9話 侍女
この頃不運続きです。
「Eランク!?」
「はい。」
「流石にそれは無理があるだろう。
それに私のランクでさえSSランクになるんだぞ。それに勝ったという事はEXランクでもいいくらいだ。」
「自分の強さは自覚しています。ですが今は雌伏の時だと言われていますので。」
「時期が来たら雄飛するんだな?」
「はい。」
「なら今は何も言わないでおこう。
だが、コウのランクは公式にはRランクとしておこう。
RランクというのはEXランクから選ばれるどこかの国の王族公認ということだ。これだけは譲れんからな。」
「分かりました。」
嘘はついていないからいいよな。
それに国王陛下も条件を付けてきたことだし。
「それと、俺には付き合っている人が居るのですが。」
「これ程強くてかっこよければ当たり前か。
心配するな。コウの強さは別格だ。例え妻が何人居ようと、妻の中に王族が居ようと力を示せば国民は納得してくれる。
それと、私には子供がセシリアしか居ないからコウは王位継承権第2位という事になる。王は、セシリアにならせ女王という事になるから気にするな。
それともコウが国王になるか?」
「いえ、いいです。」
「そうか、それは残念だ。
よし、これからは私の事を義父さんと呼んでくれていいのだぞ。」
「遠慮します。」
「そこまでにしてあげてください、陛下。」
まだまだ話されるかと思った矢先、アスレイさんが割って入ってくれた。
「陛下も仕事に戻る必要がありますし、疲れている様に見えなくても模擬戦の後です休ませてあげましょう。」
「そうだな。?私には休ませてくれないのか。」
「当たり前です。」
「私とコウと扱いが違い過ぎないか?」
「気のせいです。
早くあの書類全部にサインと、改革案に目を通しておいてください。」
「分かった。
それじゃあコウ、これからは王城に泊まって良いからな。
今日泊まる所が決まっているか?」
「いえ、決めていません。」
「なら泊まるがよい。」
「アスレイ頼んだぞ。
それとコウに専属の侍女を付けてくれ。優秀な奴が1人残っていたはずだ。」
「分かりましたよ。」
国王陛下が耳元に顔を近づけてきた。
「コウに付く侍女に手をつけても良いのだぞ。
それじゃあなコウ、また夕食の時に。」
別れ際にとんでもない事を言って行った。
国王陛下の印象に軽い人とエロオヤジが追加された。
「これからコウ君が使う部屋に案内するよ。
これから王城に泊まる時に使うことになるから欲しい家具があったら君専属の侍女に言ってくれ。」
「その専属の侍女というのは?」
「君の身の周りの世話をしてもらうんだよ。
今はまだ婚約だけど、正式に結婚すればもっと付くことになるよ。
今の内に慣れておいた方が楽だぞ。」
「先にコウの専属の侍女に会ってもらうよ。もう少ししたら着くから。」
このままレッドカーペットが敷かれた廊下を歩いた。
それほど時間がかからずに小さな部屋の前に着いた。
「ここに住み込みで働いてくれているんだ。」
アスレイさんは扉をノックした。
「アニエッタ、君が仕えることになったコウ君を連れてきたよ。」
アスレイさんが言うと直ぐに扉が開いた。
「お久しぶりでございます、アスレイ様。」
「そんな事は良いんだよ。それよりこの人が君が仕えることになったコウ カンザキ君だよ。
コウ君、この子が君の専属の侍女のアニエッタ。」
「これから宜しくな。」
話かけるとこちらを向いた。一瞬目を見開いたと思ったら直ぐに元の無表情に戻った。たぶん年は同じくらいだろう。
銀髪に深い青色の目をしていて、笑えばかなりの美女間違いなしなのに無表情で必要以上話そうとしない子だった。
「宜しくお願い致します、カンザキ様。」
「カンザキ様は止めてくれ、コウで良いから。」
「…分かりました、カンザキ様。」
これは前途多難のようだ。
アドバイス(もとい苦情)を頂きましたので次回に現時点での登場人物を簡単にまとめたものを投稿します。
読んで頂きありがとうございました。