表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/6

第2話 拾った少女は鬼の子でした

前回までのあらすじ

男なのによく女に間違われる。そんな見た目の少年、利光は虐められていた少女を助ける。この出来事が後に彼の人生を大きく変えることになる。

大丈夫かなこの子。

今、私の目の前で寝ているのはさっき神社で虐められていた少女である。

手当が間に合ったから良かったけど、犬神さんや妹が見たら驚くだろうなぁ……。

私には両親がいない……と言うよりも今両親は海外にいる。

なんで海外にいるかは私にも分からないけど。

だけど私には1人の妹と保護者兼守護者の犬神さんが家にいる。

”犬神”それは西日本に生息していると言われている犬霊の憑き物(犬の妖怪みたいなもの)である。

一般的には恐れられている存在だが、私は陰陽師の家系に生まれた人だから、犬神さんの扱いには慣れている。

普通、妖怪は人には見えないが犬神さんは霊力が強すぎるので、普通に見えてしまう。

ので、犬神さんはいつも人間の姿で過ごしている。

個人的にはそっちの方がありがたい。

いやだって、人間ぐらいの大きさで言葉も喋る犬の妖怪って、なんか怖くない?

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「……ん?………ここはどこじゃ……?」

あ、起きた。

困惑しているようだからとりあえず説明してみた。

「えーっとですね。ここは私の家です。すいません!誘拐みたいな事をしてしまって。先程神社で虐められていたのを目撃しまして、連れてきてしまいました。怪我大丈夫ですか?」

そう。

私はいわゆる”誘拐”みたいな事をしてしまった。

悪意があってやった訳ではないが人を抱えて連れていく、これは完全に誘拐だ。

しかしその少女は笑顔でこう言った。

「別に構わんよ。それよりお主がわしを救ってくれたのだな!感謝する。ほんとうに感謝するぞ!お主はわしの命の恩人じゃ!」

あれ?怒られるどころかなんか感謝されてる。

「怒らないんですか?」

一応聞いてみた。

すると彼女は

「怒る?助けてくれた人を怒るだなんてそんな無礼なことをする訳がなかろう。それにお主、伝説の陰陽師『安倍晴明』の末裔じゃろ?」

”安倍晴明”平安時代に生まれた陰陽師であり、日本史で最も優れた陰陽師とされている。

相手の式神を消すことが出来る異質の才能を持っていたとされている。

このことは誰にも話したことが無いし、知っているのは私の両親だけだ。

なぜこの少女はそのことを知っているんだ…。

「実はな、安倍晴明とは少し知り合いでな。お主の事もよく聞いておる。まさかこのような形で会えるとは思ってもいなかったわ。」

安倍晴明と知り合い?どうゆうこと?なぜ、平安時代に生まれた陰陽師と知り合いなの?いっそのこと聞いてみた。

「それってどう言うことなんですか?」

そうしたら真剣そうな顔で彼女はこう言った

「私はな、平安時代に生まれた……鬼じゃ。」

頭の中で色々浮かんできたが、真っ先に浮かんだことは、安倍晴明って鬼と関わりがあったの?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ