Game2
急いで書き上げたので、誤字脱字や表現がおかしいところが多いかもしれません。
指摘してくださればありがたいです。
「ん…」
転移の時のライトエフェクトが終わり、景色が一変した。
どうやら建物の中のようだ。そこらへんに瓦礫もある。
ここは…多分廃都エリア。
障害物が多く、トラップの仕掛けやすい地形。ちょい広め。
遺跡エリアかもしれない。
これも障害物が多く、トラップが仕掛けやすい地形。平均的な広さ。
…転移先が一度で見分けがつかないようなところに来るなんて…運が悪いな
じゃあ一度外に出るか。
エリアを確定しないことには、作戦も立てにくい。
視界の隅っこにあったドアに向かう。
ガンッ!
「うぉっ?!」
急に、ドアが何かで叩かれたような大きな音がしたので、すごく驚いた。
音の出処はもちろん、目の前のドアからなのだが。
俺はすぐさま片手剣を背広から取り出してドアから離れる。
壁まで下がり、思ったより距離があったので、剣を壁に立てかけておき、ポーチから煙弾を出してドアの方へ投げる。
そうした後、左腕にスリリングショットを装備して、弾に小型爆弾を選ぶ。
敵が入ってきた時に、いつでも小型爆弾を放てるよう待機する。
その間にも、ドアからは何度も音がする。
転移して直ぐに敵にかち合うとか、運がいいのか悪いのか…
それにしても、何故敵は直ぐに俺を見つけられたのか…
転移直後にマップを使うなんてもったいないことでもしたのか?
まぁ、俺にはそれくらいしか思いつかないが。
しばらくして音が聞こえなくなった。そして、自分が投げた煙弾の煙が晴れてきた。
いっこうに来る気がしないので、スリリングショットだけを仕舞い、警戒しながらもドアに近づく。
ドアに耳を立てるも音がしない。
ドアの側でもうしばらく待ったが、いっこうに来る気配がない。
…まさか…罠でも仕掛けられたか?!
爆発系の罠をドアに仕掛けられていれば、五体満足ではいられないだろう。
威力が強ければ即死もあり得る。
しかし、まだ罠が仕掛けられたと決まった訳じゃない。
それでも、対策は練っておく。
俺は、アイテムポーチから一枚のチケットを取りだし破る。
そして、ライトエフェクトととともに盾が出現する。
ポーチや背広から取るには大きすぎる武器や盾はこうやって出すよう設定されている。
まぁ、前回のショットガンとか剣とかも十分大きすぎると思うんだけどね…基準がいまいちよくわからない…
膝立になって体を隠せばある程度守れるだろう。爆発系のトラップを仕掛けられたならば、ドアを開けるために使う左手を持ってかれそうだが、少なくとも即死は避けられる…と信じたい。
こんなことになるんなら、ロープも持ってくればよかったなと、今更ながらに後悔する。
そっとドアをほんの少しだけ開ける。何の抵抗も感じられない。
盾から少しだけ顔を出し、ドアの隙間から外を見る。
…何もない。杞憂に終わったか?
そうして、ドアを明ける前と同じ体制になり、同じく少しずつドアをそっと開けていく。
しかし、今回は何かに当たる。
すぐさま左手を盾の中へ戻す。…しかし、何も起こらない。
しかし、先ほどと同じようにドアを開けようとしても、何かに引っかかっているのか、開かない。
俺は、そのままドアを開けることを諦めて、壁まで下がる。
ポーチから時限式の爆弾を取り出し、ドアに向かい投げる。
爆発する前に俺は盾に隠れる。
ボンッという破裂音がしたと同時に、剣と盾を構える。
しかし、一向に敵が来る気配はない。
警戒しながらゆっくりと部屋を出る。
俺は絶句した。
恐らく、ドアにつっかえていたであろうもの。それは…
…撲殺された死体だった。
実際はまだ死体ではないのだが、死体と言っても過言ではないだろう。
顔は原型をとどめないくらいにふくれあがり、足や腕は、ありえない方向に曲がっている。
一部、露出して見えている肌は、内出血でも起こしているのか、赤黒い。
「ゴメンなさい!」
反射的に謝罪が出る。状況反射ってやつだ。
別にホラー系がダメってわけではない。断じて。
それに、このひどい死体寸前の状況の奴を、知らなかったとは言え、ドアを開けるためだけに爆破して吹っ飛ばしたんだから、謝罪も出てくるというものだろう…出てくる…よね?
それでも、この状況は俺にとってとてもショッキングであった。
「はぁ…今回は随分とまぁ…猟奇的な奴がいるんだねぇ…」
声に出さずにはいられなかった。
自分に暗示をかけるように。
見せかけの冷静さを保つように。
止めはさされていなかった。
このゲームでは死んだらアバターも消える。
そう言う意味では一目瞭然ではあったが。
ちなみに、死=ゲームオーバーで、ゲームオーバーになったものは街に戻される。
このゲームは、ダメージを受けると痛覚を刺激される。
ショック死するほどの痛みではないが。
一時期、その痛覚の刺激を利用し、殺人を犯すような事件もあったため、今では、一定以上の痛覚の刺激を受けるようなことがあると、一旦、キャラクターとプレイヤーのリンクは途切れて、気絶しているかのようになる。
恐らく、このプレイヤーは今、そうなっているのだろう。
相当ショッキングなことがあったんだろうな…そう思いながらも止めをさす。
無抵抗な者に止めをさすのは、すごく辛いものがある。
死に至るレベルの攻撃をしたさいの感覚は、木を切ったような感覚に変更されるだけマシだろう。
そこまでもがリアルに作られていたら、多分、俺はこのゲームをこんなにも続けてはいなかっただろう。
戦っている時は、何故か、そんなことを考える事はない。
考えている余裕がないのか、考えたくないだけなのかは、自分でもわからない。
それに、そんなことがあっても、痛覚があることで生まれる緊張感と、敵を倒した時の爽快感はクセになる。俺にとっては、そのプラス要素の方がはるかに大きい。
だから、俺はこのゲームはやめられない。
…いろんなことを考えはしたが、こんなことはHPC対HPCの戦いでは起こりえない。
恐らく、今回のゲームにはMPCがいるのだろう。
今回のMPCの敵は、初心者が間違えてやってしまったのかもしれないが、ほかのプレイヤーにトラウマを与えられる前に止めなきゃな。
俺は改めて周りを見る。
死体にばかり気を取られていたため、エリアを把握していなかったからだ。
周りの景色…それは廃墟と呼ぶにふさわしい場所だった。
廃墟…それは、ランダムでエリアを選んだ場合のみ出現するエリア。
とても広く、障害物が多い。
紛争があった某国がモチーフにされただとかされていないだとか…
そんなことは置いといて、ある場所では、このエリア全体を見渡すこともできる。
俺も何度か遊んだことがあるステージなので、その場所は把握している。
はやく、その場所へいってMPCを探し出し、ほかの犠牲者が出る前に倒す。
それが今回の目標だな。
プレイヤーがトラウマを植え付けられて、遊ぶ人がどんどん減っていくなんて嫌すぎる。
あれ?今の俺ってはたから見ると、ヒーロー気取ってる厨二っぽくね?なにこれ、場の雰囲気とかまさにそれだよね?
無いわぁー…マジ無いわぁー
まぁ、しょうがない。背に腹は変えられないと言いますし、MPC狩りにでも行きますか。
ゲーム開始時の転移先は必ずランダムです。
背広や、アイテムポーチ、リュックから出しきれない装備を、ゲーム中に取り出したい場合は、チケット化された装備を使用する事で、装備が具現化します。
また、具現化した装備のみ、ゲーム終了時に耐久度が10%以上あれば、所持者の倉庫へ自動的に送られます。
キャラクターがゲームオーバーになった時点で街に強制転移します。
一定以上の痛覚の刺激が確認された場合、プレイヤーの安全確保のため、キャラクターとプレイヤーのリンクを切らせていただきます。