮かべるクロードに、何を言っても聞き入れんという意志に、屈伏するしかなく、机に突っ伏した
くそ、酷い部下だせ
どうにか手は動かせるので、荷物を取り出して、不意に手帖を見つけ、ふと笑みが浮かび、へこみかかった気持ちが浮上した
ミラ嬢から元気を貰ってる気分だな、よ~し! さっさと片付けて、ミラ嬢に会いに行こうかな
昨日の礼もあるし、調べ物ついでに話もしたいしな
などと考えていると、余計に元気が出て書類に向かうのを集中していくことができて、徹底的に片付けるスピードが上昇していった
そんなシリウスの光景を見ていた部下達とクロードは思う
いつもよりご機嫌で、仕事の書類を片付ける姿をみて、不気味さがあると
◆◇◆◇
集中していき、時間など気にせずに片付けることしばし、なんとなく疲れて意識を戻し前を向けば、部下が屍の如く項垂れ
近くにいるクロードまでもが、白い屍の如く背凭れにて、眠ったように項垂れていた
ふむ、どうしたのだろうか?
俺は首を傾げつつも、目の前にある書類もあと二、三枚ぐらいになり、外は陽が高く昇っているようで昼時だと気づき、そんなに集中してたのかと感心してしまう
「それよりもだ、お~い、クロードくん、俺の捕縛を解いてくれないだろうか?」
このまま縛られては、昼食に行けないとクロードに声をかければ、クロードはハッと息を吹き返して、バッと俺を見るなり
「お前を喜ばすと┄俺の精神と部下の精神は、危うくなるんだな」
と意味がわからんことを告げてくる
「何を言ってんだ?」
理解できずに聞き返せば、クロードは指をパチンと鳴らして捕縛を解くなり机にて突っ伏した状態のまま、あ~やだやだ、とか言っていて
辺りからも同じように嘆きの言葉が沸いていた
俺の集中状態で、いったいこいつらの身に、何が起こったのだろうかと疑問が過るものの、グ~と腹の虫には逆らえず、何となく胸中にて合掌したのち、執務室を後にした




