はじめに
私はたんなる独身のおじさんである。年齢は不詳ということにして良いだろう。女にモテたということがない。だから、異世界ハーレムものを書くこともできない。となると、何を書いてもアクセス数が稼げない。しかも、おじさんときている。
ここ「なろう」というフィールドにおいて、女の子が描けないというのは致命的であり、それだけでアクセス数は一日二十くらいになるだろう。たまに、頭の弱い人が「チョチンコ!」と感想欄に感想を送るくらいである。どう返したらいいかわからない。「マンマミーア!」であろうか。いや、そういう人の手に乗ってはいけない。ある意味で、そいつはテロリストなのだから。
カップラーメンを食べてから、再び、机に向かって構想をまとめる。この時間がとても好きである。無限の可能性がある。何を描こうかな、というわけであるが、大体、まとまりつつある。アクセス数を稼いで、手っ取り早く女にモテて、デートに行ってホテルでやりたい。
それだけである。男のファン?いらんいらん。あっ、でも、金くれるのなら全然いる。そしたら、お金で女の子と、デートに行ってホテルでやればいいわけだからだ。問題は全然簡単である。
「そうか!アイドルの小説を書けばいいや」
と、私は立ち上がったのであった。アイドルならみんな食いついてくれるだろう。私がアイドルファンクラブの会員ということで、そのアイドルを追いかければ良いのである。あとは、哲学的に話を運びたい。
アイドルだったら、みんな読んでくれるだろう。アクセス数も50くらいにはなるはずだ。みんな万万歳である。私も風俗にわざわざ行かなくても済む。友人にそのことを話すと
「そんなに上手くいくかなあ」
と難色を示してきたのであった。今日、ガストでその友人の板垣泰三と会って相談することにしたい。最近、私はジジイになってきたのか、誰か他の人と相談する癖がついてしまっている。
これを読んでいるみんなも、アイドルの光と影、表と裏、真実と虚飾、一切合切、みんな知りたい人ばかりであろう。ここで、私が色んなことを調べたり考えたり思い出したりして、アイドルとは何なのかということを究明してみたい。アイドル応援により、現実を逃避したい方、あるいは、私みたいに大した現実もない方々にこの小説を送りたい。




