「……かくかくしかじか」
うーん、嬢さま……改めエルザは倒れてる。おおエルザよ、(子供の双子に)やられてしまうとは情けない。その双子はフィーバー状態。雷落とすのはやめてくれよ? この二人は無理だし、メイド……改めクレアは電波系だし、ティアを起こすのはない。うん、フィー以外ありえねぇな。
「なあフィー、一体何があったんだ?」
「……かくかくしかじか」
「まるまるうまうま、か」
「へのへのもへじでございます」
「つるにはまるまるむし……と」
まあ予想通りだった……。つまりまとめると
四人で自己紹介をする(精霊は契約者以外見えな
い。フィーは例外)
↓
エルザがクレアに紅茶を入れるよう頼む
↓
双子が『透明』を使って背後からエルザに突進
↓
倒れた拍子に頭を打って気絶
↓
フィーバー!←今ココ
そのうち目を覚ますだろうから放置して俺も紅茶飲も……んー、中々に美味しい。
********
「「ごめんね、お姉ちゃん」」
「………………ええ、いいですとも、ええ」
全く悪びれない様子の双子にエルザはイロイロと諦めたようだ。
「よし、じゃあ景気付けにロシアンルーレット(
クッキーver)をやろうぜ」
「……ん、負けない」
「「私たちが勝つんだから!」」
「面白そうでございますね」
「……え、ろ、ろし?」
若干一名分かってないけど無視して準備をする。とはいえやり方が分からないと面白くないので説明もしておく。
〜少年説明中〜
「…………ほ、本当にやるんですの?」
「大丈夫大丈夫、辛いだけだから。ちゃんと致死量には達してない量だから」
「その言葉で余計に不安ですわ!」
でも残念、多数決で決まるのさ。皿の上には六枚のクッキー。見た目は同じ、ハズレは一つ。さて、ここはやっぱりエルザに引かせないと面白くないよな……という訳で『確率』発動。メイ、フィー、リリ、ルル、クレアがハズレを引く確率を極限まで下げ、エルザがハズレを引く確率を極限まで上げ
る。よし完璧。
「じゃあせーのでいくぞ」
『せーの!』
全員が一枚ずつ取りさっそく食べる。うん、美味しい。さーて、エルザが引いたかなー?
「……ん、美味しい」
「んー、美味しいよ! 妹よ、無事か?」
「私のも美味しい!」
「これは、かなり美味しいですね」
「…………」
おや、エルザの顔色が……?
「か、かりゃいでしゅわ……」
涙目になってるし、流石にこれ以上は止めておく
か。飲むだけで元気になる不思議な水を飲ませてようやく落ち着いた。