1章ー2
なんか他の話より長くなった気がします…笑
あれから数分ほど経った頃…。
ドンっ
「なぁ!あれヤバいって!まじヤバい。」
坂田くんが興奮したようにドアを開け、僕の元へ来る。
「ヤバいのは分かったから、教室のドアちゃんと閉めた方がいいよ。」
坂田くんが勢いよく開けたドアは反動で開けたり閉まったりを繰り返した結果、中途半端に開いていた。
坂田くんは早く話したくてたまらないのだろう。走ってまたドアを勢いよく閉めた。ドンっドンっドン……。
ドアがまた中途半端に開いた。
「落ち着いてって。」
「わかってるけどさ…。なんかこのドアおかしくないか?」
「おかしくないよ。もっと静かに閉めてあげて。」
「えー。絶対なんかおかしいってー。」
不貞腐れたように口をすぼめる。
(あっ。今話そうとしてたこと忘れてるなぁ)
おいおい。と僕が思ってると、ハッと思い出したように坂田くんが走って来る。
「そんでさー!美術室の方に人混みが出来てて、そりゃあ大変なことになってましたぜ隊長!」
「何?事件的な?というか、その口調なに?」
見に行く時はどこかの隊長みたいに気取ってたのに、いつの間にか僕が隊長になっていたようだ。いや、なんでだよ。
「よくわかんないけど、なんかすげー絵が上手い子がいるらしい。口調はなんか俺の様子調査隊みたいじゃね?って思ったから。」
(語彙力……)
「それで、その絵は見たの?」
と僕が聞くと
「ううん!よく見えなかった!あんなに人がいたんだし。」
「そっか。」
「え?あんま興味無いの?俺は興味津々!流行りにはとことん乗っとかねーと!」
坂田くんは「ヒュー!」と空気が抜けた口笛を吹いた。
「あはは…。そういえば、その書いてた人の名前分かってるの?」
「あぁ。周りの人が口々に言ってたからわかるよ?確か…しきs」
キーンコーンカーンコーン…
5限のチャイムがなった。
「授業始めるぞー!坂田さっさと席に着けー。」
田中先生だ。あぁ…今から古文かぁ。眠いし嫌だなぁ。それに坂田くんの声最後の方聞こえなかったし。
僕は話して1人だけスッキリしたような友人をムッと睨んだ。
そろそろ出てきます!出てくるはずなんです笑