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僕は 逃げた! しかし 捕まってしまった!

「……で?」


ビアンカが帰った後、フィーが聴いてくる。まあ、フィーになら構わないだろう。


「…………魔王、実際にいたけど……驚いたね。まさか……子供とは」

「っ……子供? 魔王が?」

「ああ……八歳の、子供だよ……。あーあ、適当に魔王で遊ぼうと思ったのに……もう俺は放置する、子供なんか殺りたくねぇ」


しっかし、あの目……どーすっかな。放置っつっても、なあ……。まるで世界そのものに絶望しきった様な目なんか、子供がするもんじゃねえのに

な……。


「は?」

「……え?」


どうするべきか悩んでいると、また魔力が膨れ上

がっているのが分かった……王城からだけど。

えっ、ナニごと? 『天眼クレアボイアント』で確認してしてみるとそこには数人の高校生がいた。……うん? どういうこっちゃ。召喚でもしたのか? これは説明しにくいから、ついでに『同期シンクロニズム』を使ってフィーと視覚を同期する。


「召喚、か?」

「……多分、そう?」


まあ、当事者に聴くのが一番か。『空間エアルスペース』で近くに潜んでるか。



********


〜数分前、日本の高校にて〜


「あーあ……つまらないなー……」


アイツがいなくなってから毎日がつまらないと

僕――佐藤さとう 陽向ひなたは思っている。高校生になって最初に出来た親友が交通事故で亡くなったからだ。


「うむ、全くだな。同意せざるを得ない」

「そ、そうですね……先生には悪いですけど……」


僕の発言に同意してるのは同じく親友の織田おだ 大和やまと如月きさらぎ 愛莉あいりだ。大和は若干偉そうな口調だが、根は優しい、と信じてる。愛莉はいつもオドオドしてるが、ある条件下だと凄く頼りになる。


いつもは僕と大和と愛莉、今はいないが

清水しみず 玲奈れな、そしてアイツの五人でグループを組んでいた。でも……アイツが亡くなってから、楽し

かった学校も面倒臭くなってしまった。


「そういうことは、思っても口にしてはいけませんよ?」


しばらくすると玲奈もやってきた。……思ってもって事は玲奈もそう思っているのか。玲奈はあれだ、委員長って呼びたくなる。実際にクラス委員長だけど。


周りを見ても人はかなり少ない。


「む、皆の者! 下を見ろ!」


大和が何か叫んでいる。下を見ると……よく分からない模様が浮かび上がっていた。何だろう、凄え嫌な予感しかしない。


「むう……これはもしや……!」

「なあ大和、まさかこれって……」

「うむ、おそらくこれは召喚魔法陣だな。異世界への片道切符だ」

「」


僕は 逃げた! しかし 捕まってしまった!


「離せ! 異世界なんか行きたくないよ!」

「まあ待て、これは貴重な体験だぞ!」


大和と馬鹿やってると魔法陣(?)が光だし

て……!


「わっ」

「ぬおっ」

「きゃっ」


思わず目を瞑ってしまった。光が収まり、目を開けると――


「申し訳御座いませんでした!」

「でしたー……」


土下座をしてる少年と、少年に頭を押さえつけられ無理矢理土下座させられてる少女がいた。……う

ん?

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