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16. 異世界40日目 とりあえず生きています

 ここで頑張ると決めてから1ヶ月が過ぎた。やってきたのは2月5日で今は3月13日とこの世界に来てから40日たったことになる。

 一応他に何か働き口がないかというのは確認していたんだが、やはりいいものはなく、結局冒険者として活動している。今のところ大きな怪我もなく無事に生きている。


 狩りは朝から夕方まで5時間晴れた日はほぼ毎日頑張った。さすがに毎日同じ狩り場に行くと魔獣も減ってくるのでいろいろと狩り場を変えてやっている。ロールプレイングの序盤の経験値稼ぎと言ったところか?宝箱とかの特典はないのでお金についてはゲームとは違うんだけどね。


 ゲームと違うのは雨が降ったときの狩りは厳しいと言うことだ。雨は少ない時期らしいが、それでも1週間に1~2日ほど雨の日があり、その日はさすがに狩りには行っていない。

 一度雨の日に狩りに行ってみたが、視界は悪いし、足場も悪いし、魔獣は見つからないしで散々だったのである。戦うにしても怪我を負うリスクの方が高そうだった。それ以降は雨の日はおとなしく図書館で勉強したり、魔法の練習をしたりしている。


 狩りの対象は初階位のスライムや角兎や狼もどきや大蜘蛛の他に並階位の大蛇、毒スライムや毒蛾、単独行動していた狼なども倒しているが、そんなに遭遇するわけではない。

 残念ながら素材として買い取ってくれる対象は少ないのでなかなかお金が貯まらない。狼や大蛇の買い取りは結構いいんだけど、数が狩れないのでなかなか難しい。数が多かったら危ないしね。




 剣と短剣の扱いについては大分慣れてきた。お金がかかるが短剣の使い方だけは1回だけ講習を受けておいた。やはり最初の基礎については知っておかないと危ないと思ったからね。

 手のひらにはまめができてしまうんだが、治療をするといつまでたってもまめができてしまうので完全な治療をしないようにした。おかげでまめはできにくくなったが、手のひらが硬くなってきているのは仕方が無いだろう。



 魔法については頑張った甲斐があって火、風、水、土の4つの魔法が使えるようになった。最初に風魔法が使えるようになったので、石を操る感じで土魔法を覚えた。そのあと土を粘土みたいに使うことができるようになってある意味面白かった。

 火魔法はろうそくの火を大きくしたりして操作を覚えるところから、ろうそくの火をつけることで火を生み出すことがで来るようになった。今は魔素を変換して空中に火の玉を生み出せるようになっている。

 ちなみに魔法で作った火も水をかけると消えるのでつくってしまえば他の火と同じ扱いみたいだ。魔素を原料にして燃えているという感じなのだろうか?威力が高くなれば水の中でもしばらくは燃えているらしいけどね。

 水魔法もコップの中の水を動かすことから始めて、魔素から水を生み出せるようになった。水についても魔法で造り出した水は飲むことができるようだ。ただ魔素を変換して水が出ているのか、空気中の水分が凝集して水になっているのかはわからないが、出てくる水の量を考えると空気中と言うことはなさそうだ。

 しかし世界の水の循環についてはどうなっているんだろうね?水の量って変わらないという話だったから水がずっと増えていたらとんでもないことになるので生まれた分の水がなくなっているのかねえ?


 火と水については魔素を変換することでそれぞれ火と水を生み出すことができるようになったんだけど、他の二つについては魔素を使って操ることはできるんだが、変換することがうまくできない。

 空気というイメージで行うと、袋の中に空気が入っていたのでそれはできたんだけど、個別の気体についてはうまくできないのである。土や石に至っては生み出すことができなかった。

 イメージが足りないのか、元々できないのかわからないが、本を読んでも魔法で新たに何かを生み出すというのはあまり載っていなかった。土魔法で何かを生み出すとしたら錬金術になるのかと思ったんだが、この世界の錬金はあくまで抽出となっているのでちょっと違う。まあこのあたりはもう少し試していかないとわからないな。



 戦闘には風魔法と土魔法をメインに使っている。火と水は町の中ではあまり訓練をしにくいために威力とかがあまりないのがその理由だ。まあ水魔法は狩りの途中の水分補給にかなり役に立っているけどね。飲み水の分の荷物が無くなるというのはかなり大きい。


 風魔法の威力は大分上がってきた感じだが、なかなか風魔法のみで致命傷を与えるまでにはならない。ちなみに普通の魔法使いは殲滅する一撃必殺の技というわけではなく、物理攻撃する際の補助的な役割の方が大きいらしい。


 土魔法は狩りの時の防御や囲い込みの壁を作ることで逃げられないようにしたり、魔獣を分断したりするのに使っている。まあ分断と言っても高さ20cm程度の薄い壁を作るくらいなんだけど、今相手をしている魔獣レベルだとそれでも結構役に立っている。ぶつかれば壊せるものだけどいきなり壁が現れると回避しようとするからね。

 あとは石を操って飛ばすこともできるんだが、残念ながら威力がそれほどまで無いのでもう少し威力を上げないと意味が無い。



 解体については役場にあった本を参考にしてやり始めた。最初は解体したせいで買取額が下がったり買い取り拒否になってしまったりした。何度も解体していると要領も良くなってきて解体速度も上がってきたので効率は上がっている。


 あと血抜きについては水魔法を使うことでかなり楽に行うことができるようになった。液体のものであれば一応操れるみたいで、時間をおかなくても体内から血を強制的に抜き出すことができたのはありがたい。このおかげで解体も楽になったしね。やっぱり血がいっぱい出ると結構つらいものがある。

 これって攻撃に応用できないかと思ったんだが、残念ながら生きている間は水魔法で操るのはできなかった。レベルが上がればある程度はできるかもしれないが、どうなんだろうね。



 解体スキルのレベルを上げるにはいろいろな種類の解体をしないといけないため、自分の狩っている魔獣の解体だけだとレベルアップは厳しいのかもしれない。どこかのお店で解体の仕事でもないもんかねえ・・・。



 多くの冒険者は数日~数週間かけて遠征しているんだが、さすがに一人で野営ができるレベルにはなっていない。見張りを考えると、どう考えても無理があるだろう。一人でも野営できるための魔道具もあるらしいが、値段が高いのでもちろん買うことはできない。




 前に魔法の講習で会ったユータとカナの二人と何度か一緒に狩りに行ったりしたが、パーティーを組むというわけではなく、たまには一緒にやってみようというレベルである。まあまだみんな初心者過ぎてパーティーの役割分担も中途半端な状態だからねえ。なのでまだ日帰りエリアでの狩りしか行っていない。そろそろ遠征も考えないといけないかなあ?

 このため1日の稼ぎは最大で500ドールであり、ここ最近の稼ぎを平均すると400ドールというところだ。おかげで稼いだお金がそのまま消えていくという状態である。


 今のところ装備関係はまだ買い換えの必要はないが、いずれこちらも買い換えを考えないといけなくなっていくことを考えると頭が痛い。これでも治療は自前でやっているからなんとかなっているが、それも薬を使っていたらしゃれにならないような気もする。たしかに冒険者って割に合わないかもしれないね。




 雨の日と夕方には図書館に行って勉強をしていたんだが、この間ついに鑑定スキルを手に入れることができた。もともと学識系のスキルはかなり持っていたので必要なものは魔法学と神学と天文学のレベルアップだけだった。

 鑑定は学識系のスキルをレベル2にするのが最低条件である。ただ現在のレベルがわからないのでこの3つを中心にまんべんなくやっていった感じだ。


 この3つについて本をいろいろ読んでいたんだが、神学と天文学については考え方がそんなに難しくないので素直に理解ができた。魔法学についても最初の方は魔法を使うための講義で聞いた内容だったし、ゲームなどの知識と同じ点もあったので理解しやすかった。


 ただスキルを手に入れても脳内に「○○スキルを手に入れました」と連絡があるわけではないので正直いつ手に入れたのかは分からない。

 「そろそろ鑑定を使えてもいいんじゃないかなあ?」と思って自分の手を見て、情報を得られないかと試行錯誤していると脳内に情報が出てきたのである。

 鑑定スキルって、もし運良く手に入れられるようになっても気がつかない人がいるんじゃないのか?そもそも鑑定というスキルがあることもよくわかっていないみたいなのでわざわざものを調べようとはしないだろう。実は学者系には持っている人も多いような気もするね。


 正直脳内に情報が流れてきても横でその内容を言われている感じなので何度も鑑定して書き取らなければ何を持っているかわかりにくいというのが問題だ。ゲームでよくあるポップアップウインドウみたいな表示にできないかといろいろと試行錯誤してみたところ、数日かかってやっとできるようになった。使う魔法ってほんとにイメージなんだな。


 ちなみに鑑定の魔道具の場合は魔道具に持っているスキルが表示されるので、鑑定をするとそのスキルを書き出して渡してくれるようだ。


 鑑定で示されるステータスはこんな感じになった。


名前:ジュンイチ

種族:猿人

生年月日:998年10月30日

年齢:17歳

国籍:ヤーマン国

職業:冒険者

賞罰:なし

資格:なし

クラス:なし


スキル:

片手剣、両手剣、刀剣、短剣、一般魔法、火魔法、風魔法、水魔法、土魔法、治癒魔法、回復魔法、睡眠耐性、演奏、歌唱、絵画、彫刻、工作、料理、裁縫、日本語、英語、ヤーマン語、ライハンドリア公用語、思考強化、鑑定、索敵、商人、採掘、採取、解体



 最初に聞いたときは吹き出しそうになったのが種族だ。まあ猿から進化したと言えばそうなんだけどね。この大陸ではあまり見かけないようだが、一応自分たちで言う獣人はいるようで、犬人、猫人、豚人という風に呼ばれているようだ。

 「犬人ってコボルトで豚人ってオークのことなんだろうか?」と思ったんだが、見た目は自分たちに近いらしく、それぞれ耳の形に特徴があるようだ。この国でも東の方の町には結構住んでいるらしいが、西の方ではあまり見かけないようだ。いたとしても注意しないと気がつかないらしい。

 ちなみにこの呼び方は単純に日本語に置き換えて考えるから変なのであって、こっちの人たちにとっては普通のことで特に違和感はないようだ。


 事前に持っているとわかっているもので算学などの学識系のスキルが表示されていないし、スキルのレベルも表示されていない。おそらく魔道具の鑑定はこの内容になるのではないだろうか。そのせいで学識系のスキルが分かっていないし、レベルも分からないのでスキルやクラスを得られる条件がよく分かっていないのだろう。

 鑑定のレベルが上がると見えるようになるんだろうか?早く学識系のスキルやレベルが分かりたいところだなあ。



 ちなみにアイテムなどを鑑定するとアイテム名が表示されるくらいだ。特に効果や成分などの説明はない。ちなみに今持っている魔獣石をまとめている硬貨を鑑定すると”魔獣石”と出るだけだ。



 また、対象を見るだけで鑑定ができるわけではなく、触らないと鑑定はできない。死んでしまった魔獣は「○○の死体」としか表示されないのでスキルなどの鑑定はできないのである。瀕死状態の魔獣を鑑定してみたところ、一応持っているスキルについては表示された。

 攻撃スキルと思われる毒攻撃やかみつきの他、突撃や隠密などのスキルを持っていた。魔法を使う魔獣については魔法のスキルも持っているのだろう。

 隠密スキルを持っていると、索敵に抵抗できるみたいで索敵しにくくなるのである。同レベルまでは意識すればなんとか確認できるが、レベルが上になると索敵は全くといっていいくらいできなくなる。

 隠密スキルは魔素を出ないように押さえ込むことで気配を消す感じだ。まあ漫画の世界では結構あるのでイメージはしやすかったんだけどね。経験的に魔素を押さえるということはできるので、実は隠密スキルを持っている人も多いような気もする。

 ただ完全に0にすることはできないので、それをどこまで押さえ込むことができるのか、索敵のときの探知をごまかせるかがネックとなる。


 他の人についてこっそり鑑定をしてみたが、見える内容は自分と同じだった。ただ触っている間しか鑑定結果が表示されないのであまりしっかりと見ることはできなかった。




 短剣のスキルがついているので最低限のレベルはあるということだろう。他のスキルはレベルが上がっているのかわからないが、短剣と大差がないのでそんなに上がっているようには思えない。



 魔法の種類については得手不得手があることが多いようなんだが、自分はとりあえず今のところそんな感覚はなくまんべんなく覚えられている。ただ使い勝手とかで使用頻度に差が出るので成長度合いに差が出るのは仕方がないところだろう。

 特に火魔法は後処理を考えると使い勝手が悪い。素材もだめになってしまうし、延焼とかも怖い。威力的には一番強いと思うんだけど、今のところ使用回数や経験数が少ないせいか威力はまだまだだ。


 身体能力の強化や魔獣の弱体化などの補助スキルについてはどうイメージしてもうまくいかないのはまだスキルレベルが足りないのだろうか?ただ本を読んでも補助スキルというものは載っていないのでもともとそういうものは存在しないのか?

 スキルとして肉体硬化や筋力強化など魔素を取り込んで肉体を強化するスキルがあるから、こういうスキルは自己を強化するのみなのかもしれない。他の人の肉体を強化するというのは他の人を操るみたいなものだから無理なのかな。



 一般魔法に分類されるのか不明だが、こちらについてはいろいろと使い勝手がいいものがある。シャワーとかで体を洗うレベルまではいかないが、体の汚れを取り除く浄化魔法はかなり使い勝手がいい。血糊や汚れを大雑把にでも落としてくれるので戦闘の後などはとてもありがたい。武器とか鎧の手入れにも使えるしね。

 倒した魔獣も簡単に洗浄できるので持ち帰るときに臭いが少し薄くなるのもありがたい。最初のうちは毛皮が臭くてしゃれにならなかったからなあ。



 治癒魔法は大分慣れてきて、簡単な怪我であればすぐに治せるようになっている。前に手の指を骨折してしまったときも治療できたのである程度治癒魔法のレベルは上がっているように思う。



 回復魔法は毒スライムを倒したときにピリピリする程度の毒を受けてしまったんだが、毒を除去するイメージで治療すると毒の除去ができたみたいだったのでそれで覚えたようだ。その後、毒蛾についても麻痺毒だったみたいで筋肉が弛緩したような感じだったので同じように除去と細胞の活性化を試すと治療できたのでやはりイメージさえ合っていれば治療できるようだった。



 視力についてはいろいろと試行錯誤することで普通の生活には困らない程度まで回復した。眼球形状や、水晶体などの再生、目の筋肉の治療、網膜の治療などいろいろな方面で試した結果である。最終的にどれが効いたのか分からないが、大まかなイメージでも効果が出てくれたので良かった。

 おかげで眼鏡やコンタクトを使わなくて良くなったのでありがたい。一応こっちの世界でも眼鏡はあるんだが、自分が持っているような形状のものはないから違和感がねえ・・・。コンタクトレンズは間違いなくないだろう。それするくらいなら治療する方向かもね。



 回復薬や治療薬は持っていたので気にしていなかったんだが、値段を確認するとちょっと引いてしまった。

 最初に少し使ったので今持っているのは初級回復薬×5、中級回復薬×2、初級治療薬×3、中級治療薬×2なんだが、並グレードのもので初級回復薬は一つ300ドール、中級回復薬は一つ2000ドール、初級治療薬は500ドール、中級治療薬は3000ドールとなっていた。

 まあ治療や回復を覚えることができる人は少ない上に知識と時間とお金がかかるからねえ。パーティーで治療できる人がいることが珍しいくらいだし、いても普通は初級程度ができれば十分という感じらしい。このため中級以上の薬の値段がかなり高くなってしまっているし、初級についても普通は使わずに自然治癒を待つというのが普通らしい。

 初級~中級治療薬が初級治癒魔法に相当し、中級~上級治療薬が中級治癒魔法に相当するみたい。上級治癒魔法に相当する特級治療薬は普通売っていないので、大けがをした場合は薬では難しいと言うことになる。


 冒険者でも調合で薬の作成はできる人もいるが、材料の確保まで考えると、個人レベルで薬を造るのは難しいようだ。結構いろいろな種類の薬草が必要みたいだしね。

 自分も調合はある程度できそうだが、今のところ必要性がないのであまり気にしていない。やはり素材の確保がねえ・・・。もっといろいろなところにいけるようになったら考えてもいいかもしれない。ただ販売をするにはいろいろと問題がありそうだけど。


 冒険者が一般的な職業とならない理由の一つがこの治癒魔法が普及してないことだろう。怪我をしたら狩りにいけなくなるし、治療するにしてもその対価が大きすぎる。体が資本なので、動けなくなった時点で収入がたたれると考えるとかなりリスクが高い。

 そして保険のような制度はこちらの世界にもあるが、冒険者が保険をかける場合はかなり支払額が大きく、入っている人は高レベルの人たちの一部くらいらしい。


 このような理由で治癒魔法や回復魔法が使えるとパーティーへの誘いがかなりあるのだろう。まあ治療代を考えると対費用効果が大きいだろうからね。変な勧誘を受けるのもいやだったので、今のところ治癒魔法について公にはしていないのは正解だったかもしれない。


 あとは少し前に手に入れた索敵のスキルも結構有用だった。まだなんとなく気配が分かるというレベルなんだが、魔獣を探す効率アップに役に立っている。できればレーダーのような感じにできないかと試行錯誤中である。




 そしてお金なんだが、当初の予定通りには全く貯まっていない。講習に行ったりしたせいもあるが、結局お金の残金は8000ドールからさらに減っているという状況だ。

 最初の頃は収支がマイナスだったからしょうがない。ここ最近の狩りのペースも上がっているのでやっと収支がプラスになってきたという感じだからね。


 遠征すれば結構効率も上がるかもしれないけど、やはり野営がなあ。あとは鑑定スキルや治癒魔法でお金も得られるかもしれないけど、それを知られたことによるマイナス面が大きそうだ。基本的にはよっぽど信頼できる人以外には秘密にしておいた方がいいだろう。



 異世界ものの小説だったら1ヶ月もあればイベント目白押しでいろいろな出会いがあったりしているだろうが、そんな出会いなんてものはまったくなかったからねえ。


 ちなみに冒険者の階位は最近になって並階位に上がることができた。普通よりは若干早いほうらしいが、成長が早いと言うよりは武器や薬など初期投資するお金があったのが大きいのかもしれない。




 現在はお金を節約するために一泊200ドールのジュモクという宿に移っている。前払いで長期宿泊をすることでさらに10日間で5%だけど割引をしてくれているので助かった。一応個室にはなっており、共用とはいえシャワーやトイレもある。そして自炊や洗濯のエリアもあるところなので、長期滞在には向いている。


 夕食は近くにある食堂で30~50ドールの定食を食べている。そのあと宿に戻って洗濯をしてからシャワーを浴びて、寝るまではガイド本で勉強だ。朝食は買いだめしておいたパンで済ませて、お昼はサンドイッチで済ませている。このおかげで1日の経費は300ドールで収まっている。


 異世界チートスキルで贅沢三昧、冒険し放題っていうのは無理だよねえ・・・。ゲームで地道に経験値稼ぎをしたりするのは嫌いではなかったし、今のところは楽しめている感じもあるからいいんだけどね。


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