73.異世界347日目 オーマトの町から魔獣狩りの前線基地へ
ルイサレムの町を出てから何事もなく5日後にオーマトの町に到着する。途中の宿ではひたすら魔符核を作っていた。
オーマトの町に到着してから役場で登録を済ませるが、ここで狩りをするわけではない。東の方の狩り場までは車で2日ほどかかりるせいである。その狩り場付近にそこまで大きくはないが、魔獣退治の拠点となるクレラニアというところがあるそうだ。
その辺りの魔獣は上階位の魔獣もいるが、ほとんどが良階位以上の魔獣となり、さらにその奥の秘境になると優階位以上の魔獣となるため、普通はいかないところらしい。
今のところ上階位上位の魔獣までは狩ることができたが、良階位についてはまだ不安が多い。素材を無視したら魔法でいけるかもしれないが、上位クラスになると魔法耐性があったり、避けたりしてくるようなので甘く考えたら不味そうだ。
魔獣の説明を読んでいると、金属蜥蜴や金属蠍などの岩場に住む金属系の魔獣は雷魔法による攻撃がかなり有効みたいだ。
通常は硬い皮膚で剣での攻撃は効かないが、地面に接しているお腹の方は柔らかいらしい。このため効きやすい雷魔法で痺れさせている間に裏返すことができればそこから切り裂くことができるようだ。
鈍器で戦って短剣でとどめを刺すという感じかなあ?雷魔法が効きやすく、麻痺もしやすいみたいだけど程度が分からないからねえ。威力も人それぞれだからどの程度の威力が必要なのかもわからない。
とはいえ、戦闘に使えるレベルの魔法を使える人は通常のパーティーで1名が普通なので自分たちはかなり有利といえる。魔法の威力も結構高いみたいだし。
素材の買取も高いため、雷魔法を持つパーティーにはいい面が多いんだが、蠍が毒持ちなので中級回復薬か中級回復魔法がないと危ないようだ。このため思ったほど人気はない場所となっている。雷魔法に回復魔法を使える自分達にはちょうどいい場所かも?
「せっかくなのでここに行ってみるか?」
「まだ遠距離攻撃はできないけど、二人とも雷魔法を使えるし、回復魔法も使えるから、行ってみましょう。」
「まあ、試してダメそうだったらすぐに諦めよう。そんなに困窮しているわけでもないし、また訓練して技量をあげればいいからね。」
「死んだら意味がないから、慎重にやっていくのは必要だしね。ただあまり安全にやりすぎるのもね。」
今日はオニオンという名前の宿に泊まることにした。ツイン一泊1200ドールとなっているのでまあ妥当なとこだろう。朝食も付いているしね。
翌日は町の見学をかねて買い物をする。クレラニアはムライオカのような前線基地ではなく、ちゃんとした町と聞いているので大丈夫とは思うが、場合によっては宿ではなく野営する可能性もあるので食材も買い出ししておかないといけないからね。
カサス商会にも顔を出してアドバイザーの名刺を出して店長を呼んでもらい、魔符核を200個納めておく。自分達のことは聞いていたようだが、やはり思った以上に若くて驚いたようだった。
すぐにクレラニアの町に移動するので納品だけと断っておいた。クレラニアにも店舗はあるようだが、規模はかなり小さいので、納品があるのならオーマトでとお願いされる。
オーマトの町で2泊したあと、バスに乗ってクレラニアの町に移動する。移動するバスはあまり大きくないのは仕方がないか。
バスで2日かかるとは聞いていたが、2日間かかった理由は魔獣が出るために車の速度が遅いせいである。途中何度か魔獣が出てきて退治することになった。護衛の人も乗ってはいるんだが、乗客のほとんどが冒険者なので瞬殺だったけどね。2日目の昼過ぎには到着できた。
町は森から少し離れたところみたいで、前線基地のせいか町の周りに農地は見えない。あくまで戦うための前線基地なのだろう。小さな町かと思っていたんだが、思ったよりも大きな町で城壁はかなり立派なものだった。それだけ魔獣が多いのだろう。
町に入ってから蠍の宿というところに行ってみる。ツイン一泊で1000ドールだが、食事は付いていない。部屋のレベルはまだ許せる程度だった。やはり町に魔獣が出ることもあるようなので危険手当のようなものなのかもしれない。
部屋の広さは少し狭いがまあ何をするわけでもないので十分だろう。ベッドは少し硬いが、ベッドの上に持っているマットを置けば全く問題ない。
まずは役場に行って魔獣や狩り場の情報を確認する。オーマトの情報とそれほど差はなかったが、ちょっと情報が更新されているところもあった。
登録のために受付に行くと、カードを見て声をかけられる。
「ここに出る魔獣は基本的に良階位以上と考えてください。失礼ですが、まだ上階位みたいですが大丈夫ですか?」
やはりメインは良階位以上みたいで、上階位のパーティーもいるが、人数がある程度多いところがほとんどみたいだ。まあ冒険者になって1年もたっていない上階位の2人パーティーだからね。
「あくまで実力確認の為なので、危ないと思ったらすぐに逃げますよ。一応勝算があってきているので。」
とりあえず知らずにきたわけでもないのでそう説明しておく。
「わかりました。くれぐれも無理はなさらないようにお願いします。無理と思ったらあきらめるのも一つの選択です。」
このあとお店を見て回ったが、やはり冒険者向けの店が多かった。鍛冶屋とかには困らなそうだ。
食事をとってから宿に戻りシャワーを浴びる。今日はバスでの移動が多かったのでそうそうに眠りについた。




