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第二話 廃ゲーマーは出会った

ふう・・・一から全部書き直すときついぜ・・・。

結構変わってると思います。


後、プロローグのサブタイトル変えました。

今度からサブタイは、廃ゲーマーのなんちゃら、で統一したいと思います。

「はっ!ゲームが俺を呼んでいる!」


 バッ!と飛び起き、一瞬にして体勢を整える男―――朝葉(あさば)竜地(りゅうじ)は、その目に疑問を浮かべ、あたりを見渡す。

 何故ならその目に、入り込んできた光景は―――黒であったからだ。

 真っ黒、もしくは漆黒というのが正しいであろう。 

 月明かりも何もない、まるで周りをコンクリートか何かで固めたような違和感。

 だが、そうでないのは確かだ。

 何故そう言い切れるか?それはこの暗闇の中で自分の体が見えるからだ。

 実行することは難しいかもしれないが、一回でいいから光が一切入らない部屋の中に入ってみるといい。指先どころか、極限まで近づけたとしても腕の輪郭さえ見えないだろう。

 普通自分の体や周りの景色が見えるのは光が反射しているからだ。

 それそのものは蛍光灯や太陽や火などを除いて、それ自体が発光しているわけではない。

 もちろん、人間の体が発光しているわけないから、この暗闇の中で見ることは不可能なはずだ。普通は。

 なのに、おれが突き出した手は指先の爪まではっきりとみることができる。

 これははっきりと言える―――異常だ。

 こんなわけのわからない中、俺のとる行動は一つ。


「・・・逃げるっ!」


 先の見えない暗闇に、身を投じていった。




          *




「ぜえ・・・ぜえ・・・ぜえ・・・まさか、出口どころか壁にさえつけないなんて・・・」


 息を整えるために一度止まり、床に転がる。

 いつまでたってもいつまでたっても、何も景色がかわらないってのもきついぜ・・・。

 えっ?遭難中はむやみやたらに走り回ったりすると危ない?

 確かに、走り回る行為はあまりほめられるものではないが、それは原因が自発的な場合だ。

 俺の部屋はここまで暗くない、むしろ現代の中で光の届かない場所を探すほうが難しいだろう。

 そんな俺が見知ることすらできない部屋に気付かないうちに寝ていたということは、誘拐以外ない。もしくは拉致。

 その場合、相手に既に位置は知られているということだから逃げたほうが得策だ。

 さらに言うと、ターゲットが現場にいなければ誘拐犯だって焦るはず。

 そこにいなければ探さなければいけない。ということは、ここに光がともらないと探すことはできないはずだ。暗視ゴーグルを持っていたら意味ないかもしれないけど。

 光が灯れば、こんなところとはおさらば。唯一、誘拐犯との遭遇が少し気になるが・・・まあ、その時はその時だ。

 銃が出てきたら少し危ないかもしれないが、刃物程度なら対処できる。

 昔、「リアルサバゲー」で体験したからな。流石に銃は本物じゃなかったが。

 静かに手を肩幅ぐらい開いて地面にに置き、右足を前に左足を後ろにして若干しゃがんだ体勢をとる。

 いわゆる、クラッチングスタートだ。

 合図(光が灯る)が出た瞬間、飛び出すため。陸上部どころかマネージャーのバイクすらごぼう抜きにした俺に追いつけるかな?

 

 俺は息を殺し、静かにその時を待つ。

 チクタク右腕の時計の歯車が鳴り響き、腕時計の秒針が一周した瞬間、その時は来た。


「えっと・・・何をしてるんですか?」


 予想を裏切り光は灯ることなく、発見されてしまうという最悪に近い時が。


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」


 後ろに振り返り誘拐犯を確認することなく、ひたすら前へとに走り抜けていく。

 それはもう、全力だ。生涯で一番の全速力で走っただろう。

 しかし・・・


「何やってるですか~?」


 誘拐犯はそれすら超えていた。

 嘘だろ・・・俺が全力で走れば自転車どころかバイクは軽々と超えるんだぞ・・・?

 戦慄する。俺の学校でも数少ない化物(クラス)、誘拐犯はそこまで到達している。

 逃げることは叶わない、少しずつではあるが近づいてくる声がそれを証明する。

 ならば、次に取る選択肢は一つしかない。

 全力疾走の体勢から一気に体を捻って振り返り、自分を追いかけているモノを睨みつける。

 

―――逃げることは不可能。


―――ならば、ここでぶちのめす。


 覚悟を決めた俺は全身の力を抜いて、戦闘に備える。

 両手はフリーに、余計なものを持つなんて馬鹿なことはしない。相手の間合いもまだ分かっていないのに武器を決めるのは下策だ。

 しかし、ここでもまた予想外の出来事が起こった。

 睨みつけた先、その先にいたのは・・・

 

「天使・・・?」


「違いますよ。女神です」


 睨みつけた先にいたのは、太陽のように煌く金の髪に蒼く輝く瞳。

 その肌は穢れ無き雪のようであり、紅い唇がその美顔を際立たせる。

 そしてその肌よりもなお純白の翼を持ち、ドレスのような白銀の衣服を纏う者。

 それはまごうことなき天使であった。


 どうやら、普通の誘拐事件より遥かにタチが悪いみたいだな。

 そう俺は心の中で確信した。

 

主人公はゲームの天才という設定ですから、やっぱり思慮深いところは見せたいということで暴走は無しにしました。

文章で主人公の知性が滲み出てるかどうかはわかりませんが。


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