3話 転生
宜しくお願いします。
私事ですが、初めて中耳炎にかかりました。まだ膿が出来ていないので薬で撃退中です。
「それとか俺の持ち物をリリーの親友の地域に持っていけるのか?」
「いいですよ。」
「ずいぶんあっさりだな?」
「出来る限りの事はやらせてもらいますので。
それじゃコウさんの持ち物をいつでも取り出せる道具袋を用意しますね。
勿論、あれも」
「よっ、宜しく。」
「はいこれです。」
「早っ!」
「これくらい洗顔前ですよ。
神様ですからね。」
洗顔前って朝飯より早いって意味か?
この子って…天然か?
「早速、コウさんを送るために親友を呼びますね。」
そう言って服のポケットから見覚えのある物を取り出した。
「ってスマホじゃねえか!」
「はい。これが神様どうしの連絡手段ですよ。」
なんか神様のイメージが…
「たぶん、連絡して通信を切った5秒後に来ると思いますよ。」
プル ガチャ
早っ!
「もしもし、マリーですか? はい。
この前言っていた魔神の件なんですけど、こちらから1人あなたの地域へ送ってその人に担当してもらうのはどうでしょう? はい 隣に 分かりました。」
プツン
「すぐこっちに来るそうです。」
「おまたせー、愛の力で飛んで来たよー」
早っ、っていうか5秒切った!
「ありがとうございます。」
うわぁ そう言いながら抱きつきに来たマリー(?)をアイアンクローで微笑みながら止めている。
…えげつねぇ
「もう、ちょっとくらいいいじゃん。」
「そんなことより自己紹介してください。」
「ちぇー
私はリリーの親友やってるマリーです。宜しく。」
「神崎煌(かんざき こう)だ。宜しく。」
「フムフム、変わった名前だね。」
「父さんが漢字がかっこいいからという理由でつけた名前だからな。」
「ふーん、そうなんだ。まっそんなことより私の地域に来てくれるんだよね?だったらすぐに私の地域の事について色々と教えるよ。」
「そうだな。そういえば何も知らないな。」
「うん。その前にまずなんでわざわざ他の地域の人に魔神討伐をお願いするのかを教えるよ。それはぶっちゃけ転生の補正をつけやすいからなんだよね。」
「補正って力が強くなる的な?」
「そうそう、それに私の地域には魔法があるから全ての魔法が使えるとか、魔力が桁外れとか。」
「魔神と闘うんだから強い方がいいと思うけど…やり過ぎじゃないか?」
「なに言ってるの、相手は神様から送られてるんだよ!?他の地域の奴とはいえ、補正を受けてるに決まってるじゃん!」
「そういえばそうだな」
「まぁこの話は後に置いといて、説明するよ。私の地域の他と一番違う所といえば力こそ全てみたいな感じって所かな。リリーの所の貴族が力で選ばれてて、力が強い者が偉いって感じになってるんだよ。それに、強さと顔のできが比例してて男なら強ければ強いほどかっこよく、女なら強ければ強いほどスタイルよくて綺麗になるだよ。 」
「ちょっと待て。俺の顔を変えるのか?」
「今でも十分かっこいいけど、補正に合わせるともっとね。」
「おい、リリーお前からも何か言って…」
そう言ってリリーの方へ振り返ったら、リリーは漫画を読んでいた。
「ってい○ぼくSSじゃないか!」
「あれ?コウさんも知ってるんですか?」
「友達から借りて少し読んだだけだが…」
「面白いですよね!まだ完結していませんが、先が気になる作品です。
よく知っていましたね?じゃあ路線を変えて緋○のアリアとかは?」
「それも読んだよ。好きな話の1つだな。」
「じゃあ、魔法科高校の劣○生は?」
「一番好きだな。主人公の強さとか話の展開がドストライクだ。」
「それ私も読んでるよ!」
「他の所の神様も読めるのか?」
「神様の書店に並んでますから。」
…カオス!
「コウさん、あんまり読んでいない風を装いながら沢山読んでますね?」
「本当だ、オタクでしょ?」
「止めてくれよ、自分でもオタクじゃないかって心配なんだから。」
「そういえばコウって魔法科高校の劣○生の主人公に似てない?」
「そうですね、雰囲気と面影が少し似てますね。
私は主人公はとてもかっこいいと思うのですが。」
「じゃあ達也みたいにしよう。
いいじゃん似てるんだし、かっこよくなるんだから。」
「そうですね。あまり変わらないと思いますし、良いんじゃないですか?」
「ちょっ、止め…」
「それじゃあ、ホイっと。
出来たよ。ハイ鏡。」
「…あまり変わって無いな。」
「まぁ少しは元の感じを残してるからね。
それと一緒に補正もつけといたから、体動かしてみて。」
「ズルいです。
私も補正をつけるので待ってください。」
言われてすぐに体の底から力がわいてくるような感覚を味わった。
「リリー、それは込め過ぎじゃない?
神様の間で自分の地域の人間に補正をかける意味って何か分かる?」
「ん?頑張れとかそういう意味か?」
「違うよー、力の込める量によって変わってくるんだけど、今のリリーのは愛していますぐらいだよ。」
「えっ」
「ちょっと言わないで下さいよ。」
そう言って顔を真っ赤にしてうつ向いた。
これで、誤解する方が無理じゃないか?
「ありがとう、リリー。」
「頑張って下さいよ。それに、私の方からならいつでも会いに行くことが出来るんですから。」
「じゃあ送るね。
補正と一緒に知識も渡したから大丈夫だと思うけど気をつけて。
送る場所は人の居ない森だから、そこから王都に向かって行ってね。
王都にある魔法学園に新入生として入れるようにしたから。それに少しの間は目立つ事は控えてね。魔神に分かられちゃうから。
それじゃまたね。」
そのあと目の前が真っ白になった。
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