性的! ビフォー・アフター
夫とテレビで全国放送されている、有名なリフォーム番組を見ていた。
「この番組、他局の似たような番組と比べると、職人が頑張っても最後に匠がおいしいところ、全部持っていくよな」
「まあ、あっちは新築住宅建築の奮闘記っぽい番組だし。こっちは匠のリフォームの工夫が売りの番組だもんね」
「金かけてほとんど新築同然にリフォームしても、あのお決まりのナレーションで褒めちぎれば、めでたし、めでたし、で番組成立するんだよなあ」
「いいじゃない。家は思い出ごと若返ってるんだし」
「あー。俺も匠の手で若返りてぇ~」
「人間が匠の手で若返るなら、全身整形手術よね」
「いや。若くてきれいなオネーチャンの匠なら、俺の一部はスグ若返るぞ!」
そういって夫は次々とその番組のナレーションを口真似する。
『匠は一体、何を企んでいるのでしょう?』
『まあ、なんということでしょう! 匠の見事な技によって、見違えるようです!』
『匠の手によってソレは見る見るうちに立派に……』
「やめい! 下品なネタは!」
そう怒鳴りながら、ウケてしまった自分が悔しいっ!(スケベ)