「……また、やってるの?」
こんな小説にブックマーク7件……ありがとうございます(*^^*)
「ふん、ふん、ふーん♪」
【ふんー、ふんー、ふーんー♪】
翌日、今日は闇の日なので俺が料理担当だ。昨日はフィーに黙っていたドラゴンの肉を使い料理を作っている。最近肌寒くなってきたのでシチューだ。
……え? ドラゴンの肉が腐らないかだって? 大丈夫だ、問題はない。『清浄』で肉の時間を遅くしているからな。通常の速度を一とすると、十垓分の一。そう簡単には腐らない。
そんなこんなで、無事完成。てな訳でフィーを起こしに……行くのはティアに任せるか。お客さんが来てるしな。
とりあえずティアを先に行かせて……ふむ。キッチンを出て居間を徐ろに歩く……と見せかけて中央にある机を挟んであるソファー二組へと腕を伸ばし――
「「ぎゃぁぁぁぁ、痛い痛い痛い痛い!」」
必殺の! アイアンクロー!
「全く……二人して何してるんだよ?」
「いやー、驚かそうかと思って。ねえ? 妹よ」
「それはお姉ちゃんが言い出したことでしょ、全く……」
「そう言いつつルルも協力してるから同罪だけどな」
「「……テヘペロ♪」」
「可愛く言ったら許されると思うなよ! かの者に罪を与え給え、『天誅』!」
「「あでっ!」」
リリ・アルフォードとルル・アルフォード、双子の姉妹――リリが姉、ルルが妹――だ。双子なのか若草色の瞳に胡桃色の髪、身長等外見もそっくりな上、髪型もショートで統一している。
子供ながらスキルを発現させたものの、制御が上手く出来ていないので光と水の日以外は万屋に来ている。『透明』というスキルなのだが、何故か二人一緒じゃないと発動しない珍しいパターンだ。まあ、此奴らの場合は悪戯に使うんだが……。
「……また、やってるの?」
【やってるのー?】
『あっ、フィーお姉ちゃんにティア様!』
「ん、おはよーさん。リリとルルは朝御飯食べてきたか?」
「いや、今日は食べてないよー」
「お姉ちゃんが言ってたからだけど……いい匂いするし、それで良かったね」
……なかなかに勘が鋭いな。この双子が朝からいた場合は五人で御飯を食べるという暗黙の了解があるので早速食べる。
「いただきまーす」
「……いただきます」
【まーす】
「「いっただっきまーす」」
くく、ドラゴンの肉の旨味に恐れおののくがよいわ……!
『っ!!?』
【!?……おー♪】
「ふふふ、どうだ? 美味しかろう?」
フィーは深縹の目を瞬かせ、リリとルルは若草色の目を輝かせ、ティアも驚いていたが嬉しそうだ。
「……これ、は……?」
「昨日ドラゴン狩ってきたからその肉を使ったんだ」
「「美味しいと思ったらまさかのドラゴン!?」」
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なお余談だが、定期的にドラゴンが狩られるようになったようだ。ギルドの受付嬢曰く、
「嬉しいような嬉しくないような……」
などとふざけたことをほざいている。
しかし武器屋のおっさん共は
「ドラゴンの牙とか鱗とか売ってくれるからむしろありがたい」
と言っており大変嬉しい。まあ俺には武器なんぞ必要ない(いざとなったら創れる)が、売ればかなりの額になるからいいけどな。……言っておくが最優先事項はフィーの笑顔だからそんな頻繁には狩らないぞ?